ぼくたちは世界から忘れ去られているんだ

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2002年06月29日(土) 携帯から更新。今はみしらぬ。
は、っと気づくと、そこは知らない電車の中だった。さっきまでいつもの電車に乗っていたはずなのに。
私のむかいには六人座っていた。みなだらしなく寝ている。顔がみえないぐらい深く体を藤テしている茶髪の女がつけている時計が、銀色につやぴか光っている。時を刻む音がうっとうしい。
中吊り広告を眺める。雑誌、百貨店、英会話。死にそうに不安定な顔で笑っている女。
目をとじて、また開く。そこはやっぱり見知らぬ電車のなか。どうしていいかわからない。駅につく。私は迷わずおりた。漆黒のむこうがわに君がわらっていた。有難う、と呟いた。

2002年06月26日(水) 透明キャンディ
 ああ、口の中が生臭い。咽喉飴をなめているからだ。ああ、嫌だ嫌だ。こんなことだったら、他のキャンディにすればよかった。いや、違う。結局どんなキャンディであっても、あたしの口の中は生臭くなるのだ。

「てーか、たりー。テスト、だりー」
 ヨシノが相変わらずの粗雑な口調で同意を求めた。そうだね、たりぃね、テストなんて。

 と、いうわけでしばらく更新しません。

 それでも憶えておいてください。

 わたしはいつだって、あなたを知りたいんです。

2002年06月21日(金) 少年ジャンプコミックスを読むけだものぢみた目
 小さい頃、良くみた夢は。
 窓から楽しそうに、マクドナルドのキャラクター、あれはドナルドといった、が、入ってくる。大きな袋を抱えて、サンタクロースみたいに。
 そして畳の部屋に寝ているわたしたち家族をその袋にどんどんいれて、秘密の工場につれていき、わたしたちを挽肉にして、ハンバーガーにいれるのだ。

 そんな夢を、昨日、久しぶりに見た。
 ピエロのメイクをした背高のっぽの男。麻の袋のざらざらした感触。工場の機械音。悲鳴。目の前にせまる刃。あ、あ、あ、あ、あ。

 目がさめる。

 となりには本棚。
 昨日買った本の続きを読む。

 そこにはドナルドはいなくて。ほっとする。

 なんでもしってるのよ、という顔をして、彼女はまるで自分の無知さ加減をひけらかしてるみたいだ。

 ドナルドは、何も知らぬような笑顔をみせる。


 あたしの悲鳴、きらめいて。

2002年06月17日(月) 荊かきわけてみつけたものはなんだったんだろう。
 わたしを殴る言葉と、わたしを撫でる言葉が、勢ぞろいしてわたしのところへやってきた。言葉たちは無言で、わたしを睨んでいた。無言なのだけれど、それらは言葉だから、実に雄弁にさまざまなものどもを語り、わたしを殴り、わたしを撫でる。
「わたし」という言葉が、けものぢみた目でこちらを睨んでいた。「わたし」はいつも何も語らない。ただそこにいて、わたしに目で語りかける。
「わたしを、語りなさい」とだけいう。わたしはその命令に従って、文章を書き、吐き出し、あざを見せる。わたしの醜態を見て、不快だと思う人がいるかもしれない。けれどわたしはこうするしかできないのだ。

 言葉をかき分けて、一人の少女がやってきた。
「ねえ」
 そういったっきり、彼女はだまっている。わたしは彼女に何かいおうとする。だけれど言葉がわたしを威圧する。


 少女は語り始める。わたしへのさまざまな思いを。彼女はわたしに云う。
「あなたはいいね。楽でしょう?」
 「楽」がこちらを向いた。「楽」がわたしを殴りつける。


 それでもわたしは何も云えずに、ただ、そこに、立ち尽くして。


2002年06月16日(日) 簡易プレビューであたしの人生をみつめなおそう
「僕はね、カンガルーの子供になりたいんだ」
 そういったあの子供は架空の人物だった。けれどあたしは彼が好きだった。
 あたしもカンガルーの子供になりたい。ママのポケットのなかであったかいあったかい思いだけして、ぬくぬくと育つんだ。


「はやく大人になりたい」
 そういってあのこは泣いた。あのこなのかわたしなのか、そのへんはよくわからない。多分あたしであり、誰か他人なんだ。
 電車の中で泣いているのは、あたし。それは確か。でも、なんだか涙が見える気がするんだ。今、映画の女の子の真似をして買った黒のメガネの奥から流れ落ちる涙が、見えるんだ。それはなんなんだろう。メガネにうつっているのかな。


「忌まわしい」の送り仮名を間違って覚えていたことに気付いた。「忌しい」だと思ってた。

 教科書ガイドを買った。

 今日はそれくらいのことしかありませんでした。


2002年06月15日(土) 「それは全くくだらない問題です」
「ああ困ったな、だいぶあたし、弱ってるみたい」
 彼女がきりだした。
「なんていうのかな、ほら、情緒不安定っていうの?あれみたいな」
 彼女は困っているのだそうだ。
「なによ、この部屋。暑いわね」
 そういって彼女は席を立った。多分クーラーで温度調節をするのだ。わたしはゆっくりと動く彼女をみつめていた。彼女の髪が歩くごとに揺れる。パドックを歩くうつくしい馬のしっぽのように。それはわたしの知らない彼女の片鱗だった。わたしにとって、彼女の髪はだらしなくたれさがっているものだった。ところが今日の彼女はきっちりと髪を結っている。わたしが、珍しいね、というと、あれ、いつもこうだけど、と彼女は云った。
 わたしの知らない彼女。
 彼女の知らないわたし。
 つやつやにニスを塗られた木の安っぽい椅子に、彼女は荒々しく座る。学校指定のスカートから見える太腿が、健康的に日焼けしている。
「あんたってさ、本当陰気よね。そこがおもしろいんだけど」
 笑い転げてはしゃぐわたしを彼女は知らない。



