バカ恋 | back index next |
■ 出産ドラマ 〜あとがき〜 ■ シュウはアタシを病院まで送ってから自宅で待機していた。 産まれるまでどのくらいかかるか予測不能だったため、 分娩台にあがるころ電話して呼んでくれる事になっていた。 のに・・・。 あっという間に陣痛が進んでしまい、 結局、シュウとスーさんが病院に来た頃には、 赤ちゃんはすっかりとキレイになって眠っていた。 スーさんは恐る恐る赤ちゃんを抱っこして、 自分に似てるとか、ちっちゃいくせに爪があるとか、 初めて抱いた妹に感激していた。 出産の所要時間はどのくらいかしらねぇ 陣痛監視装置を外していたので本格的な陣痛の時間が判らないらしい。 アタシも眠っていたので詳しい時間が判らない。 こんなに一気に進んだお産は初めてだとか、超安産で驚いたとか、 二人の看護婦さんは興奮していた。 |
■ 出産ドラマ 〜出産〜 ■ いつの間にか、またしてもウトウトと眠っていた。 どのくらい経っただろう。 突然、下腹部に激しい痛みを感じて飛び起きた。 何というか、兎に角とてつもない痛みなのだ。 そして何だかイキみたくなって力んでみた。 ズズズズズ・・・ 腹の中で何かが下がっていった。 そしてまた激しい痛みが襲ってきたので、 堪らずナースコールをした。 どうしました? スピーカー越しの看護婦さんの声が聞こえた。 うーまーれーそーおーでーすー そりゃ大変だと、慌てて駆けつけた看護婦さん二名。 ちょっと内診してみると、なんと赤ちゃんの髪の毛が見えていた。 急いで分娩台へと担ぎ込まれる。 もうすぐ先生来るから、其れまで産むの我慢して! 無茶苦茶な事を言う看護婦さんなのだ。 我慢など出来るわけがないだろーが。 陣痛は既にピークを迎えており、 出来るだけ我慢して我慢して我慢して我慢して、 我慢に我慢をしたのだが、 |
■ 出産ドラマ 〜陣痛〜 ■ 日曜日の夜の病院。 早速、陣痛室へと連れて行かれる。 既に、ひとりの妊婦さんが陣痛中で、 おなかにつけた陣痛監視装置から胎児の心音が聞こえていた。 夜勤の看護婦さんに促され、 ピンク色の病院着に着替え、診察台に上がり、 今朝方におしるしが在った事、 陣痛の間隔が壱拾五分おき位になった事などを言い、 其の後、内診を受けた。 内診の結果、子宮口がまだまだ開き切ってないことが判明したのだが、 経産婦と云う事も在り、状況が急変する可能性もあるので、 陣痛室で暫く様子を見ることになった。 このまま陣痛が治まってしまう事もあるし、 朝まで続く事もあります。 明日の朝、もう一度内診をして、その結果によっては お家に帰って貰う事になるかもしれませんので。 このまま朝まで陣痛なんて耐えられねえ・・・ と思いつつ、規則的にやってくる陣痛の波を乗り越え、 持参したお菓子やジュースを食し、 |
■ 出産ドラマ 〜おしるし〜 ■ 早いもので、あの劇的な出産から既に一ヶ月超。 どおりでベイベもでかくなるわけだ。 蒸し暑くもなるわけだ。 暫くサボってましたが、 毎日せっせとベイベに母乳飲ませてます。 生まれてきたベイベが何時かこの日記を読むかもしれないと、 そんな小さな希望や期待を込めて、 出産時のことについてちょっとだけ記そうかと思います。 いや、内容的に読まれたら困ることだらけだ・・・ ************************** 出産予定日まで残すところ数日となった日曜日。 明け方、下腹部に妙な違和感を感じてトイレに行った。 此れが噂の おしるし か… ピンク色の出血とともに、微妙な子宮の収縮も始まり、 いよいよ出産へのクライマックス!! かと思ったけど、此れがなかなかうまくはいかないのだ。 丁度其の日は、シュウの母上や叔母さんが揃って家に集まって、 此れからについて相談する事になっていた。 今のアタシの状態だと、相談なんて無理。 なので、アタシはシュウの母上や叔母さんに電話を入れ、 ひとまず延期する事した。 日曜日も仕事を始めたシュウは、 陣痛が始まったアタシを気遣って休もうとしていたが、 陣痛の間隔がまだ長かったり、痛みも少なかったりしたので、 出産まではまだまだ時間がかかりそうだからと、 シュウを仕事に行かせた。 |
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