カタルシス
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2006年11月22日(水)  天使のいたずら 

『サウンド・オブ・カラー 地下鉄の恋』鑑賞

【内容】
香港と、上海。二人のいたずら天使が、ふれあうことのなかった男女を結びつけ、クリスマスに小さな恋を成就させる、優しさと愛があふれる物語。(ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン公式サイトより)


原作というか 製作のベースになったのは台湾で人気の絵本『地下鐵』です 向こうでは“ジミーの絵本”といったら有名だそうで 色彩鮮やかな絵が特徴なのだとか 絵本の内容は読んだことがないのでよく解りませんが カラフルなフレームとファンタジックな展開で“ジミー風”を表現しているらしい 物語そのものはほとんど映画オリジナルです

⇒●ジミーの絵本

=香港=
誤魔化しや口先ばかりで世の中を渡っていたホウが ある日出会った女性ホイヤー 控え目だが明るくウェットに富んだ聡明な人柄 見た目にも充分魅力的な彼女は適齢期を迎えているのに恋人の一人もおらず 男手一つで自分を育ててくれた父親を安心させるためにも良縁を探そうと ホウの経営する恋人斡旋会社を訪ねて来た

「どんなお相手をお望みですか?」
「誠実な人がいいわ 見た目はどんなでも構いません 私は目が見えないから」

白い杖を手にした彼女は 音だけの世界に生きる人だった

=上海=
台湾で平凡なサラリーマンをしていたジョンチャンは片想いの相手へクリスマスカードを送った しかし秘めてきた想いを打ち明けたはずのカードは天使の悪戯によって営業先の女性に宛てたものとすり替えられていた
片想いの相手には誤解され失恋してしまった傷心のジョンチャンの元へ 営業先に送ってしまったカードの返事が届く

「お手紙ありがとう けれど私はあなたの想いにいは応えられません 私は恋をなくしたばかりです でもまだ彼を想っています あなたの言う通り“片思いは人を狂わせます”」

自分と同じように失恋してふさぎ込んでいる手紙の主に移入してしまったジョンチャンは 仕事で交換した名刺を頼りに 面影すら思い出せないような相手を訪ねて上海に向かった


2つの話が同時進行する形態ですが 双方がリンクすることはありませんでした 独立した2つの物語が交互に進んでいく欧米ドラマのような感じです

どちらのカップルも出会いのキッカケを人間に扮した天使が小細工するんですが この天使が見ている側にも天使と分かりにくく 一見するとただの変な人 映し方から考えると向こうでは人気の俳優さんっぽいんですが 顔を覚えていない身としては ホウ(トニー・レオン)の友人たちと姿形が似て見えてバッチリ混同させてしまいました(苦笑) ついでにジョンチャンの元々の想い人は『藍色夏恋』の女の子だったらしいよ 全然気がつきませんでしたが(ダメじゃん)

今回トニーの相手役だったミリアム・ヨンさん 特別美人ってわけじゃなかったですが 茶目っ気のあるお醤油顔でキュートな女性でした というか サミー・チェンと超かぶってるよ… こんなに似ていると仕事し辛くないんだろうか(余計なお世話) まぁ どちらも元がスッキリした顔つきの女優さんなんで お化粧でいくらでも化けられそうではあるんですけどね 香港で人気な女優のタイプは結構解りやすい(苦笑)

一方の上海組は朴訥な青年の役にチャン・チェン ウォン・カーワイの『ブエノスアイレス』やアン・リー『グリーン・ディスティニー』への抜擢で香港・大陸・ハリウッドにまで名前を知らしめることになった台湾出身の俳優さんです 香港明星のような華はないんですが 気骨というか硬派な印象を受ける男前さんです 普通っぽさがカッコイく見える好青年な感じ 昨年公開された『百年恋歌』という映画で3種の“男”役を手堅くこなした演技派です(“女”役は台湾スターの スー・チー)

そんなチャン・チェンの相手役をしているのはドン・ジェという大陸の女優さん 可憐な女の子でした でも役柄によっては媚びた意地悪娘にもなりそうな 儚気な見た目の割に意思の強そうな瞳を持っていた 特典映像で彼女のプロフィールが少し語られていましたが 軍属劇団の役者さんだったらしいです ・・・しゃ 社会主義!(゜゜;) 瞳の強さが何となく解った気がする!

