月。
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外は雨、そして雷 本格的に春が来るのだろうか?
去年の今日は雪が降っていた
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数日間、断片的に 過去の記憶を辿ってみて 私は彼を苦しめ続けていたのかも知れない と初めて思った
出逢って数週間で恋をし 付き合うようになり 2ヵ月後には彼を苦しめることになる
諦めて欲しいと言ったのも当然だったのかもしれない
そして彼と出逢って 二度と逢いたくないと拒絶されるまでの2年間 その間も彼は苦しんでいたのかも知れない けれど私も苦しかった
彼が自分以上に このことを望まない出来事だと思っていることが わかり過ぎほどわかっていたから
あの時 決めたことを 後悔していない私は 人で居ることを許されないかも知れない
どんなに欲しくても出来ない人や 不慮の事故・病気によって大切な人を失ってしまった人から見れば この感情は許されるものではないのだろう
許してもらえなくても 認めてもらえなくても どんなに蔑まれても
私は苦しみながら生きていく
| 2002年03月30日(土) |
あなたは、いま世の中に必要とされています。 |
誰かを大切に想うことが怖い 誰かに大切に想われることが怖い
どうしてこんなふうに 思うようになってしまったんだろう?
このヒトが傍に居てくれれば他に何もいらない
そう思えていた自分が もうずっと遠くにいるようで
そう思われることが怖いと思っている自分が この世の中に居てはいけない存在のように感じる
何気なく壁に貼られている ポスターのコピーが 痛い
これが罰なのだろうか?
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今まで、 誰にも言えずに仕舞っておいた出来事を いくつか書き出してみました。
ご気分を悪くされる方も いらっしゃるかもしれません ごめんなさい。
けれど、吐き出してしまわないと これから先に進めないような気がして 書くことにしました。
私はもともと「愛人体質」なのだと思う 否、「都合のいい女」とでも言うのだろうか?
男のヒトに 誰よりも何よりも大切にされることを怖れている 自分がそう思って大切にすることは出来るかもしれない けれど、自分は片手間に大切にされたいと思っている
愛すること愛されること この世の中でこの人しかいない この人に出逢うために生まれて来た そう思うことが怖くて仕方がない
出逢ってすぐに別れることを考えてしまう
人の気持ちはいつか変わる 変わらない気持ちなんてない ずっと一生一緒に居るなんて無理なこと
自分のたいせつなヒトが 自分だけのモノ(こう書くのはとても抵抗がある。だって所有物ではないから) になることが怖くて仕方がない
だからだろうか?
別の場所に きちんと誰かが居て 帰る場所のあるヒトを想ってしまう
でもそのヒトが 自分をその相手のヒトよりも 大切にしたいと言い出したら困る
「ある程度の距離を保って 好きという想いを伝えてくれるヒト 好きという想いを受け止めてくれるヒト」
が居ることを幸せに感じる それ以上望むことはない
所有されたり所有したり 占有されたり占有したり 執着されたり執着したり
そういうごくごく普通のことを怖いと思う
こう書いてみて 家庭環境に問題があるからでは? という風に思われるかもしれないと思った
けれど、それは違う
私の家はごく一般的な家庭で 私は両親や兄弟に大切にされて育ったし 愛されていると自負している
私には反抗期というものがなかった
家族に 大きな声で恫喝されたり 暴力を振るわれたこともない
私自身も両親や兄弟を大切にして来たし 家族を愛している
これからもそれは変わらない
何処で掛け違えてしまったのだろうか
自由だけど孤独 孤独だけど自由
思っているより 傷は深いのかもしれない
昨日の雨が嘘のように 今日は快晴
送別会は夜明けまでだった
泣かないように 泣かないように 頑張った
いつもより余計に はしゃいでいた気がする
離れた場所に座っていても 時折、あのヒトと目が合った あのヒトは心配そうに私を見る
『大丈夫?』
そう言われている気がした だから私は『大丈夫』という想いを込めて あのヒトをみつめて、笑った
和やかに時間は過ぎ そして記憶は、パズルの欠片になる
まだ空は 闇に包まれている時間 帰りのタクシーを拾って あのヒトとTさんと私の三人で乗り込む Tさんに寄り掛かって寝ていた私は
「着いたよ」
の一言でむくりと目覚め タクシーを降りる
一瞬、そこが何処だかわからなかった
しばらくして 『あぁ、この辺か…』と思いながら フワフワした足取りで家へと歩き出す 車の多い、大きな通りを渡り 住宅街への道に入る
月は満月だったのだろうか? 闇にぽわんと灯りをともしていた
斎場の周りの散り始めた桜の木は 闇に綺麗に色を付けていた
家に着く
誰も居ない1Kの部屋 あたたかい飲み物が欲しくて お湯を沸かす
携帯電話が鳴る
あのヒトからだった
「大丈夫?ちゃんと家に着いた?」 「うん。さっき着いた。Tさんは?」 「さっき降りた。」 「もう家?」 「まだタクシーの中だよ」 「そっか…。 ………逢いたいな」 「ん?よく聞こえない…んだけど…?」 「逢いたい。」 「………。」 「でも無理だよね……。おやすみなさい」
そう言って電話を切った
お湯が沸いた 台所の床にペタリと座って お茶を飲んだ
そして今日は二日酔い
あのヒトは あと何日この土地に居るのだろうか?
