READING THINKING WAITING
DiaryINDEX|past|will
2014年04月06日(日) |
4月6日のlesson de ラ・パレット |
今年度はじめの公開レッスン、花冷えの荒れ模様の一日でしたが、大勢の皆様が足を運んでくださいました。 新しい学年となって、今まで弾いてくださっていた生徒さんも心なしか今までよりも大人びて、それが演奏にも反映されているように感じたこの日の公開レッスンでした。
取り上げられた曲目は、下記の通り。 インヴェンションからゴールドベルク変奏曲まで、エチュードからコンサートピースまで、幅広いレベルの曲のレッスンが行われました。
****************************************** 11:00〜 ツェルニー:30番練習曲 14、15、16 J.S.バッハ:インヴェンション 10、7 ディティユ―:田園詩 イベール:『物語』より 小さな白いロバ
12:00〜 モシュコフスキー:15の練習曲 5番 J.Sバッハ:平均律第1巻 11番 F-dur シューマン:アベッグ変奏曲 Op.1
13:00〜 J.S.バッハ:平均律1巻4番cismoll ラフマニノフ:前奏曲Op. 32ー12 ラヴェル:水の戯れ ショパン:エチュードOp. 10ー4 ショパン:スケルツォ2番Op. 31
休憩 14:00〜14:40
14:40〜 J.S.バッハ:平均律第1巻第6番 ニ短調 ショパン:練習曲 OP.10−9 ヘ短調 クラマー=ビューロー:60の練習曲より第1番・第2番 ベートーヴェン:ピアノソナタ第1番 OP.2-1 ヘ短調 第1楽章・第2楽章
16:10〜 J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲 ******************************************
この日のレッスンで、私が最も印象に残ったのは、 「音が鳴るのと響くのは違う」 という一言でした。
雷に打たれたほどの衝撃でした。
長く公開レッスンを聴講してきて、打鍵、タッチ、音作りについて理解してきたつもりでしたが、このように明確に理解できていなかったかも知れません。
北川先生がこの言葉をおっしゃる前後にも、この日は、音をどう意識するか…について沢山お話されていたような気がします。
インヴェンションを勉強している生徒さんに、 「音を強く弾き過ぎると、心理的に音を聴かなくなってしまう。 少し小さな音でちゃんと弾く訓練をして、それから少しずつ強く弾くようにする」
人前で弾く時に力を発揮しにくい生徒さんに、 「音量を少し小さくしないと早く弾けない」
大人の演奏をする段階になってきた生徒さんに、 「鳴らしてみるとピアノって色んな音がする。 手の形を決めてしまわないで、鳴った音に対応できる手の柔軟性を持つこと」 「響き方によって指をコントロールする訓練をすること」 「音が立ちすぎると響きがなくなる」
など、言葉も状況も違うけれど、求めている音は同じものなのかも…と感じる場面がいくつもありました。
全てのレッスンが終わった後に北川先生がおっしゃった言葉も印象的でした。
「今日来た人たちは、皆、言われたことがすぐにできる。 これはとても大切なこと。 ピアノの勉強には柔軟性の訓練が必要」
レッスンをして、できるようになると、教わる側はもちろん、教える側も安心してしまう面があるかと思います。 けれども、実はそこはスタートラインで、そこから様々な勉強がはじまるのですね。 そういった事を、ついつい忘れてしまいがちですが、2か月に一度、公開レッスンを聴講することで思い出すのが大切なのかもしれません。
次回は6月1日、お申込みをお待ちしています。
|