│←どちら樣ですか→│
@玄関に人影,怒鳴り声。
インターホンが鳴ったんだ。父が話している。 誰だろう。 きっと彼関係の人だ。誰かを傷つけたくないし,自分も傷つきたくない。 もしかしたらこれは,ずいぶん贅沢な想いかもしれない。 お父さんも,何も知らないんだ。 だからあなたたちと話すことは何もない。
いくら仕事が忙しくたって,こんな夜中に来なくても良いじゃないか。 もうすぐ0時だよ?
二人の影が見えた。きっとTという人と,その弁護士だろう。 お父さんは立ち話している。あたしは無抵抗にここにいるだけ。 彼にお金を貸したらしい。これで三度目くらい。わざわざ何百キロもご苦勞樣です。 お金なら,彼には貰つていないし,借りたということも知りませんでした。 むしろ,母が彼にお金を渡してた。 あたしたちはお金以上の酷いことをされてる。といった。
さゆりんは可愛いけどね。
早く話が終わって欲しい。
lll
きっと,あたしは彼を愛していたし,それ以上に彼に愛されていたと今でも思う。 けれども。 今の自分には「愛している」とか「好き」だとかいう言葉に感情が麻痺しているような そんな宙ぶらりん。感じない心は,自分を憎んでいるだけ。 この心はどこへ流れつくの。§2005年05月27日(金)§ |