叶わなくても 無理だとしても
どうしても どうしても どうしても
逢いたい あのヒトと ずっと繋がっていたい
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「My登録」して下さっているみなさま、 ほんとうにほんとうにありがとうございます。
私はどなたの日記も、 いろいろな事情で登録していないのですが、 この日記を登録して下さっているみなさまの日記は 毎日欠かさず読ませて頂いています。
この『エンピツ』に 日記を書くようになってから1ヶ月が経ちました。
上手く吐き出せない気持ちを、ただただ綴っているだけで 読んで下さっている方にはわかりにくいことが多々あると思います。 ごめんなさい。ありがとう。
これからもどうぞよろしくお願いします。
今日は もうすぐこの土地を離れてしまう あのヒトの送別会
今日が 終わってしまったら 同じ職場に居ない私は もう彼に逢うこともないだろう
朝からずっと雨が降っている
朝から 私は泣かないように ずっと気を張っている ずっと気を紛らわせている
永遠の別れではない 永遠の別れではない 永遠の別れではない
どう頑張ってみても 何も変わることはないのに そう思ってみる
雨が降っている 空が私の代わりに泣いている そう思ってみる
自分の少女趣味な考えに苦笑い
いってきます
雪が降っていた
いつもと違う風景 浴室の窓を開けると雪景色
朝は雨だったのに 深夜になるにつれて 雨は雪に変わった
湯気の向こうには 暗闇から深々と舞い落ちる雪 灯りを消して、窓を開け放ち、闇に見入る
雪は勢いを増し 今にも吸い込まれてしまいそうだった
眩暈がした
答えが返って来るわけでもないのに ひとり呟いていた
「ごめんね、私の我儘を通してしまって 何も出来ないかも知れないけれど頑張るから見守っていて?」
雪はただただ 静かに降り続ける
この先 誰を愛することになっても 私は、自分のしたことを許さないだろう
この先 二度と子どもを身篭ることが出来なくなったとしても それは、自分のしたことに対する罰なのだと思っている
私を責めることが出来る存在を 私は自分の意志で決め、闇に葬ったからだ
私はあの時 此処に芽生えた生命を生みたいとは思わなかった 否、それは今でも変わりがない
それがとても悲しい
忘れてはいけない そして二度と繰り返してはいけない
(2002.03.23)
| 2002年03月25日(月) |
私の代わりに泣いて。 |
たいせつなたいせつな友達が居る 彼女は、いつも優しくて穏やかで、強い
でもそれは、全て裏返しなのだと思う
ほんとうは激しくて、弱い
炎は、赤い部分が熱いのではなく 青い部分の方が熱いのと同じように 彼女の感情の炎は「青い」のだと感じる
ただ それを人に悟られるのを とても嫌がる
或る日、彼女に 私が知りたくてたまらなかったヒトの ことを聞かされた
「元気だって」
たった一言 不意にそう言われて 抑えていた気持ちが溢れてしまった 人目も気にせず、涙が止まらなくなってしまった
彼は二人の共通の友達だった
いつかは、そんな話が出ると思っていた だから、笑って「そう。」と言えるように いつも気を張っていたのに
動揺して 泣いてしまう自分がイヤだから そんな話、聞きたくなかったと言うと
「私はそんな時、素直に泣けないから 私の代わりに泣いてくれる杏が好きなんだよ だから泣いてもいいんだよ」