 次の日、彼女は日焼け止めをべたべたに塗りたくりながら、わたしに別れを告げた。

2002年06月12日(水) ねえ、と空気が。
ねえ、と空気が問苅テけた。わたしはさっと振り返った。空気は姿をくらまし、わたしはねえ、といったその空気を見失った。なんだかやわらかくつめたい、ココナツミルクプリンを食んだときのような気分になった。



わたしは泣いていた。空気が、何故泣くの、と言った。わたしは答えれずに、口をつぐんでしまった。空気がわたしを笑った。
「君は何になりたい?」
野田がひどく唐突にたずねた。

わたしは、空気になりたい。
その答えをきいた野田はわたしの手を握って、
「空気になっても僕は君をみわけられるよ」
と言った。そんなの嘘だ。

2002年06月11日(火) ハイ、オーケー
夕暮れが、こっちを向いた。
あたし、フリーズドライになって、かたまってしまった。

ハイ、オーケーと、電子辞書のなかのサトゥルヌスが言った。

2002年06月10日(月) すきときらいとどっちでもないのおはなし。
わたしはレオンという映画を好きだという人は大抵信用しない。
それはきわめて個人的な理由によるのだけれど、別にわたしの判断基準はそれだけではない。

それだけではないくせに、わたしは嫌がる。
一人称がカタカナの文章も信用できない。「僕」という一人称は女の子が使ってるときが一番好きだ。

わたしの隣で話し掛けてくる、色黒の少女がわたしは好きだ。

わたしが話し掛けると活字で返してくれる、たくさんの人々も、また、好きだ。

2002年06月09日(日) 君の真似をしてまわりくどく散歩道
君の背中が遠のいていくのをずっとみていた。
君は今、微笑んでいるだろう。確信していた。

わたしは微笑んでなどいなかった。
けれど、今はサッカーのことをを考えている。

わたしは一人悲しんでいた。
今は違う。

わたしは泣いてなどいない。

2002年06月08日(土) 散文、逃げ。
今日もおともだちとプリクラをとったのだけれど。

ほほえみが。


ウインクであたしを殺してください。

2002年06月07日(金) ありがとうと云えるのはうさぎだけ
マリノは笑いながら涙を流した。
下らないラブソングをうたった。
夢の中で。夢の中で。

マリノがわたしの方をみた。
マリノはわたしなんか知らない。

マリノは夢を見る。

わたしは夢もみない。

2002年06月06日(木) ビコーズじゃなにも語れない
あのときわたしがピストルを持っていたなら、K田を撃ち殺していただろう

あのときわたしがジャックナイフをもっていたなら、N田を刺し殺していただろう

あのときわたしがマシンガンをもっていたなら、バスのなかでぶっぱなしただろう

でもなにもなかったから
だから泣いていたんだ

2002年06月05日(水) リフレイン
わたしは元気です。元気もりもり。
とある人にとおまわしに、おまえはいらない、といわれたけれども。

死にたい、と死のう、は違いますか?

わたしも鹿ですか?

2002年06月04日(火) あい、それは、きみ。
ねえ、無理してあたしに言葉を投げてくれないでいいよ。

継続は力?ノー、自己満足。

あたしは続けるのがすごく苦手で、それでも涙は続くよ。

2002年06月03日(月) バック
あたしの存在

否定してよ

すべてねえすべて


2002年06月02日(日) 愚民の夢ランドに行ってきました。
   はねる、まわる、はちみつのにおい。
   ぼくらは、くま。
   ゆめしかしらないくま。




           落ちてゆくためにのぼるのぼるのぼる
           のぼりつめて立ち上がって
           そこから見えるものは


タイムマシンなんていらないわ
あなたと現在のストーリィがみたいの



     急旋回急降下
     ぼくたちはほしのこ。



                     彼はいつもはじめてだから
                     あたしはひどく安心する。


 あたしは空を飛ぶ象をみつめながら
 かの幽霊屋敷から彼女らが
 無事生還するか待っている。まっている。



        リフレイン!





                          さようなら。












いくつわかるかい?

2002年06月01日(土) タンジェント?ノー、わたしは無。
開放感解放感開放感。そして寂しさ。

ヘッドホンはわたしにとって防具です。
快速に乗ろうと乗り換え。小さな遊歩道。

「見上げれば終わりを見たことも無い
 めまいを覚えるような青」
Coccoの声が、あまりにきれいで。
ちぎられた四角い空を見て、涙がでた。

最近意味も無く不安になる。
よくない。

明後日、K先生に会える。
明日、ディズニーランドに行く。

嬉しいことをさがそう。
嬉しいことをさがしていきていこう。


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