話の内容を解説すると

=香港組=
⇒天使の手引きで恋人斡旋所に電話をするホイヤー
⇒ホイヤーの電話と機転でクレーム客から難を逃れるホウ
⇒斡旋所を訪ねるホイヤー
⇒電話で助けてくれた恩人と解ってホイヤーの相手探しを真面目にしようとするホウだが 彼女の盲目がネックで相手が見つからない
⇒悪友の勧めた怪しげな飲み薬を飲んで一晩のうちに失明するホウ
⇒ホウが失明したと知り 純粋な親切心から世話してくれるホイヤー
⇒見えない目の方が見えるものがあると知るホウ
⇒順調にうまくいってるのに再び天使が登場 まったくもって余計なちょっかいをかけていく

⇒⇒さて どうなる?!

=上海組=
⇒それぞれに贈るためのクリスマスカードを用意するジョンチャンの隙をみて 封筒の中身を入れ替える天使
⇒職場でカードを広げた憧れの彼女に「これはイヤミ?」とカードを突き返され落ち込むジョンチャン
⇒数日後取引先の女性から覚えのない手紙の返事が届き カードの中身が入れ替わっていたことに気づく
⇒間違いの相手も自分と同じように 想いを成就させられず苦しい日々を過ごしているとわかり 励ましてあげたくなったジョンチャンは唐突に上海へ向かった
⇒上海で働く女性トンレンは届いたカードに誠実な返事を返した 相手は顔も思い出せない男性だったが 片思いを募らせている姿がまるで自分のことのように思えたからだ
⇒ある日トンレンは仕事帰りに一人の青年と出会った 彼は台湾から来たのだと言う

⇒⇒さて どうなる?!


あり得ない出来事(by天使)が頻発するのは香港組の方ですが 恋愛形成の流れは 日数かかってるしエピソードも盛りだくさんで割と理解できます 逆に上海組の出来事は実際にあってもおかしくない程の「奇蹟」ですが 好意を寄せ合う事情が衝動的過ぎる お互いの身の上に移入して同情し合ってあってるだけに見えました だいたい台湾⇔上海の距離を見知らぬ男性が訪ねて来たら ドン引きすると思うですよね いくらチャン・チェンみたいな好青年でも 今のご時世女の子の方は警戒するでしょ(苦笑)

天使の行動がイマイチ理解し難いのは香港組
天使の意図が解りやすかったのは上海組
ただ どっちにしてもカットされたシーンが多かったみたいで 説明不足の感あり
ぶっちゃけ天使は出て来る必要なかったと思います(苦笑)

香港組の方が可愛らしい恋愛模様でほのぼのしますが 『地下鐵』のイメージは上海組の方が色濃いかと もっとも絵本の方は“盲目の女の子”が登場するみたいなので イメージもテーマも半々に分けちゃったみたいな仕上がりになってるみたいでした

トニー目当てに見るには まぁまぁ悪くないです
ミリアム・ヨンなかなか可愛かったヨ
ホイヤーのお父さんにラム・シュー 最近見た香港映画には全部出てるんじゃないか?ってくらいの超多出演俳優です(笑)
ホウの悪友3人組にアレックス・フォン チョイ・ティンヤウ そしてエリック・コッ(・・・痩せたなぁエリック・コッ)
天使はファン・ジーウェイという人でした ちょっとしか出て来ないのに意味ありげな映り方してるし 妙に煌びやかな印象を受ける人だったので きっと私が知らないだけでかなりの人気者なんだ そうに違いない
チャン・チェンとドン・ジェは抑え目で丁寧な演技をしていました 台湾はそうでもないけど 大陸の人には地味〜なイメージがあるので あんな感じで良かったんじゃないかと 個人的には思いました(何気に失礼な発言)







