│←「日曜日は晴れが多いらしい。」まるで君と天気予報。空に恋して雨が降る。→│
@一昨日の話のなのだけれど。
先生と途中まで一緒に帰った。 はじめて。 同じ方向じゃないから、全く正反対の方向に帰るから、塾へ行く以外は、いっしょに帰った事がない。 車で送ってもらった事は何度もあるけれど。 先生はバイクだけれど、嬉しかった。
物理の講習が5時に終わって教室に荷物をとりに行こうと階段を下りる。 あたしは学校に居るのが好き。ひとりきりの教室が好き。 今日は会わないつもりだったのに。 渡り廊下を渡り、職員室のある二階を通って、先生が居るかどうか見に行っってしまった。 けれど、今日は用事があるといっていたから、やっぱり居なかった。 ある先生と眼が合ったので、微妙な笑顔で、 「先生いらっしゃらないんですねぃ。あはは〜」「しんずれいしました〜」 と言って、そそくさと職員室から退散。 教室に戻り、帰る準備をし始めていると、 I氏が登場。 髪の毛の色、その手(の傷)はどうした? など色々訊かれたが自分答えず。 この時点で、先生のことしか頭にない。 しばらくI氏が話していると、放課後に奇妙な放送が入る。 いつも放送では聴き慣れない、先生の声。 あたし、ドキッとする。声、ドスがきいている。 「3年四組カエデタマエさん、至急、玄関前まで来てください。」 何で呼び出しなのだ。何の用事だらう? 不思議だ。 でも、何だか嬉しいので、 折角話していたI氏とバイバイして、玄関へ。 先生が待っている。 ホースが伸びている。伸ばすのも大変な仕事です。先生お疲れ様。 所謂、水遣りを手伝わせたかったのだ。 そうヵ。 土曜日曜をはさんで、お水遣りをできないから、金曜のうちにたくさんあげようとのコト。 ははぁ。 ポピィのツボミは、とってもちっちゃな。 早く咲くと、いいなあ。 ま、焦らずにね。 体操服姿の水泳部の友人が一人、通った。水着を盗まれたらしく、警察が二三人、来てはった。誰だ水着を盗むのは。女子高生を甘く見るな。糞ぉ。 あたしはその子の脚が育つように、水をたっぷりかけてあげた。 頭にもかけたら花が咲くかもしれない、と、かけようとしたが、結局、脚と手だけにしておいた。 色々話しているうちに、全部に水をあげ終った。 先生と共同作業で、ホースを丁寧に仕舞いました。何処かに売っているようでした。 保健室へ行って、手を消毒して。 気付くともう六時。 先生は今から用事に行って来る。一時間くらいで帰ってくると言って、あたしは教室で勉強しておくように言われた。相変わらず強引だ。 もう一度会うのには、訳がある。 前の日記でも書いた、痴漢たるもの変質者たるものを、捕まえに行くのだそう。先生は正義の見方なのかもしれない。あたしが帰る後をバイクで追いかけるといっていた。100�辰�らい離れて追いかけると。
そうして、 あたしは教室に戻り、先生は用事に出かけた。 教室であたしは、手早く荷物をまとめ、此処に載せるための写真を撮る。勿論あたしの好きな教室の写真だけれど。 まだまだ初心者なので、巧く撮れてないかもしれない。 でも、撮りたかったのだ。ふと、自分の手に眼がいった。 そうして、血が出ていた。たくさん。ダメだダメだ。切ってはダメだ。そう思うのだけれど、ダメでした。切ってしまいました。 先生がしばらくして戻って来て、見つかって怒られました。というか、残念そうな顔をしていました。 あたしは先生に、この気持ち、気付かれてるのかな。 この前の日曜、車の中で言った先生のヒトコト、忘れてないよ。 「僕がもう少し若かったら・・・ネ」 なんでこんなに覚えてるんだろう。 どんな景色の中で言ったか、どんな風が吹いていたか、先生の表情はどうだったか、すべて思い出せる。
今あたしが、先生にスキと伝えたところで、何が変わるだろう。
ひとつでも、いいことがあるだろうか。 不安は増してしまうし、先生に過大な迷惑をかけることになる。 この気持ちを抑えることで、伝えない事で、今の距離が保たれるなら、それで心地いい。お互い帰る場所は違うけれど、それでいい。 こんなに近くに居られるだけでシアワセだから。
先生が残念そうにしている顔を見て、 もうやめときます、としかいえなかった。 痴漢に遭って、助けてもらえるのは 先生しか居ない のに、ごめんね。
もう、手は切らないようにする。
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