* * * 
憐凪



 I don't want to walk.





ケンザンみたいに 五寸釘が上を向いてる
1本の道

血まみれ

傷だらけ


前に進まなければ って
一歩一歩 針山の上を歩く

昨日の傷が 癒える間もなく
無数の今日の傷が開く


両隣りの道は 平坦なアスファルト
右側や 左側の 足の上に
ホンノ たまに 私の足を乗せてくれる


それでも この道は 針山の道
バランス崩すと 全身突き刺さる



「足の裏が 痛いよぉ…」
当然 死なない程度の出血しかしない



「足の裏が 痛いよぉ…」
その声は 誰に届くこともなく
木霊(コダマ)する



「心が 痛いよ 」




「もう 歩きたくないよ 」





木霊した小さな声は 周りの雑音に 消されていくだけ。。。









2002年11月16日(土)
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