医学の現場で、男女どちらでもない性の人をどう扱うか? がテーマの小説。 半陰陽で生まれた子供を、 「赤ん坊のうちに手術して、どちらかの性にすべき。でないと本人が混乱する」派の医師 「手術はせず、大人になってから、本人に決めさせるべき」派の医師 が出てきます。
手術による、身体的精神的な負担の大きさ。 身体の性だけで精神的な性も決まるのなら、性同一性障害は発生しないはずなので、身体を整えれば済む問題ではない。 などを考えると、健康体に手術するなんて無益だと思うのですが。 ただ、社会では「男でも女でもない人」は存在しないことになってるので、どちらかに決めないといけない。厄介ですね。 当事者の性自認がどうなってるかというと、「男性2/3 女性1/3」というように、グレーゾーンなのだとか。 戸籍の届出も、女・男だけでなく、「不明」って書いてもいいそうです。知らなかった。
体外受精で、男の子の受精卵の選り分けることが、90%以上可能っていうのも、ビックリだ。 そこまで出来るなんて、恐ろしいような気がしますが。
性差医療の話も面白かったです。 西洋医学の薬は、基本的に男性中心で試験してるので、女性に対しては効き方が変わってくるとか。 一方で、漢方薬は、昔から女性と男性を分けて考えてきたそうです。
医学って、「正常」と決められた方向に、患者を近づけていくものなので、本人にとって、それが必ずしも良いこととは限らないんですよね。
************** 「ボックス!」の映画化。
優紀役が高良健吾です。おおピッタリ! けど、マネージャーが美少女なのは、残念…。美人じゃないけど、素直で性格良くて、皆から好かれてるってとこが良かったのに。
原作は百田尚樹。 天才型&努力型、高校生二人のボクシング物です。 幼馴染の二人が、お互いのことを好きすぎて、可愛かったです(笑) http://www.box-movie.jp/
|