最初、作者の視点が頻繁に入るのが読みづらくてしょうがなかったんですが、秀吉方が使者をよこした、130P辺りからが面白かったです。
城主は、ドジで不器用な長親。でくのぼうを縮めて「のぼう様」と呼ばれてます。百姓たちも「しょうがないな。のぼう様には俺たちがついてないと」と、戦に力を貸します。 血の気の多い家臣たちも、長親を守らないと! となんだかんだで団結。何万という秀吉軍を、百姓含む数千人で迎え撃ちます。
権力を笠に着て、弱い者を小バカにして踏みつけるようなやり方に、ガツンと一矢報いる様が痛快ですね。 キレ者なのかアホなのか分からないけど、力を前面に出さなくても、皆の心を動かしてしまうのぼう様が魅力的です。 オノナツメさんの表紙も素敵。
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