酔陽亭 酩酊本処
いらっしゃいませ。酔陽亭の酔子へろりと申します。読んだ本や観た映画のことなどをナンダカンダ書いております。批判的なことマイナスなことはなるべく書かないように心掛けておりますが、なにか嫌な思いをされましたら酔子へろりの表現力の無さゆえと平に平にご容赦くださいませ。
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2002年10月07日(月) トキオ

 東野圭吾さんの物語は、欠かさず拝読しておりますが、この『トキオ』、ただただ読んでくださいと言いたいです。読んだ後に、号泣してました。私。
 23才の宮本拓実が花やしきで出会った少年<トキオ>は、俺の親はこの世界にはいない、と言います。トキオが法螺で言う親の名前は、ことあろうか‘キムタク’v こういうおちゃめな会話が随所に盛り込まれ、笑いを誘います。とある事件に巻き込まれ、大阪に行き出会う竹美と黒人のジェシー。このふたりがまたいいキャラクターです。竹美が、苦労が顔に出たら惨めだとか、悲観しててもしょうがないとか言います。ホントその通りだよねー、と気分は竹美とマブダチです。
 なにかのせいにして、なにかを言い訳にばかりして生きるんじゃない。そんな当たり前のことをあらためて教えてくれる物語です。必読。

『トキオ』 2002.7.18. 東野圭吾 講談社



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