| 仏時代物映画「ヴィドック」「ジェヴォーダンの獣」 |
今年のお正月は外国時代物映画が多かったですね。 見たかったのがやっと夏になって全部見れました。 前に感想を書いた「フロムヘル」と、 「ヴィドック」「ジェヴォーダンの獣」でした。
「ヴィドック」(2001・仏)
ストーリー 探偵ヴィドックがある事件を追っていて死亡した。 伝記作家と名乗る青年がその謎を追うべく調査を始めるのだった。 そして顔を見ると死ぬという男の存在を知り、さらに操作の手がかりとなる人物が次々と殺されて行くのだった。
感想 国民的人気の名探偵ヴィドックの話。日本でいうと金田一とかみたいな感じなのかなあ。むさいおっさんだし。 見る前はなぜか笑いも入っている怖いお話というイメージだった。 だって予告編で例の鏡の顔の男が側転して戦ってるんだもん。 側転が出てくると緊張感がないように思えるのは私だけでしょうか(「双生児」でも笑ってしまったし)。 闘う時に側転はすきだらけだろ。
しかし謎ときものだったんですね。 おっさんが主人公か・・・と正直がっくりしていましたが、そんな事も忘れるくらい映像が美しかった。 ありえねえだろってくらいくすんだ緑・黒・黄・赤が美しいです。 とくに空の映像、金色の雲がまぶしい。昔みたイギリスの画家の展覧会でみた雲の絵に似ていた。 なんか妙に立体的なんですよね、撮り方が。 夢の中というか魚眼レンズで世界を覗いている、そんな感じがした。 あとむっさい男の中で女性の美しさ・衣装のきらびやかさが際立っていてよかった。
ストーリーはわかりやすい謎ときもの。漫画っぽいです。オチが。 ・・・・オカルト・儀式的・麻薬中毒が出てきただけでもう満足です。 あとヴィドックの部屋の中とか割と凝っていて、見がいもありました。
あ、ちなみにこの監督のピトフさんはジャン・ピエール・ジュネと親友らしいですね。なんとなく映像の共通するものがあるかも。
「ジェヴォーダンの獣」(2001年 仏)
ストーリー 18世紀のフランス、ジェヴォーダン地方。獣により女子供が殺されるという事件が発生した。ルイ15世に派遣され、自然科学者フロンサックはインディアンのマニとともに獣退治にやってきたのだった。フロンサックは獣の追跡をしているうちにある秘密にたどり着くのだった。 フランス史上最大の謎として語り継がれている事件を解釈して映画化したそうです。
感想 深い霧に守られた山々、鬱蒼と茂る森、荒れた岩肌。 フランスの地方の風景をとても美しく撮っていました。 細部に至るまで美術がすばらしくて、 とくに衣装とか、貴族や娼館の描写が華々しくて素敵でした。 あとヘンな言い方ですが、死体も美しかったです。
そして、 フランス映画なのか!?と疑いたくなるほど、アクション盛りだくさんでした。 ていうか、監督ジョン・ウーですか? スローモーション&早送りの手法駆使しすぎ(笑)! でも個人的には嫌いじゃないです。むしろスローモー手法好きです。
一応これも謎ときものですね。 もうカンのいい人は犯人とか謎とか、早々にわかっちゃうので期待しないでアクションを見たほうがいいです。これにも儀式とか、人間関係の泥泥があってなかなか好みではありました。 展開も漫画、というかRPGぽい。ファイナルファンタジーやドラクエチック。 ラスボスがちゃんといるし。 「ヴィドック」も漫画っぽかったけど日本の影響を受けまくってるんでしょうかフランス映画界は(それならなんとなく嬉しいけど)。 でもマニとフロンサックの友情は良く描かれていました。 でもね、フロンサックがあの貴族のお嬢に惚れる理由がわからない。 いくら箱入り娘だからって娼婦と寝たぐらい許せよー。 モニカのほうがいいっしょ。あの胸!山に変化ですよ、美しすぎ(巻き戻してみちゃいました・ここかなり見所(笑))! 予告でも出ていましたが「シィー」と人差し指を口につけるところはもう綺麗過ぎて悶絶しました(これも巻き戻した)。 モニカベルッチは何を着ても似合いますね(賛美しすぎ)。
あとね、フロンサックが筋肉っぽくて嫌でした。 体はマニのほうがいい(オイ)。 ヴァンサンカッセルが以外にかっこいいんだけどきもくてツボでした。
オススメ度は、漫画。ゲーム好きなら見てもよし!という感じ。
出演者に感情移入できるのはこれだけな気が・・・。 儀式や秘密結社などなどマニアックだし。 なにより出演者がいい!
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2002年08月30日(金)
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