そう言いながら 私の頭をヨシヨシし続ける 彼女の冷たくて小さな手の温度を感じて また涙が溢れた
彼が、元気だとわかって嬉しかった どうしているかずっと気になっていたから でも、しばらく逢わないって話し合って決めた
その基準が
一日かもしれない 一年かもしれない 一生かもしれない
そして逢いたい気持ちは募る
| 2002年03月24日(日) |
空はつながっています。 |
あのヒトがこの土地を離れても 空はつながっている
今シーズン最後の ゲレンデでごろごろと転がりながら そう思った
昨日の雨が嘘のように 今日は晴天
頂上から見える山々には もう殆ど雪は残っておらず 山肌ばかりが目立っていたけれど
目の前に広がる景色は 泣きたくなる程、綺麗だった
あのヒトが居なくなるということに 囚われ過ぎてはいけない ギリギリの出逢いだったけれど 私を拒絶せず、受け入れてくれたことを しあわせと思えるように
あのヒトの中では 私は、ただの同僚でしかなくて 大切な存在でも何でもないのだから
笑顔であのヒトを送る
彼には 愛する奥さまが居て 愛するちびっコが二人居て …私が居た
気持ちに嘘は付けないと 私を愛してくれた人
彼はいつも左手の薬指に指輪をしていた
たった数時間でも 私との時間を作ってくれるときには いつもその指輪を外していた
私が気付かないように
それに初めて気付いたとき 嬉しい気持ちと悲しい気持ちが混ざって 心がギュウとなった
彼に背中から抱き締められながら 私は、彼の薬指を指先で弄ぶ 彼がふんわりと子どものように笑う
その笑顔を愛している 今でも
今朝 いつも利用している電車で こんなアナウンスがあった
「今日一日を怪我のないようお過ごし下さい」
ハッとした 『今年の桜は早いなぁ…』 なんてぼんやりしていたところだったから
なんだか気持ちの中に ぽわんとあったかい灯りが ともったみたいだった
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もうすぐこの土地を離れてしまうヒトは 同じ会社の同僚だけれど、違う場所で働いている
だから、私の勤めている会社には Web上に「出勤簿」みたいなものがある
そこを見ると 誰が何時に出社して 誰が何処で仕事をしているのかがわかる
それを時々チェックして
『あ、今日はもう出勤してる。早いなぁ』 『あれ?今日はお休み?大丈夫かな?』 『ん?また違う現場に行ってる。大変そう…』
なんて思っては 同じ職場にあのヒトは居ないのに 一緒に仕事をしているような気になっていた
そんな風に 密かにはしゃいでる時間も、あと一週間 来月には、あのヒトは、ここに居ない
4月が来なければいい
| 2002年03月21日(木) |
許さない。許せない。 |
自分を許せないと思っている いつになったらこの想いから開放されるのか? 否、開放されることはないのだろう
自分を不幸だと思っている いつになったら幸せになれるのか 否、幸せになれることはないのだろう
ほんとうは不幸だとは思っていない ほんとうは幸せだと思っている
たいせつな友達が居て たいせつなヒトが居て それで十分幸せだ
ただ自分を許せない
自分のエゴで決めたことを許せないでいる 決めたのは自分だからこそ許せないでいる
『誰も此処に芽生えた生命を喜ばなかったこと』
誰かが裁いてくれれば許されるのか? 誰かを受け入れれば許されるのか? 誰も受け入れなければ許されるのか?
