「我が人生最悪の時」「リリィシュシュのすべて」

かなりお休みしていたエイガメモ再開。
明日は「青い春」を見に行く予定です。

*「我が人生最悪の時」1993 日本
今話題(?)の濱マイクシリーズの映画第1作目。

ストーリー
横浜黄金街にある映画館の2回に探偵事務所をかまえる濱マイクは、ひょんなことから台湾人のヤンと知り合う。ヤンは事務所を訪れ「兄を探して欲しい」というのだった。

感想
モノクロ映像って好きなので、と無条件にこれはよし。
そして探偵モノですね。
これも良い!金田一耕介以来にはまりそうな探偵です。
しかも「濱マイク。本名だ」って台詞が好きです。
なんか雰囲気がとても好きだ!なんかクドイ感じがいいんです。
異国情緒あふれているというか、モノクロなのに色とりどり。
遊び心が溢れていて、映画作ってても楽しそうだなあと思った。
神奈川県に住んでいることが嬉しくなっちゃう。
横浜に遊びに行きたくなります。
きっと横浜日劇で上映するといったら必ず見に行くことでしょう。

物語はスタイリッシュなイメージとは裏腹に結構アツイです。
台湾人の兄弟の話には「男」を感じました。

そしてキャスト。
永瀬さんかっこいいじゃないですか!
弱そうでふらふらしてるんだけどなんだけどアツイ。人間くさくていい!
いつも思うんですけど、個性が強い洋服着るの得意ね、この人。
意外に光っていたのはナンチャン。情報屋の役なんだけど胡散臭いオーラが良い感じに出ていました。
宍戸錠さんは少ししか出てこないのにかなりの存在感でした。永瀬さんがひよっこに見えてしまいました(笑)。

TVにもかなり期待できます(まだドラマのビデオ見てない・・・)。
恐らく映画版観たらドラマもより面白くなるんじゃないかな。
テレビ版の感想はまた後日。これもキャストすごいよね。

監督:林海象
キャスト
濱マイク:永瀬正敏     星野:南原清隆 
楊海平(ヤン):楊海平      楊徳健:侯徳健
侯徳健の妻:南果歩   スペードのジョー:宍戸錠
マイクの妹:大嶺美香
佐野史郎、修健、塚本晋也、磨赤児、千石規子


*「リリィシュシュのすべて」2001 日本

ストーリー
中学2年蓮見雄一は友達だった星野にいじめを受けていた。
そんな彼が心の糧にしていたのはリリィシュシュの歌であり、彼の居場所は自ら運営する「リリィフィリア」というファンページだった。
その掲示板で出会った「青猫」と「フィリア(雄一)」は心を通わせる。
一方、星野の暴走はさらにエスカレートしてゆくのだった。

感想
見ている間は、とにかく吸い込まれるようにその映像の美しさと物語の流れに身を任せていられたのだけど、終わったあとは動悸が激しくなるというか落ち着いていられなかった(2時間半を長いとは感じませんでした)。

私にとって中学時代は自分の感情の表現方法や人との接し方にがんじがらめで、ともかく息苦しかった。毎日何かに怯えて、イライラしていたような気がします。
映画の重苦しさを観て、確かにこういう感じだったと思い出しました。
今の14歳のリアルってものは映画のようなのかは分からないけれど、間違いなく金八とかよりはちかい(笑)。
今の14歳のリアルというより私たちの中の14歳なんだろうか。
こんな風に表現できるなんて、ただただすごいとしか言いようがない。

ただ話はあまりにも残酷すぎる気がする、これがリアルだといわれたら否定したいなあ・・・。
確かに子供のいじめは残酷なんでしょう。
特にあのくらいの年齢はいけないことと分かっている抑制する気持のタガが外れると暴走してしまうんでしょうか。
一人が崩れると周りも見事に崩れてゆく様子が怖くなりました。

映像が本当に綺麗で、いまでも鮮明に思い出せそうな感じです。
デジカメを使っていたり、掲示板への書き込みを上手く取り込んでいたりと(最初は慣れなかったけど、最後のほうは言葉の洪水にも引き込まれそうでした)色々な手法が面白いです。
映像もいいけれどドビュッシーの曲もすばらしい。
こんなに映像や音楽が綺麗なだけに、話のつらさが引き立っていたと思う。

主人公がウォークマンを聞きながら田んぼの真ん中でうつむいているシーンや、女の子が「鳥になりたい」とつぶやくシーン。また夕日の逆光に照らされる星野君の表情が印象に残っています。

ラストは見る人の感じ方は違うと思うけど、
私は叫びだしたくなりました。
冷静に見れないってことはまだ大人になりきれてないのかなと思いました。

オススメ度は・・・・合う人と合わない人がいると思うけど、見る価値はある。心に残る作品だと思います。

キャストは
主人公の子がジャニーズ滝沢くんに似ていてびっくり。
一番ぐっときたのは津田さんの役の子です。
つらいことがあっても明るい女の子なんだけど、彼女がポツリとこぼす言葉はとても儚かった。

監督・脚本:岩井俊二
キャスト
蓮見雄一:市原隼人
星野修介:忍成修吾
久野陽子:伊藤歩
津田詩織:蒼井優
高尾旅人:大沢たかお
市川実和子もでてたよ。

そういやデジカメ手法。
かなり私はこの手法は苦手で、映画館で見ると酔っ払ってしまう。
確かにリアリティはあると思うんだけど、どうにかならんものなんでしょうか。ダンサーインザダークとかもありましたが、すごい心に響いたというのに気持悪さのあまり集中してみることが出来ませんでした。
ああ。映画を見る前に「酔い止めを飲みましょう」と言ってくれ。



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2002年07月02日(火)

日々ノオト / kica

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