『PRIDE(第1話)』鑑賞

【あらすじ】
主人公の花無缺(ファーモウキュウ)と小魚児(ショウユウイー)は、孤児としてそれぞれ異なる環境で育った双子の兄弟。 武術が盛んだった明の時代に、女ばかりの集団「移花宮(イーファゴン)」があった。ある日「移花宮」の最高位にいる邀月(ユウユ)が怪我をした男性、江楓(ゴンフォン)を助けて宮内に連れ込む。そして、一方的に江楓を好きになってしまう。しかし、江楓は世話をしてくれた下女・花月奴(ユウロウ)に心を奪われる。二人は、鉄則の厳しい移花宮を逃げ出し、後に花月奴は双子を産む。それを知った邀月は怒りのあまり二人を殺し、生まれた赤ん坊のひとり花無缺を奪い去り、残された小魚児をわざと江楓の親友である燕南天(インナンテン)に残す。そして、この双子が大きくなった時、互いに殺すように仕向けたのだ。仇の家に追われた燕南天は小魚児を抱えて逃げ、やっと悪魔島にたどり着くも気を失ってしまう。しかし、小魚児は島の十大悪人に育てられることになる。18年が経ち、花無欠は移花宮で数々の武術を身に付けた、才知溢れる青年に成長していたが、2人の(移花宮の)主人の命令には絶対服従であった。一方小魚児は、悪魔島で十大悪人からさまざまなケンカの技巧を学んだ。  両親を殺され離ればなれになった双子の兄弟が、18年の時を経て運命の再会を果たすが・・・果たして二人は移宮花の邀月の計画通りに殺し合うことになるのだろうか・・・。(JBOOKより)


ニコラス・ツェ目当てで借りてきた香港のTVドラマです
原題は『小魚兒與花無缺』 ベースになっているのは香港の人気武侠小説作家・古龍(グーロン)の『絶代雙驕』っつー作品だそうです この物語を改編・脚色してアクションとコメディが満載のシリアスドラマに仕上げられました!

「シリアスなのにコメディ」←香港古装片ドラマ はここがポイント!!

つづきも早く見なくちゃ〜!(ツボだったらしい)
 

『天使のいたずら』1968年/イギリス

 


2006年11月21日(火)  想出懐かし 

先日のアラーキー以来 父が東京懐古に反応するのか?と勘ぐっていた我々姉妹は 試しに『ALWAYS 三丁目の夕日』を借りてきた 少々父の時代よりは古くなるが東京懐古という点では条件が合うし 作品そのものの評判も良かったので 何となく気にはしていた映画だった 身近に堤慎一ファンと吉岡秀隆ファンの友人がいるのも興味を持つキッカケになっている

DVD持参で本家を訪ね 夕食後に鑑賞を始めてみた さて父母の反応やいかに

『ALWAYS 三丁目の夕日』鑑賞

【あらすじ】
昭和33年、東京下町の夕日町三丁目。ある日、鈴木則文が営む自動車修理工場・鈴木オートに、集団就職で上京した六子がやってくる。しかし、思い描いていたイメージとのギャップに、少しがっかりした様子。その鈴木オートの向かいにある駄菓子屋の店主で、しがない小説家の茶川竜之介。彼はひょんなことから、一杯飲み屋のおかみ・ヒロミのもとに連れてこられた身寄りのない少年・淳之介の世話をすることになるのだが…。(allcinema ONLINEより)


茶川龍之介とか古行淳之介とか いちいち名前がオカシイYO!
さすが西岸さん!彼ならやりそうな命名センスだ(笑)
漫画『三丁目の夕日』は読んでこそいなかったが 存在は以前から知っていたし 原作者の西岸良平氏は『鎌倉物語』で馴染んだ漫画家なので親近感があった あの独特の絵柄と世界観は目を見張るものがある 親子で安心して楽しめる作家だと思う

確かこの映画後につっつん(堤氏)と小雪が噂になったと聞きかじったが 劇中ではほとんど絡まない2人だったんだなぁ 話によるとつっつんが共演者キラーらしいので 舞台だドラマだ映画だと共演が変わる度に誰かしらと噂になるものの ほどなく消え去ってしまう 要は「共演のよしみで食事くらいには行ったけど」的な付き合いで その後がつづいていないからこうなるんだろうけれども(苦笑) 大抵が相手の一人相撲と聞く まぁそれだって風聞に過ぎないので本当は誰かときちんとお付き合いしているのかも知れないわけだが

映画に話を戻すと 注目すべきはつっつんでも吉岡くんでもなく 子役の名演技にあったんではないかと思われる 少年たちの小技がニクイというか 大人顔負けの芝居っ気に驚いた ちょっと気味が悪いレベルに達していたと思う… その“子供&つっつん”“子供&吉岡くん”のコンビがヒジョーによろしかった! あとはもう実際に自分の目では見たことがないハズの懐古風景の再現や生活文化の細かいディティールに感心した2時間半だった …そう 2時間半 ちょっと長めの映画だったんだな 一番のターゲットにしていた父は 開始十数分で隣の部屋でパソコン麻雀を始めてしまった

