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やすみ日記
梅子
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2008年06月08日(日)
「ショコラティエの勲章」上田早夕里

和菓子屋の娘と、ショコラトリーのシェフが、日常のちょっとした謎を解き明かしていく、ミステリー連作集です。
出てくるお菓子がどれも美味しそうです。お菓子の世界が詳しく描かれていて、興味深い。
シェフの修業時代を描いた「約束」。3人の男達の、ライバル心と友情の混ざった感情が良いです。一見、いい加減に見えて、実は熱い情熱と才能を持っている梅崎さんは、いいとこ取り男だなぁ。
「月人荘士」は、お菓子のイメージが綺麗だなぁと思いました。季節の移ろいや、古典文学の題材を、表現する和菓子の世界。風流で素敵ですね。



2008年06月06日(金)
「仇なれども」剛しいら

幕末〜明治の、時代物BLです。面白かった。
かつての恋人を、兄を殺された仇として追う…という話。明治維新後の動乱や、尊皇と攘夷に揺れる藩の動きなど、読み応えがあり、恋の行方よりそっちが気になるくらい。三橋をずっと影で支えてきた、本郷に萌えます。今市子さんの表紙が綺麗。
後書きで「前から書きたかったけど、なかなか書かせてもらなくて」と書かれていましたが、こういう話は大歓迎です。キャラ文庫さん、もっとやってくれ。
この本は、ふんどしBLについて書かれたブログで知りました(笑)



2008年06月05日(木)
和風BL

ライブドアブログには「ボーイズラブ」という壁紙があります…。
せっかくなので、変更してみました。
やすみのBL日記
ぎゃっ恥ずかし!
このブログは、通常の日記から、BLの感想だけを抜粋したものですが、更新が長く止まってます(^^;

多紀さんから教えてもらった、和風BLを色々読んでます。
昔のパレット文庫ばかりなのですが、面白いなぁ。何でなくなっちゃったんでしょうね。

「今、風が梢を渡る時」前・後(かわいゆみこ)
大正時代の旧制学校モノ。真面目な話でした。ほとんどBLとは思えない。ビリヤードまで漢字で表記してあって、雰囲気あります。この時代のことをよく調べはったんやろうな。この時代の、凛とした青年のたたずまいが良いです。

「慕情街道」シリーズ全3巻(たけうちりうと)
明治時代。少年が、絵の才能を見いだされて、お金持ちに引き取られる話。芸術家ものかーと思って読んだら、キテレツ大百科みたいな話でした。3巻の、骨董の真贋の話が興味深い。主人公がかなりの天然で、読んでて楽しかったです。桜の木の一人称、というのが新鮮で面白かった。

「優しくて冷たい果実」「若旦那シリーズ」番外編も読みましたが、面白かったです。

和風ものでは無いのですが、いつき朔夜さんの「GIトライアングル」が面白かった。
競馬の話なんですが、競馬を知らない私が読んでも、分かりやすくて面白い。受の子がなよなよしてなくて、ちゃんと少年ぽくて良いです。



2008年05月31日(土)
「ブラッドハーレーの馬車」沙村広明

「ザ・マジックアワー」の試写会の帰りに読んだら、楽しい気分が全て、真っ黒に上書きされました…あああ。
しかし、絶望の中に、一瞬の美しさが感じられ、凄い作品だと思いました。
全体的に、抑制の効いた描写で、余計に想像をかき立てられてしまう。
第二話、友達に告白するシーンに胸を打たれ、最後に部屋の位置が分かるコマで、ゾッとしました。
看守と女の子の話が好きでした。
友達を裏切った女の子が、「養子に迎える」と言われた時の眼も、凄い。



2008年05月25日(日)
山本能楽堂見学

山本能楽堂へ見学に行ってきました。
分かりやすく、面白く話してくださって、舞台裏まで見られて、体験できて、とても面白かったです。

大阪市営地下鉄・谷町四丁目駅から徒歩3分。ビジネス街の中に、ひっそりと能楽堂がありました。
玄関・廊下は新しくて、きれい。舞台は、使い込まれて、風格が漂ってました。客席との距離が近い。二階席もありました。
教えてくださる先生は、30代の男性でした。修行を始めて10年目だそうです。

ユネスコの世界遺産に、日本から何を登録するかという話になったとき、日本側は歌舞伎を提案したそうですが、ユネスコからは「能という芸術があるでしょう?」という答えが返ってきたそうです。現代まで続いてる演劇の中では、能が、世界で一番古いのだとか。

