雨で路面は街灯の光を映し白いカーテンの先にはぼんやりとコンビニの明かりの中に人影はない。傘に落ちる雨粒の音と踏み込むシューズの音以外には静かで、時折配送トラックの通過する姿にだぶる通過音の方向に気をとられるばかりで、目に入ったマンションの二階には空き部屋の窓枠の奥に街灯の作る影と明かりは室内に取り残された小さな白い羽の虫の上に差し込んでいるに違いない。