THE 敗北

父親シフトで借りてきた映画だったハズなのに不発に終わる orz
かろうじて母は最後まで付き合ってくれて ラストの盛り上げシーンではありがたくも涙を浮かべて見入ってくれていた ああ 少しは報われたんだろうか私たち(涙)

夕飯中から見始めてしまえば良かったのかも?と あとになって作戦ミスに気が付いた
御飯中だったら動きたくても食べ終わるまでは動かなかっただろうし 途中まで見てしまえばつづきが気になって惰性で乗り切れたかも知れない …というか そこまでして無理に見せることもない話なんだがね(苦笑) ちょいと悔しかったワケさ
もっとも御飯中はそのとき見ていたTV番組が気になっていたようだったから 映画にするのが悪い気になってやめておいたという背景があってのものなので 結局どうにもなりはしなかっただろうて

最近になって 夫婦割引が使いたい母に連れ出され 時々は劇場へ足を運んでいるようだが 付き合うのはもっぱら三谷幸喜作品だとか 気楽に観られる系に限ろうとしているご様子 それなのに前回は『明日の記憶』に付き合わされたらしく 普段の傾向を考えて「うわ 重いの観ちゃったね…」とコメントしたら ゲンナリした様子で「あれはキツかったよ…」と苦笑いを返された 本人が観たがっていたのならまだしも 劇場で観るには年代的立場的にイタイ内容だったろう 無理矢理付き合わせるのは酷な映画だ 謙さんスキーの私ですら避けた作品だったのに… お気の毒なお父様

⇒●明日の記憶

そんな父なので 映画は根本的に浸透しない人なんだよ うん

本家を出て自宅までの道すがら「失敗だったね」と言い合いながら反省する姉妹だった
 

『想出懐かし』1922年/アメリカ

 


2006年11月20日(月)  ラ・プロミッセ 

9月に遊んでもらった沖縄在住のお友達から携帯宛メールが来て
「日曜にメールでお知らせしていた通り 明後日あたりから1週間ほど上京しますが23日が丸々空いたのでご都合よろしければ遊んでいただけませんか?」
という内容だった
何の用事か知らないけれど 9月に来たばかりなのに随分リッチだなぁ しかも1週間居続けってすげぇ(笑) とひとしきり笑ったところで 冒頭の一言に改めて目をやった

“日曜に… メール”?

ん??(`´;) 知らないぞ?そんな連絡 最近スパムが多いからタイトル見てそれっぽいと思うものは中身見ないで捨てちゃうからな… 勢い余って捨ててる可能性大だわ(汗)

取り敢えず23日は奇跡的に1日中予定なしだったので「その日は私も何もないから朝から晩まで好きな時間にお付き合いできますよ」的な返事をしておいてから 「パソに送ってもらったというメールは見てないので家帰ったら確認してみます!」と加えておいた

帰宅後確認してみたら やっぱりスパムと一緒にゴミ箱ポイしてまちた 危ない危ない
携帯に連絡もらってなかったらスルーのままだったよ(汗) 一応そのメールにも返信しておいて あとはこっち来てからの彼女に合わせて動けば良いだろうな という気構えをして今日のところは解決
前回なかなか連絡が来なくてヒヤヒヤさせられた相手だけれど そういうテンポの人だと解っていればこっちも対応しようがあるので まま良しとする

前回も次回も土日が見事に埋まっている上 来週は平日にも予定があるので たまたま空いていた23日には敢えて何も用事を入れずにとっておいたのが幸いした 沖縄っ子と 今年成人式だったタレント志望の子とその相方のコスっ子と 若ママン友(私と同世代)らに 声をかけているとのこと
うまいこと集まれば楽しい感じネーv
 

『約束 ラ・プロミッセ』1999年/フランス

 


2006年11月19日(日)  魂の彷徨 

雨の中 朝一の回の映画を観に有楽町まで

『父親たちの星条旗』鑑賞

思っていた以上に淡々 とにかく坦々
色味を抑えた映像だったのでキツイ場面も割とすんなり見ることができました 戦時下・宣伝ツアー中・戦後・現代が巧みに入り乱れてますが 見づらさは感じず 最後のまとめ方もキレイだったと思います
気分は日本側の硫黄島がメインなので 予習のつもりで観に行きましたが これは日本側も期待できそうです 賛否両論あるみたいですが自分としては当たりの部類 うむ