あの日から二年が経った
母親に『パパが孫抱きたくて仕方ないみたいよ』と言われるたび 心の中で、心の底から申し訳ないと思う
ほんとうだったら 私は今、子育て真っ最中だろう こんな風に気ままにひとりで暮らすこともない こんな風にひとりで考えることもしている暇もない 目まぐるしい毎日を過ごしていたのだろう
ただ、あの状態で 彼と一緒になったとしても それは不幸だったことはわかっている
生まれてきた子を憎く思い この子がなくなればいいと思ったかもしれない この手で殺めてしまったかもしれない
だから私は決めたのだ
けれど、どうして 生まれ落ちた子どもを殺めることは罪に問われ まだ生命として宿ったばかりの子どもを 殺めることは罪に問われないのだろう
だから私は自分を許さない
雲ひとつない真っ青な空
今日は もうすぐこの土地を離れてしまう あのヒトの誕生日だった
おめでとうを伝えたくて 日付が変わってすぐに メールを出した
それだけで十分満足だったのに 今朝、あのヒトからメールが届いた
『ありがとう。あなたにも、 幸せが来るようお祈りしています。』
心がキュウとなった 抑えていた気持ちが 抑えられなくなってしまいそうだった
迷った挙句、返事を出した
『あなたに逢いたくなりました。 困りました。・・・ありがとう。』
あのヒトは困っているだろうか? それとも・・・?
毎年、桜の花が咲き始めるこの季節は フワフワと楽しい気持ちにもなるけれど 少しだけ不安定になる
どうしてだろう 出逢って間もないのに あのヒトはそれに気が付いていた
そんなことは 何も書いたつもりのなかった 何気ないメールにあのヒトはこんな返事をくれた
『あなたは、自分をせめすぎ。 もっと自分を許して、認めて、頑張ったら誉めてあげて。 誰にも忘れられない事があるけれど、生きていかなければいけないから。 頑張れ!』
もう居なくなってしまうヒトなのに もうたいせつな人の居るヒトなのに どうしてこんな形で出逢ってしまったんだろう? どうして語り掛ける言葉ひとつひとつが心に染み込むんだろう?
もう二度と 二人きりで逢うことはない それでも平気、大丈夫と思っていたのに その気持ちが覆った
逢いたい
昔のメールを 読み返してしまった
彼は 臆面もなく 私に 「愛している」 を 繰り返し伝えてくれた
けれど、もう連絡を断たれてしまった
『> 久し振りだったのに > 私の感情ばかりぶつけてしまったように思います > ごめんなさい、でも止めることが出来ませんでした
いいよ。その為に俺が居るんだろ? 他の誰にも出来ない。そんな君の気持ちを 預けて貰えるのなら、それは俺にとって、 しんどい事ではなく、誇れる事では無いかと思ってるよ。
いろんな事を吐き出して、最後に微笑む事が出来るのなら その顔を見れれば十分。
> けれど、きもちがすこし落ち着きました > ありがとう
おれもそうだよ 君を見つめて、抱きしめて、髪を撫て居るだけでも とても落ち着いたよ。
それにしても大胆にイメチェンしたね。 茶色い髪も似合ってるよ。 やっぱり奇麗だね。杏は。 (調子に乗って顔迄黒くしないように!)
それじゃ、また。
お休み。』
彼に たいせつに たいせつにされていた日々を思い出して 涙が止まらなかった
ひとりでぼろぼろ泣いた
どうしようもなくて 我慢していた気持ちを抑えられなくて 怖くて出せなかったメールを出してしまった
書いた言葉は
『元気ですか?』
それ以上は何も書けなかった
いつもは 家と会社の往復しかしない道を 一本ずらして歩いてみた
雰囲気のよさそうな店を見つけた
今度一緒に行こうよって 言いたいヒトを想像してみる
もうずっと前から彼しか思い浮かばない
ふと空を見上げたら 折れそうなくらい細い月 今夜の月はそんな感じ
私のいちばん好きな月
綺麗だねって 言いたいヒトを想像してみる
もうずっと前から彼しか思い浮かばない
けれど 私からは二度と連絡出来ない どうしてあの時私は彼の手を 離してしまったのだろう?