二階席・舞台裏を見せて頂きました。
面の説明をしてくださったのですが、袋から出すときに一回一回拝まれるのが、印象的。職人さんや先人達に、感謝の念を表しているそうです。
あと、面は、紐を通してある部分しか触らないそうです。手の汚れが面に付くからだそうで。
地方公演の時も、絶対宅急便で送ったりせず、丈夫なケースに入れて運ばれるそうです。
面は、能楽師の命なんですね。

説明は、女性の面中心。
小面・若女(10〜20代)から、深井(30代)になった途端、急に老け込むのがショックでした。生活に疲れすぎや…。
髪が、10代の頃は真っすぐなのに、30代になると少しウェーブになるのは、人生経験を積み、ピュアでなくなった証なのだそうです。
嫉妬に狂って目が金色になった「泥眼」の面、角度によると、ほんまに怖いです
そこから更に進むと、角が生えて鬼になるのだとか。男性の鬼には角はないそうです。

次に、装束を見せて頂きました。
実際に着せてもらったり、触ることもできて、興味深かったです。刺繍が見事で、重そうですね〜。早く着替えるため、腰ひも一本で着付けるそうです。若い女性の装束には、紅い色が入るのだとか。

続いて、舞台の幕開けを体験しました。
女性がゆっくり出るときは「おま〜く〜」と、ゆっくりしたかけ声で、ゆっくり幕を上げます。龍や鬼が出るときは「お幕っ!」と素早くあげます。

次は、舞台に出て、能面をつけました。
視界が狭い上に、遠近感が狂います。舞台も客席も、照明は明るいですけど、でも怖い。
位置を知るために、柱があるそうですが、能楽師の方でも落ちることはあるそうです。

舞台の後ろの松は、能が神様への奉納用だった時の名残だそうです。
間違って、絵を描く前に板を張っちゃって、画家の方が、絵の具が垂れないように描くのが大変だったとか(^^;

臆病口(コーラス隊が出入りするところ)を通って、舞台下も見せていただきました。瓶が置いてあって、その上で足踏みすると、反響が良いんですよ。

最後に、客席に戻って質問タイム。
能楽師になったきっかけは? とお聞きすると、「大学の時に能を見て」とのこと。それまでは法律家を目指していて、全然、能とは関係のないお家だったそうです。
一番好きな曲は? とお聞きしたら、困ってらっしゃったんですけど、「鉢木」とのお答え。
初心者にオススメの能は? との質問には、「分かりやすい、合戦物です。土蜘蛛などが良いですね」とのこと。
初心者向けの「とくい能」という催しをしてはって、7月は「土蜘蛛」だそうですので、見に行きたいです。

逆に「皆さん、何のお知り合いですか?」と聞かれて、困りました。一口で言えない後で多紀さんが「打ち合わせしとけば、良かったですね」と言ってはりました。
「能の漫画を読んで…」という話をすると、「『花よりも花の如く』ですね。あれは良く取材されてますね。私から見ても、間違ってる点が全くないですし」と、さすがにご存じでした。

2時間近く居たのですが、あっという間でした。
足袋は、事前連絡しなくても、貸してくださるそうです。サイズも色々ありました。
「他にも来たい方が居たんですけど、予定が合わなくて…」と先生に言ったら、「私が空いてる日なら、五人以上でなくても、良いですよ」とのことでした。 オススメです。



2008年05月22日(木)
「クジラの彼」有川浩

自衛官の恋愛を描いた、短編集です。
可愛くって笑えて、胸きゅんでした。「クジラの彼」と「国防レンアイ」が特に好きです。
自衛隊ならではの特殊エピソードもありますが(「ロールアウト」は、最初、トイレからどうやったら恋愛に結びつくのか不思議だった)、男女の恋愛物で、こんなに面白いと思った作品、珍しいです。笑いのスパイスが効いてて、でもちゃんと切なくて、良いですね。
あもさんの日記で、
「割れた腹筋を笑われて、彼氏を殴ってホテルを飛び出し、公園で野営する三池三曹」の一文を見て、この本を読んだのですが、面白かったです(笑)ありがとうございました。>あもさん



2008年05月17日(土)
旧駒井家住宅

旧駒井邸に行ってきました。
バス停を降りて、川沿いをてくてくと歩いていていると、緑が風に揺れて、静かでいいところでした。
駒井邸は、思ったより小さな建物でした。受付をすませると、係の方が、建物を案内してくださいました。説明と写真撮影で、40分くらい居ました。