鑑賞後は友人と3人で銀座ランチ 今日はインズの中にできた柿安の中華バイキングに行きました 柿安の定番メニュー+中華メニュー(ワゴン含む)という感じ お腹と一緒に胸も一杯になった・・・ うぷ-3


帰宅して先日録画したままになっていたビデオを妹と鑑賞


『DEATH NOTE -デスノート- 《前編》』

原作ちゃんと読んだことないんですが 月ってあんな感じですか?初めのうちだけでももっと正義漢なのかと思ってましたが 案外あっさりノートの力にとり憑かれちゃうんだなぁ(苦笑)IQは高いんだろうけど頭のいい子には見えなかった Lのプロファイリングにもありましたが「自己顕示欲が強く稀にみる負けず嫌い」というのが前面に出たキャラなんだなと 演技で全てがこなせてしまう感情のない子というか 現代っ子って感じしたわ(^^;)ゞ ←ババくさ発言
後編は見ても見なくてもって感じ 個人的には映画館はもちろんレンタルもしない系と思われますが 原作は読んでみたい 超読みたい
第一部だけでいいんだけど(苦笑)
 

『ブルーマン/魂の彷徨』1986年/カナダ

 


2006年11月18日(土)  フリーズ・フレーム 

以前『天才たけしの誰でもピカソ』にアラーキーがゲストした日の放送を見た本家で 彼が撮る“人間”の写真に父が反応を示したという妹からの報告を受けた 昭和の色濃い街角に遊ぶ無邪気な子供達の姿をとらえたものだったらしい 何はともあれうちの父が そういった文化的なものに興味を持つのは珍しいことなので 番組の最後に案内していたという荒木経惟写真展に父を誘ってみようか!という話になった

土日のうち父の休みと私の空いてる日が被る日程を確認したら一番近いのが11/18(土)だったので 私の予定が入らないうちにと サクサク決行日と定めてしまう 普段忙しくしている母もこの日なら大丈夫というので 父母と我々姉妹の4人で散策の日となった当日の今日 空は青く快晴 陽の暖かさと風の肌寒さが心地よく相まって散策には打ってつけの陽気だ

目指すは両国・江戸東京博物館
館内常設展の一角でその写真展は開催されているらしい 江戸博へは何度も行ったことがあるので道のりは手慣れたものだが 普段は企画展へ直行してしまうので1階から館の下に潜り込むような経路をとっていた しかし今回は常設展が目的なので久しぶりに正面入口のチケット窓口まで上って行くことにする この階に上がってくるのは何年振りのことだろうか

土曜日だったためか社会科見学と思しき小学生?の団体が1組あり ちょうど我々と同じタイミングで入館するようだったので チケット売り場から常設展入口までをつなぐ長いエスカレーターを 彼らの最後尾についていく形になった 先頭に先生と思われる男女の大人 つづいて生徒が20人前後 その後ろにスーツ姿の若者が一人場違いな様子で佇んでいたが これは先生ではなく見学ツアーの添乗員か何かだろう 所在なげな雰囲気を漂わせるその風貌から察するに 今年の新入社員なんじゃなかろうか?という青年である

「キミと同じくらいかね」と妹に耳打ちすると
「私より若いんじゃね?」と苦笑いで返す妹

確かに見た目には妹くらいに見えるけれども うちの妹くんは実年齢より若く見える子なので 年齢で考えたらズレが出てくるかも知れない ええと そうだな 年の頃なら22〜4ってくらいではなかったろうか(年齢当てなんかどうだってイイ)

常設展の入口は5階にある ここから入って軽く一巡りしたら1つ下のフロアに降りる メインはその降りた方のフロアで主たる展示はこちらの階に陳列されているが 今回は「常設展」を見に来た訳ではないので上のフロアも下のフロアも素通りを決め込んで目的の展示会場を探した 詳しい場所は分からないがこの中で開催されているには間違いないハズなのだ