逢いたい 逢いたい 逢いたい
そうしてまた苦しくなる
狭い1Kの部屋に 友達が過去最高人数来た
6人
全然関係なかった繋がりが 気が付いたらしっかり繋がっていて・・・ そんな集まりだった
「幸せ。」
って声に出しては 照れ臭くて言えないけれど そう思った
そこに私の過去を知っている人はいない ほんとうのことを言ってしまっても 壊れることはないと確信している関係
けれど、絶対に言えないこと
だから ひとりになって 幸せを噛締めてみた
逢いたかったヒトに逢えた もうすぐこの土地を離れてしまう彼だ
「金曜日の夜、仕事が終わったら行くから」
そんな約束を前日の電話で交わして 私は一日中ドキドキして過ごしていた
ほんとうに来てくれるのか? 当日、トラブルが起きたりして 仕事が終わらないんじゃないか?
そして
・・・どうして来てくれるのか
ぐるぐる考えながら フワフワと待っていた もうすぐ今日が終わってしまう もう来ないと思っていた メールが入る
『今、馬喰横山。着いたら、連絡するね。』
嬉しかった やっと逢えると思った
あのヒトは 普段は、戸惑うくらい 丁寧に接してくれるのだけれど 酔うと仲良しの男友達のようになる
頭をポンポンってして よしよし、よく頑張ってる ギュウって
そういう扱い方をされるのが私はとても好きだ
本当は 話すつもりなんてなかった ほんとうのことを話した
あのヒトは
ポンポン よしよし よく頑張ってる あんまり頑張り過ぎるな ギュウ
私を抱き締めてくれた 嬉しかった コドモみたいに泣いてしまった
明け方、彼は大切な人のいる家に帰って行った たぶんもう二人きりで逢うことはないと思う
別れ際に 彼は私の頬にそっと触れ 頬に指先の感触だけ残して 帰って行った
これ以上あのヒトに近くなっても 何も変わらないし、変えることは出来ない 出逢うのが遅かったんじゃない このタイミングが彼と私に用意されていたもの
そう思った
彼を見送ってふと見ると 家の隣の細い桜の木が花を咲かせていた
綺麗だった あの風景を忘れたくない と思った
来週友達が結婚する どうやら「できちゃった結婚」らしい
友達って言っても 友達の友達、くらいの関係
それを教えてくれたTに、笑顔で 「わ〜!めでたいね!!よかったじゃ〜ん」 「赤ちゃん、いつ生まれるの〜?」 と言っている自分を嫌悪する
ヒトの幸せを妬んだら自分が不幸になる
そう思っているからかもしれない そしてその反対側で私は自分を責めるのだ
選択をした自分 ワガママを通した自分 殺人ではないけれど、殺人 咎めだてされることの無い罪 罰は誰からも下されない
そして思い出すのは、昔の男
彼が次に恋した女性は 私とは正反対なタイプだった
驚いたことに ほんとうに偶然私の知り合いだった
彼女の印象は 聡明で芯の強い女性 控えめながらも美しい女性
それを私に知らせたのは彼本人 それも深夜の電話でわざわざ、だ
幸せは素直に喜びたい 誰の幸せであったとしても
彼の新しい想い人は 私の数少ない女友達の親しい友人だった 彼女も交えて数回会ったこともある
彼がもし 彼女と添い遂げることになったとしたら 私は彼を殺してしまいたい衝動に刈られるだろう
否、殺してしまうだろう
記憶から抹消出来ないことだから 忘れてはいけないことだから 誰にも言ってはいけないことだから 彼から離れて、彼との連絡を絶って 彼に「二度と会いたくない」と拒絶されるよう 仕向けたのに
彼がもし彼女と結婚することになったら 私は一生彼と「知り合い」になってしまう そんなのはイヤ
私が頑張っている 意味が無くなってしまう 今現在がどうなっているかは知らない 知りたくも無い
けれど もしほんとうになってしまったら その時は私、どうするだろう?
勇気も無いくせに 壊れるってどんな感じなんだろう? と想像してみる
あのヒトはヒトのモノ
わかっているけれど 逢えないと逢いたくなる ホント頭悪い・・・
あのヒトは気付いているだろうか?
