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やすみ日記
梅子
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2008年10月13日(月)
街田シカク「逢魔が時」

LaLaスペシャルの街田シカクさん「逢魔が時」を読みました。
寂しい二人が心を通わせる、しんみりと良いお話なんですが、ラストの印象が弱かったです。あと、二人とも気の毒な境遇なので、読んでてしょんぼりしました…。
女の子が男の子を好きになった理由が「初めて人から必要とされた」ということでしたが、男の子自身の良さを好きになってくれたんだったら、もっと良かったなと思いました。
背中合わせの二人の絵とか、ふすまの影で抱き合うシーンが叙情的で素敵でした。



2008年10月12日(日)
大正ロマン・昭和モダン展

「大正ロマン・昭和モダン展」(北野田フェスティバル)に行ってきました。
うちから1時間半くらい。ちょっと遠いのですが、駅直結なのは便利。
素敵な展覧会でした。大正時代や美人画が好きな人にはオススメ。人が少ないので、ゆっくり見られます。
夢二、すごく好きというわけではなかったのですが、メモに描いたスケッチは良かった。ラフな線の中に、女性のたおやかさが的確に捉えられていて。
蕗谷虹児、着物の柄がポップで可愛い。橋口五葉、伊東深水は清楚な中に色気があって美しいなぁ。
解説も興味深い。高畠華宵が、新人の伊東深水より原稿料が安いのに怒って、講談社をやめたとか。へー。そんなことがあったんですね。
女性画家の美人画も良かった。この時代の女性画家って、上村松園くらいしか居ないのかと思っていたのですが、沢山いらしたんですね。島成園が良かった。

昨日は、妹のお見舞いに行ってました。
もともと、旅行に行く予定だったんです。母が、妹の誕生祝いに「鉄道の日記念きっぷ」の代金出してあげるから、私と二人で旅行に行ってきなさいと言いまして。
ところが、妹が風邪で寝込んだので中止。旦那さんも仕事で居はらへんので、妹の家に行って、ごはん作ってきました。
前から妹は「うちの人は誰も遊びに来やしない」と拗ねていたので(←半分冗談ですが)、行けて良かったです。



2008年10月09日(木)
雑誌いろいろ

「活字倶楽部」最新号を読みました。
木原音瀬さんのインタビューが載ってるので。
投稿、JUNEで落ちて、旧ビブロスで採用って意外ですね。木原さんの作風でデビューさせるって、当時のビブロスは懐が深かったんやなぁ。
最近面白かった本に「座布団」「サクリファイス」「閉鎖病棟」を挙げてはりました。前2作は私も読んでて、凄く面白かったです。閉鎖病棟は未読なので
今度読んでみます。

「編集会議」最新号。
こちらは森見登美彦特集。中村祐介さんの表紙が素敵。影が狐になってる!
アイデアノートの公開が面白い。イラスト・地図入りなんですよ。
編集さん達のインタビューも興味深い。どの人も、最初、森見さんからアイデアを聞いた時「どんな話なのか分からない」って反応なのが可笑しい。
帯の言葉に四苦八苦したりとか、編集さんならではのお話が聞けて、楽しいインタビューでした。
万城目さんのコメントも良し。森見さんのブログを読んでるとライバル関係? と思うのですが、万城目さんは森見さんを素直に尊敬してる様子で、素敵ですね。



2008年10月05日(日)
二条城チェロコンサートと、ぶんぱく狂言

二条城チェロコンサートと、ぶんぱく狂言に行ってきました。

まず、二条城へ行こうとして、反対方向のバスに乗ってしまい、次のバス停で降りて引き返したら、今度は二条駅行きに乗ってしまいました。ぎゃー(><;)仕方ないので、二条駅で降りて地下鉄で一駅。

5分遅れたので、一曲目は外で聞きました。チェロは音が大きいので、外までよく響きます。曲の間に、中に入りました。会場は、太い梁が通る天井に、和紙の照明。雰囲気の良い舞台でした。
奏者の上森さんは気さくな感じで、曲の背景などを話してくださいました。
チェロのみのコンサートを聴くのは初めてでしたが、素敵な音色ですね。落ち着きます。