窓が多く、明るい室内で、とても雰囲気の良い建物でした。作りつけの収納が多くて、壁や階段に引き出しがあります。便利。
リビングのピアノは、鍵盤が象牙でできていて、当時のお金で、家が一軒建つくらいの値段だったとか。ひえー。
ドアノブが、二色あって、お客様の通るところは、紫。家族の使う場所は白になってました。おしゃれな心遣いですね。
リビングの照明、千鳥と波模様なんですよ。かわいい〜。

階段がまた素敵でした! ステンドグラス越しの光が当たって、柔らかい印象。一段も低くて、登りやすい。
二階は、書斎とサンルームが素敵でした。大文字が一望できる。
書斎は、作りつけの本棚と、広い机が羨ましい。こんな部屋に住みたいですよ(笑)

説明を聞いた後は、自由に写真を撮って良いとのことでしたので、撮りまくりました。他にも、一人で来た男性が熱心に撮ってはって、建築好きなんやろうなと思いました。結構、次々人が来てましたね。
本当に素敵な建物でした。次に来る機会があったら、着物で来てみたいなぁ。

帰りは、京都国立近代美術館に行きました。
コレクション展の無料解放日だったので。近代日本画が色々見れて、良かったです。意外と人も少なかった。
多紀さんオススメの、麻田浩さんの絵もありました。精緻で、静かな絵ですね…。
次回のルノワール展に合わせて、19世紀のドレスの展示もありました。素敵。

余談ですが、アホな失敗をしました。
美術館を出た後、隣の京都府立図書館へ行って、帰ろうとすると、荷物の一部を、美術館のロッカーに預けたままなのを思い出しました美術館へ戻ると、閉館5分前で、すでに扉が閉まってます。電話をかけてみても、自動応答になってました。扉の前で困っていたら、美術館の人が出てきてくれて、「ロッカーの忘れ物ですか?」と。おかげで、無事に荷物を引き取れました。良かったー。



2008年05月15日(木)
和風総本家

和に関するクイズ番組「和風総本家」、今週は和家具特集でした。
箪笥って、色んな種類や機能があるんだなー。普段意識しない物の名称が分かって、面白かったです。
桐箪笥の修復作業、すごい職人技だなと思いました。40年くらい前のものがピカピカに。あんなに物を大事にするなんて、素敵ですね。



2008年05月11日(日)
「スピードをあげろ」、ドライヤー

ずっと使ってたドライヤーが壊れたので、マイナスイオンドライヤーを買いました。
早速使ってみたら、髪がしっとりします。おおっ。今日、ヨドバシに行ったら、あまりにも色々ありすぎて迷いました。ナノイオンドライヤーというのもあって、なんだそりゃ。時代から取り残されている…。

「スピードをあげろ」(久我有加)を読みました。
面白い〜vv お昼ご飯を片手で食べながらも読み続けてしまうほどでした(行儀悪い ^^;)
年の差カップルの、すれ違いやら嫉妬を描いた、王道なお話です。展開が分かっていても、ハラハラしました。大阪弁のかけあいも小気味よい。
久我さんの描く、受が精神的にタフで、攻がちょっとヘタレなカップルが、とってもツボです。
攻が誤解して嫉妬して怒る、という展開が好きなので、多田が裕志の部屋に乗り込んで来たときには、「よっしゃ!」とニヤニヤしてしまいました(笑)でも、訳も聞かずに「信用できない」って切り捨てるのは、あまりに大人気ないよ、多田…と思いましたが。
家族の書き方や、女の子が存在感のある嫌な役で出てくるのも良し(BLでありがちな、物わかりの良い女性が苦手なので)
タイトルのセンスも好きです。一見すると意味が分からないけど、作中で、すとんと腑に落ちる。



2008年05月05日(月)
メガネを買いました

ようやく、メガネを買いました。
梅田の阪急メンズ館内、「Jin’sグローバルスタンダード」にて。茶系で、金属のハーフリムを探してたのですが、ちょうど良い感じのを見つけました。
GWで混んでたので、のんびり本を読みながら、待ちました。一番薄いレンズにしてもらったので、お値段は標準の3倍でしたが、軽くて、視界が広くて良い感じです。

追記。
今まで使ってたメガネを持参したら、店員さんに「お度数を測らせていただいてよろしいですか?」と言われました。度数にまで「お」をつけるのか! 不思議な日本語だ…。
接客は、普通にいい感じでした。