ほんの数回逢っただけなのに あのヒトに淡い気持ちを抱いている私に こうして家に帰らずぼんやり待っている私に
もうすぐいなくなるから気になっているだけ あのヒトがこの土地を離れたらすぐに忘れる 居なくなったらすぐに
どうにもならないことはわかっている それでも今日、逢いたかった
ほんとうのこと全てを話すことが 正しいこととは思わない
けれどほんとうのことを言わずに 自分の奥底に仕舞っておくつもりなら 最期の最期まで仕舞っておかなければならない
今はそれが少し苦しい 吐き出せば楽になるのだろうか? それは違う、それを吐き出された側に 重い荷を背負わせることになるだけだろう
まだ学生だった頃 出会った教授が言った
「君は物事の全てを 『いいこと』 と 『悪いこと』 で括り過ぎている」
灰色になりたい
私を大切に想ってくれているヒトが居る 私も彼を大切には想って居る
けれど触れ合うことが出来ない 求められても応えられる自信がない また同じことを繰り返すかもしれないと思うと また同じように拒絶されてしまうかもしれないと思うと 身体がいうことを聞かないのだ
怖い
それを彼に話したとしたら 彼はきちんとした形で付き合おうと 言ってくれるかもしれない
私はそれも怖いのだ
例えばそれで彼が別の女性を選んだとしても後悔はない その程度の気持ちしか今は持つことが出来ない
だからゆるりとした距離を保ち続ける
あの時 自分のしたことを 許してもらおうとは思わなかったし 今も思っていない
私を責めることが出来る人は もうこの世には居ないからだ
繊細な心の持ち主であれば 正常な精神状態では居られないらしい 自分を傷付け、周りを傷付け、自己憐憫に耽るのが 普通の感覚だそうだ
私はどうやら鈍いらしい
そんなことをしている暇はなかった 私は自分の意志で決め、我儘を通したのだ 泣いて泣いて毎日を過ごせば許されるなんて そんなの嘘だ
事実は変わらない
私は 生きて 生きて 生き続けなければならない
「ごめん今回は諦めてくれないか・・・」
そう言った彼の表情がもう思い出せない けれどそう言われた感覚は、未だに苦しく思い出す
私自身も無理だと思っていた 彼との子どもを産むことは出来ないと 彼との生活を始めることは出来ないと 思っていた
私は、格好の付く夢を持っていた訳でもなく 何かを成し遂げたいと思っていた訳でもない ただ「無理だ」と思った
自分の我儘だけで決めてしまっていいのか? 芽生えた生命を奪う権利が私には有るのか? 此処にある生命は『生きたい』と思っているかもしれないじゃないか?
何度も何度も考えた けれど無理だとしか思えなかった
・・・私は自分の我儘を通した
未だに苦しく思い出すことは 誰も此処に芽生えた生命を喜ばなかったことだ 邪魔だとさえ思ってしまった
私も、彼も
自分で決めたことなのに いつも此処に戻って来てしまう
君を大切に想っている 君をずっと見ている 君を愛している
そう言ったヒトがいた 彼には妻子がいた
彼は今時珍しく 携帯電話を持っていなかった だから、電話はいつも彼からだった 彼は忙しい毎日を送っていたけれど それでも時間を見つけては電話を掛けてくれた
私は幸せだった
私たちに何かあったわけではなく 私は彼に対して何の不満も無かった けれど去年の秋頃から音信不通になった
もう半年、声も聴いていない
あなたにもし何かあったとしても 私に連絡が来ることはまず無いんだろうね 例え、あなたが明日死んだとしても
そう以前話したことを 今になって思い出す
私が知っているのは彼のメールアドレスだけだ メールを出せば何かわかるかもしれないけれど 私は何も出来ないでいる
『私が気付かなかっただけで、彼は私を捨てたのかもしれない』 『…彼が私に黙っていなくなる筈がない』
そんな気持ちをユラユラしながら 私は何も出来ずに平穏な毎日を送っている
もしかしたら 彼は逝ってしまったのかもしれない 遠くに
用事があって母に電話した 父と晩酌をしていたらしくご機嫌だった
フワフワと可愛らしい母
ひとしきり話した後 やんわりといつもの会話が持ち出される
『仕事ばかりしてるけれど結婚はどうするの?』
