夢中夜
DiaryINDEX|past|will
***この間は夢***ほかは現実です、たぶん。
本の中には、黒くて小さい活字の虫が棲んでいる。 本が閉じられている間だけ、好きなところへ移動して、好きな文章を構成している。 本来の並びよりもよっぽど楽しい配列にして、幾通りもの文を作って過ごしている。 ノンブルの虫は、仲間はずれになっているので、ちょっとしか動かない。
本が開かれると、活字の虫は紙の上を滑って持ち場へ戻る。 ときどき場所を間違えた虫たちがすうっと移動する。 たいていの場合は、読み手が間違って同じ行を2回も読んでしまったと勘違いをするらしい。
DiaryINDEX|past|will
きみの星はやみの夜に輝いている
(Carl Hilty)
|