下のフロアに降りてすぐの位置にその場所はあった が 階段を降りて真後ろのブースだったので死角になっていて 無駄に周囲を徘徊する手間をかけてしまう 見つかってみればあまりに近くだったので「捜索」していた自分たちがバカらしくなった
そこは以前 石碑や発掘された遺物の展示に使われていた一角で 今は時折こうやって開催されるイレギュラーな催し物の為にスペースをあてているようだ その頃は我らが東村山から出土した「元弘の碑」のレプリカなども展示されていたのだが ご記憶の方は多くなかろうと思う 何分地味な一角だったことでもあるし(苦笑)

アラーキーの写真展そのものは入場無料のため自由に閲覧できたので 4人それぞれ自分のペースで展示作品を見て回った 作品は全てがモノクロで統一されていて 年代の古今に関わらない平坦なテンションで壁を埋め尽くしている 戦後の復興期まっただ中といった風情もあれば 今も尚この目で見ることができる風景もあった 荒木のファインダーは実に淡々とその「場面」をとらえ 印画紙はそれを美しく再現する(大判のものはプリント出力だった模様:提供Canon)

今まで自分が抱いていた彼の作品のイメージは「淫靡」や「生々しさ」といった ある種「写真であるが故の嫌悪感」を伴うものであったのが 今回目にした多くの作品に見られた「客観」であったり「親しみ」であったりする穏やかな視線は これまでの印象を大きく塗りかえるだけの力を持っていて 私の中における彼の立ち位置には確実な変化が起きた
しかし だからといって今までのイメージが間違っていた訳ではない 「淫靡」も「生々しさ」も確かに彼のカメラが生み出す世界だが それが彼の全てではなく 一部でしかなかったのだと知るに至る

作品は他にもテーマを変えて違う場所に展示されていて 艶めかしい和装モデルのカラーポートレートや ごく最近の身近を撮ったスナップ写真なども見ることができた
色がつくとやはり「生々しさ」が前面に浮き出てくる 色味然り 被写体然り ただその「生々しさ」は「活き活き」にも置き換えられるように見え 彼が撮っているものは「人の生き様」なのだと理解した

⇒●荒木経惟 -東京人生-

写真展を見終えたところで場所移動

両国では手頃な店が分からないので浅草まで歩いてみることにした
隅田川沿いをのんびり歩きながら1つ目の橋で対岸に渡る だまって真っ直ぐ吾妻橋に出るまで進んで行くのが一番シンプルな行き方ではあったが 吾妻橋へ出てしまうと嫌が応にも人混みの激しい界隈を通り抜けねばならなかったので どこでもいいから手前で渡っておこうという単純な道理を働かせた 後になって調べてみたら一番距離のある道を選んでしまったようだったので 分かっていたようでそうでもなかったんだなと 軽く自嘲が漏れた

浅草に着いたのは午後1時を回った頃だったろうか とにかくここいらで昼食にありつこうと店を物色するものの 決め手に欠いてウロウロとするばかり そうこうしているうちにランチタイムが終わってしまう店も出始めるわ お腹は空くは疲れるわで しびれを切らし始めた父にドキドキしながら 結局浅草に到着してすぐの界隈で候補にしていた中華店に落ちつくことになった 時間的には間に合っていたのでランチメニューが注文できたが 我々が注文をしている間に空きテーブルからランチ専用のメニューを片付け始めたので 店側にしてみたらギリギリ入店の客だったらしい(苦笑)
香港點心の店という看板が出ていた割には中華系店員の喋る言葉はみな北京語 大陸か台湾かまでは聞き分けられないが わざわざ「香港」と銘打たれている店だったので若干気になった まぁ 現実問題どうでもいい話ではあるが
ランチの定食を4種類頼み おかずを皆でつつき合う家族食い 食べ終えたら午後3時を回っていた

帰宅して本家から夕飯にお呼ばれするまでの間に 一人で『デッドゾーン』23話を消化 ショーン扮するグレッグ・スティルソン議員候補の出番はあまりなかったが(しかもコールガールとのベッドシーンだけだったし)今回は今までになく内容が好きな話だったので それはそれで楽しめた ギャングのボスに囲われている高級コールガールとその運転手(身の回りの面倒もみる)の小さな物語

主人公ジョニーは警察の取調室で尋問を受けていた 容疑は「殺人」もしくは「殺人幇助」
元フィアンセの結婚相手で友人でもある保安官の○○はジョニーは何らかの形で事件に関わっていると確信しているが 彼の人柄を知っているだけに 何にどう関わっているかが分からない 何しろ事件の前後に大物マフィアのボスと一緒にいるジョニーの姿を彼自身も目撃しているからだ
彼は悪いことはしていない それは確信できるのに 何故マフィアと一緒にいたのか 何故何も話してくれないのか…

