女は女である/白痴

久々エイガメモ。2つ。

*「女は女である」1961 仏
 話は、「子供が欲しい」と言い出した女と、それを聞いた男の一悶着ってとこですかね。
 アンナカリーナ、これぞコケティッシュですね。魅力的だなあ。
 長いまつげに、大きな瞳、白い肌に、スレンダーな身体。いいなあ(笑)。
 なにより、彼女のしぐさが可愛い。
 2人の喧嘩している姿がいいね。
 「口を利かないぞ」と言って、本の題名で喧嘩したり(もちろん無言で)、わざと視線をそらしたり。繰り返しなんだけど、このイラつかせ具合も上手い!
 あんまり多くのゴダールの映画を見たことはないんですが、
 この映画は明るくて良いです。
 ふとしたときに印象に残る言葉があって、テンポが、ピタ、と止まったり、動いたり、この映画は色も印象的で(とくにライトの青と、洋服の赤)、見ていて楽しくなった。とくに文字で説明するところとか、あの静止っぷりがなんかウケた。どことなくシュールな雰囲気も醸し出していたね。
 なんか好きな人と喧嘩したくなるね。この映画(笑)。
 

*「白痴」1999 日本
 坂口安吾の「白痴」を久々に読んだので、
 この映画もまた見ようと思って見ました。
 原作云々は別にして、この映画の雰囲気は好きです。
 映像が本当に綺麗です。PVみたいに。
 浅野忠信(すごいかっこいいです)が淡々と読み上げる原作の言葉にあわせて息づいてくるあの狭い路地。
 太平洋戦争中だというのにきらびやかな世界。
 泣き叫ぶ子供と優雅に笑うモデル達。
 確かに、イラク戦争とか言いながらも毎日面白おかしく遊んでいる人たちがいるわけで。そのシュールさに、気味が悪くなった。このシュールさは現実にもあるものだね。
 話は戻るけど、空襲の中で、白痴のただひたすらに死を恐れる泣き顔、動物的な本能。なにを無くすから、痛いから、苦しいから、なんて言葉で、説明できない恐怖を感じている姿。この部分の原作の記述がすきなのだけど、この部分のシーンは凄い。伊沢が嫌悪を催す気持ちがわかる(笑)。表情雰囲気、まさしくそれだった。
 なんであのスーパーアイドルが出ていたのかとか謎だけど、あのバブルな恐怖テレビ局の趣味の悪い感じはなかなか好き。
 白痴の旦那のキチガイの演説シーンなどもかなり臨場感溢れていて、若干感動を覚えます。
 
 関係ないけど、坂口安吾の「武士は食わねど高楊枝」的なところが好きさ。
 あと出てくる女が似ているところとか。
 
2003年04月28日(月)

日々ノオト / kica

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