40分くらいで終了したので、次は文化博物館へ。
ぶんぱく狂言、私は抽選に外れたのですが、なつのさんが誘って下さったので、見ることが出来ました。
演目は、「末広かり」「千鳥」「蝸牛」。
「末広かり」と「蝸牛」は、太郎冠者が天然アホの子で可愛かったです(笑)

「末広かり」は、太郎冠者が末広かり(扇)を買いに行ったら騙されて、ボロ傘を売りつけられてしまう話です。
主人に「これをボロ傘ではないか!」と言われても、「これは末広かりです!」と言い返す辺り、太郎冠者も強気(笑)
最後は、すっぱ(詐欺師)に教えてもらった囃し歌を歌って、主人の機嫌も治ります。主人も単純で可愛い(笑)
主人のセリフに「ぶんぱく20周年もまことにめでたく〜」とアドリブが入ってて、面白かったです。

「千鳥」は、太郎冠者が、主人から酒をツケで買ってこいと言われるのですが、酒屋さんも前のツケがたまってるので売ってくれない。どうにかこっそり持って行こうと画策する話。
この太郎冠者は、天然じゃなくてちゃっかり。とぼけたふりして腹黒いです(笑)
酒屋さんも「お前はツケの時しか、うちに来ないじゃないか! 金があるときはよそで買うくせに!」って、ちゃんと太郎冠者の家をチェックしてるんですね(笑)なんだかんだで仲ええなぁ。

「蝸牛」は、太郎冠者が山伏をカタツムリと間違える話です。主人は「それは山伏ではないか!」と怒るのですが、最後は一緒になって歌って踊ります。太郎冠者の天真爛漫なアホの子ぶりには適わないようです(笑)

終了後は「伊右衛門サロン」でお茶。
今風でおしゃれなカフェでした。白玉あんみつを食べましたが、美味しかったです。座席がゆったりしていて良いですね。
お茶や和に関する本があったので、待ってる間にパラパラ読みました。「京の和稽古」という本が面白そうでした。





2008年10月04日(土)
葛飾北斎展(滋賀県立近代美術館)

「葛飾北斎展」(滋賀県立近代美術館)に行ってきました。
駅からバスで10分、歩いて5分という、不便な場所にあるのですが、空いていて、じっくり見られました。
肉筆画が多くて、見応えありました。画帖のリアルな絵、凄いなぁ。
構図が良いです。女の人が座ってる掛け軸とか、旅人が風に吹かれてるのとか。
百物語、近くで見ると、薄く血管浮いてるのとか、芸が細かい。
弟子達の絵も上手いですね。着物の柄が可愛い。



2008年10月03日(金)
「新世界より」下(貴志祐介)

なんという重い読後感…。
面白かったのですが、後味は悪いです。
法廷での彼の言葉が、頭から離れない。
バケネズミの正体に戦慄が走りました。
差別する側は、全く意識しないでそれをしてしまう、それがされる側にとっていかに過酷なものであるか、ということを考えました。
昔の人、よくもそんな残酷なことができたものだ。強力な兵器より、そっちの方が恐ろしいよ。



2008年10月01日(水)
「新世界より」上(貴志祐介)

「新世界より」(貴志祐介) を読んでいます。
なんじゃこりゃ面白すぎ!
上巻150ページくらいまで、状況説明ばっかりで退屈…と思っていたら、世界の成り立ちが分かってきた辺りから、俄然面白くなりました。
今、上巻を読み終わったところですが、前半の伝承が実はこういう事だったのか! と分かっていく過程が実にスリリングです。作者の想像力に脱帽。
SFなのに、カタカナを使わず、和風な世界観なのも面白い(八丁標、業魔、真言など)。
一日家にこもって、何もせずに読み続けたい気持ちです(笑)
なるしまゆりの「原獣文書」が好きな人にはお勧め。



