青春の思ひで。
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2006年03月25日(土) |
同じ空気を吸って、吐く。 |
好きなひとが好きな音や文字は、そのひとが吸っている空気だと思うし、そのひとのからだを流れる血液だと思う。
好きなひとが愛してる音や文字や思想や文化を追いかけるのは、同じ空気を吸って同じ血を流したいから。
あのひとの吸っている空気を吸ったら、何もないこのからだがあのひとで満たされる。そんな妄想を抱き続けている。あたしがあのひととひとつになる。
このからだの中を流れるものが全部あのひとになってしまえばよかったのに。
あのひとが喫む青い箱の煙草。度数のきついアルコホル。 あのひとが吸い込む音、文字、光。 あのひとのからだを流れる思想。 それら全部をあたしのものにすれば、あたしはあのひとになれるかな。
そうしたら、少しは必要としてくれたかな。
2006年03月18日(土) |
さよならなんて云えないよ。 |
何だかあっという間に一ヶ月が過ぎて、ぼんやりしている。
この一ヶ月、というよりもあれ以来一体何をしていたのだろう。
していないことはたくさんあるけれど、それ以上にできなくなったこともたくさんある。
いつの間にか卒業式の日が来ていて。 あのひとたちを送ってあげられなかった。 でも、それでいいとも思う。 きっと、送ろうとしたら泣いてしまっただろうから。 大切すぎて。
くだらないネタを装ってメィルをしてみた。 最後に付け足しのように「卒業おめでとう」と記した。 そうしたら電話がかかってきた。 くだらないネタを確認するためだけにかけてきたのだけれど、うれしかった。 来週あたりに1回戻ってくるのか?と聞かれたけれど、できない、と答えた。 このタイミングで戻らないことはあたし自身が決めたことだ。 卒業式なんかよりも大事なイヴェントで、卒業式なんかよりもそこにいたかったけれど。 だけど、泣いてしまういそうだし、そんな姿をみせるのは恥ずかしいし、嫌だ。 「瞳冴はいつも明るくて」と言ってくれたその言葉。 そうじゃない真実を晒してしまったけれど、あのひとたちの前ではそうありたい。いつも強気で勝気で傲慢で横柄でおせっかい。 だから、無理をすれば戻れたけれど、無理をするのはやめといた。 「じゃ、また。あ、でも今度はもう学生じゃないか」と最後に呟かれた。 自分で決めたことだけど、それは少し淋しく思った。 後輩であるあのひとたちはあたしよりも先に学生じゃなくなる。
今日、電話をくれたTには一生かけても返せない借りができた。 気が付いたときに一番最初に側にいて「よかった」と言ってもらえたことが、今回のことで一番うれしかったことだ。 返しきれないけれど、Tが困ったときには何かできればと思う。
Tが伝えてくれればいいと思う。 あたしは元気だ、と。
あの男にも。
なんだかしばらく憑き物が落ちたみたいにさっぱりしていたけれど、結局元に戻ってきたような気もする。
あたしは確かに不健康だ。 正常じゃない。 というか腐ってると思う。
だけど、あたしは「健康」で「正常」であることの方が怖い。 そちらの方が狂気染みていると感じるのだ。
ねぇ、それでも生きてきたよ? 「死にたい」と言いながらも生きてきたよ? それじゃいけなかったの?
ぼんやりと過ごしている時間が多すぎる。 周囲は動き出しているのに。 時間が止まっているような気がする。 就活だって修論の準備だってするつもりだったし、それなりの意欲はあった。 でも、止まってしまった。 あたしよりも先に動き出してしまった親が、就活の話などをすると、どうしようもなくいたたまれなくなる。 何事もなく大丈夫な振りをしているけれど、白紙になったのだ、すべてが。
あたしと、あたしを物理的に失った後輩だけが時間から置き去りにされている。
今年も春が来たよ。 必死で逃げたかったけれど、逃げれなかったよ。 やっぱり一生忘れられないし、逃げられないのだな、と思う。 生きていてよかったと心から思っているけれど、君のためだけにはやっぱり死んでた方がよかった。
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