終着駅 |
先週、膵癌のターミナルの患者様を在宅に帰しました。 本人の強い希望と家族の思いが一致した為です。 私の見込みでは、在宅の話が出たとき、 もうすでに1週間ないかもしれないと思っていたので 在宅調整は先輩たちの力を借り、 急ピッチで進めました。 退院の時のご本人の笑顔が今でも印象的で。
その彼が、昨日、ご自宅でお亡くなりになったと、 MSWから聞かされました。 結局10日ほどの在宅生活だったんですが、 彼にとっての大切な時間を 過ごさせてあげる事が出来てよかったと 自己満足しています。
また、今日は自分の受け持ちだった患者様の家族が、 わざわざ会計のついでに病棟に挨拶によってくれました。 この患者様は先週末、私のいる病棟で 最期を迎えました。 意識がおかしくなる前まで必死でリハビリを頑張っていた彼。 彼もまた帰りたいとの思いはあったのですが、 こちらは、ご家族がご本人の事を見切れないと 病院での看取りを希望されました。 最期まで本当に頑張りつづけた患者様で、 私にとっての印象も強烈なものでした。
2人の患者様の最期を比べるつもりはありません。 しかし、ご家族は両方とも納得されており、 これでよかった、と思ったりもします。
うちの病棟は、もちろん元気になって帰って行く人も 多い病棟なのですが、 その半面で、何回も入退院を繰り返し、 最期を迎える人も多い病棟です。 それぞれの最後の瞬間というものは とても印象的で、Nsにとってもつらいものではあります。
それでも、それをこえるたびに 少しずつ何か成長していっているような 気がするのですが・・・。
|
2006年10月25日(水)
|
|