2008年09月30日(火)
「NHK美の壺 入門編」

「NHK美の壺 入門編」を読みました。
解りやすい! 骨董ド素人の私でも楽しめました。
ページのデザインが可愛い。
特に、和菓子と古伊万里が面白かったです。
和菓子は、綺麗なだけでなく、古典などの背景も楽しめるものなのですね。
古伊万里は、使ってみたくなります。コレクターの方の言葉が印象的でした。
盆栽も奥が深い。梅とか育ててみたいな。
万華鏡、子ども向けのしか知らなかったので、芸術的な装飾のもあるんだなーと新鮮。美しい世界を生み出すには、科学的な知識が必要なんですね。
友禅も美しい。名古屋も産地だったなんて、知らなかったです。
最後に問題集があったので、おさらいできて為になりました。





2008年09月28日(日)
古都にぎわいステージ・秋「能への誘い」

「葉っぴぃてらす 古都にぎわいステージ・秋」に行ってきました。
京都駅屋上芝生広場「葉っぴぃてらす」は、3年前に出来て、毎年3回イベントを行ってるそうです。

今日の催しは「能への誘い」
まず最初に、能についての解説。基本的なことの他に、源氏物語について話してくださいました。
能の現行曲200曲のうち、源氏物語が元になってるのは9曲。それぞれの内容を、使用する面と共に紹介していきます。
中でも面白かったのが、「住吉詣」という曲で、源氏役は直面(素顔)なのですが、誰もやりたがらないそうです。源氏ほどの男前! と胸を張れる人が居ないそうです(笑)
紫式部を主人公にした「源氏供養」。
作者が、登場人物を供養しなかったから成仏できないって、不可思議な話ですね。実在の人物じゃないのに祟るのかしら?

その後は、謡の体験。
「半蔀」のセリフを渡されたのですが、ちゃんと音の高さが図で表されてます。解りやすい。先生の声、さすが大きい! 空の下、大きな声を出すのは気持ちよかったです。

最後に「半蔀」の仕舞。
ちゃんと半蔀のセットまであったんですが、生憎の雨。綺麗な衣装が濡れてしまうのがもったいない〜。
最後は夢オチです。なんじゃそりゃ! と思いますが、その不確かな感じが能の世界なんでしょうか…。

今年は源氏物語千年紀で、あっちこっちで葵の上や半蔀をやってますが、それ以外にも色々演目があるんだ、と勉強になりました。

冷たい玉露の試飲があったんですが、まろやかでとても美味しかったです。
今日は雨で寒かったのが残念(^^; 野外イベントは寒さ対策が肝心ですね。



2008年09月27日(土)
森見登美彦さんサイン会

森見登美彦さんのサイン会(大垣書店烏丸三条店)に行ってきました。
仕事帰りのため、1時間ほど遅刻しましたが、間に合いました。
電話で予約していた番号を伝え、「美女と竹林」を購入。
整理券の裏に名前を書きました。

1時間半ほど待ってる間に、美女と竹林を80Pほど読み終ました。笑えるvv 
妄想の入り交じった随筆で、森見ファンと京都在住者と作家さんは楽しめるんじゃないでしょうか(狭い範囲/笑)
表紙の竹の絵とロゴが、ぷっくり立体的でかわいい。

サイン会参加者は、若い女性が多かったです。若い男性もちらほら。
森見さんは、写真で見るより素敵な方でした。穏やかそうで、細くて文学青年っぽい。
ドキドキして、緊張のあまり一言も喋れなくて残念。
私の前の方にサインする際、「彦」の字が書けなくて固まってらっしゃいました。で、編集さん(?)に「先生、大丈夫ですか? 休みますか?」って心配されてはりました(^^;
サイン会の整理券は200枚配布されたそうで、私たちは最後の方だったので、森見さんお疲れだったのでしょうね。
でも、華奢で流麗な字でした。宝にします。

サインをもらった後、光文社のPR誌「本が好き!」を頂きました。
森見さんの他、有栖川さんのインタビューも載ってます。
サイン会参加記念に、森見さんポストカードも付いてました(笑)

そういえば、「美女と竹林」に出てくる、「錦市場の町家風・屋根裏みたいなカフェ」って、カネタ・カフェかしら? 3年くらい前に、○○の会で行きました。龍馬ごっこをする森見さん、さすが(笑)
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