「その件に関しては前向きに検討中です(苦笑)」
『パパが孫抱きたくて仕方ないみたいよ』
更に追い討ちをかける 私は「そうだよね〜」と笑ってかわす 母は一緒になって「フフフ」と笑う
フワフワと可愛らしい母
それから10分ほど話して電話を切る
私には今、恋人がいない いつか出来るだろうと思ってはいるが 「さぁ、恋をしよう!」と決心したからと言って そう簡単に出来るものでもない
友達にも「杏の『私、今好きなヒトがいるの』が聞きたい! だってすごく輝いているから」と言われる そう簡単に出来るものでもない
何故、私は恋をしないのか 自分ではわかっている
あのヒトはインフルエンザに罹っていたらしい ここ数日出社している様子では無かったので 心配になってメールを出したら
『インフルエンザで熱にやられてました。 何とか大丈夫。ありがと(@@;)』
と言う返事を貰った
私はこんな他愛もない返信が素直に嬉しかった あのヒトにうっかり恋をしそうになった理由が見えた気がした 自分が彼を気遣っているつもりでも、いつも包まれているような温もりを 彼の紡ぐ言葉や態度から感じるからなのだろう
彼に何もしてあげられないけれど 早く良くなって下さい・・・
最初は楽しかった 一緒に居られる事が嬉しかった 幸せだった
彼の手が好きだった この手を離したくないと思った事もあった
ただ その当時 私は、別の場所で 別のヒトを大切にも想っていた
けれどそのヒトには離れられない関係のヒトが居た
私はそのヒトに大切に想われているだけで 身体は求め合わなかった 傍に居る、それだけで幸せだった
手の綺麗な彼は 私の気持ちが別の場所にも或る事に気付き 私に本当の事を話すようにいつも責めるようになった
「全てを話さなければならないのか?」 「身体も心も、全てが自分のモノで無ければ許せないのか?」 「口に出している言葉は全て本当の事、だからそれを信じてくれないのか?」
逢えばいつも口論になり 最後はお互いを求めて…を繰り返し 苦しかった
それでも彼が好きだった その手に抱き締められると 顎に触れる指先を肌に感じると 離れたくないと思った
でも、全てを曝け出す事が出来なかった
苦しかった とてもとても苦しかった
二度と逢わないと 拒絶されてから数ヶ月が経つ 私も今はもう二度と逢いたくない
昔の男
恋人の居る生活を忘れた
ひとり暮らしを始めたきっかけは(やはり)うっかり恋をしたからだったけれど その恋の終わりには「ひとりでも眠れるだろうか…?」と不安にも思ったけれど 不安だったのは数日だけだった
恋人の居た生活を思い出そうとした
…明日に続く
あのヒトには あと何度逢えるだろうか?
誰かを想うようになって その気持ちを抑えようとする力が働くとは 思っても見なかった
「気持ちに嘘はつけない」
そんな大義名分を付けては どんな状況でも自分の気持ちを貫き通していたのに 今は、逢いたいと思っていた気持ちが 何処かで萎んでしまった
相手に悪いとか、間違っているとか そんなくだらない理由だったら こんな風には躊躇わなかった
「男は強く在るべきもの」 なんて誰が決めたんだろう?
私が一緒に居た人達は 皆、弱くて情けない人ばかりだった 口を開けば「傍に居て欲しい!居て欲しい!!」 を繰り返す、寂しがりばかりだった
ヨシヨシって 背中をとんとんして欲しかったのは 私なのに
酔いつつ睡魔と戦いつつ あのヒトはそれに気が付いた
心がキュウとなった
どうやら以前の私は恋愛体質だったらしい
どうやら〜らしい、 と言うのは自覚していないことになるので訂正
以前の私は超恋愛体質だった
その情熱が、或る日を境に消えてしまった 憑きモノがポトンと堕ちてしまったと言っても○ 堕ちてしまった憑きモノが再びつく日は 永遠に来ないかと思っていた
うっかり恋をしそうになったヒトには 既に永遠を誓ったヒトが確実に存在していて まだほんの数回しか逢っていない上に もうすぐこの土地を離れてしまうのだそうだ
眠っていた情熱が コトリ と音を立てた
逢いたい
そう思うのはイケナイコトなのだろうか?
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