謎めいた断片をつなぎ合わせていって 最後には全てのピースが綺麗に収まる筋書きだった きっかけは些細なこと でもそれが誰かの運命を大きく方向転換させる力を生み出して 希望と絶望を同時に巻き起こす
ハッピーエンドと思えばハッピーエンドなんだけど ただハッピーと思うには切ない 始まる前に消えた想いの行き場はどこにあるのか

ううう 今回の話はちょっと 本気で好きだったかも… 議員候補が絡んでこその歯車だが 登場はなくても充分成り立っていただろうに(苦笑)

我 地上波放送ヲ 切望ス

本家に呼ばれて軽く夕食を済ませたあと 早めに引き上げてきて妹とDVD鑑賞

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『ロストストーリー〜現代の奇妙な物語〜』

7本の短編オムニバスで副題に「現代の奇妙な物語」と銘打たれてました が ちょっと宣伝の方向性と内容は違う感じです
第一の目的はベタニーだったんですが ヒュー・ジャックマン ケイト・ブランシェット キーラ・ナイトレイ ジョシュ・ハートネット ジェフ・ゴールドブラム マイケル・ガンボンなんかも顔を連ねていてオイシイ1本でした
大分早いうちにオチが読めてしまったけど ヒューとガンボンさんの出てくる話が好きだったな 最後までセリフなしで通したらもっと良かったのに あとはちょっとダークだけどジョシュの話とケイトの話も雰囲気読めた ベタニのはちょい設定に無理がある キーラ(15歳の役!)のは主旨が理解できず 最後の話は深読みした自分がアホに思えてくるシメでした いや そのオチも仮定してたけどまさか本当にそうくるとは(^^;)
 

『フリーズ・フレーム』2004年/イギリス・アイルランド

 


2006年11月17日(金)  不可触領域 

米TVドラマ『デッドゾーン』の19話を見ました 問答無用でショーン・P・フラナリー出演の回だけ見ています 基本的に1話完結のドラマなので あんまり困らない(苦笑)

ちなみにショーン目的で14話・19話・23話という間を飛ばした借り方をしたので レンタルの際カウンターで「お間違いはございませんか?」と念入りに確認されております 少々恥ずかしかったですが「大丈夫です」と言って逃げるように立ち去った日曜の午後
返却の日までに23話と『ロスト・ストーリー』を消化せねばなりません 日曜は朝から映画を観に出掛けてしまうので厳密には明日の夜がリミットです エヘー(^^;)ゞ

今回の『デッドゾーン』はショーン出ずっぱりでした 前回出てきた14話は大したことしてませんでしたが 今回は台詞も多いし主人公と絡みまくりでオイシイ役どころ パーティの最中ウエイトレスの姉ちゃんとトイレにしけ込んでいたり 卑猥な物言いをしたりと 「表向きは紳士・本性は下衆」の議員候補を熱演してらっしゃいます ええ そりゃもう見事にお演りですわ 本人何だか楽しそうです

シーズン1が2002年からの放映だから 借りてきたシーズン2は2003〜04年製作くらいだと思いますが ショーンさん若く見えます というか若返ったように見えます ぶっちゃけ見た目はカッコイイです 個性的なキャラが強烈過ぎて忘れがちですが 本来正統派のハンサムさんだしね

デッドゾーンはドラマ的にも面白いので ショーン演じる「グレッグ」という登場人物の行く末が気になります 現在一部有線等で放映しているんですが 地上波でも連続放送してくれないかなぁ そしたら最初から見られるのにな レンタルで制覇するのはちょっと面倒くさいし そこまで入れ込んでもいないのが正直なところなんだよねー(苦笑)
 

『FOES/フォーズ・謎の不可触領域』1977年/イギリス

 


2006年11月15日(水)  もうひとつの人生 

『アザーライフ』鑑賞
↑フラッシュ8おろさにゃ見れないというのは公式としていかがなものか

【あらすじ】38歳という若さで大手商社・大杉商事の二代目を務めている大杉航一郎。仕事は順調だったが、私生活では最愛の娘・遥を亡くして以来、心神喪失状態が続いていた。そんな彼はある日、遥に瓜二つの若い女性・マキに出会う。(allcinemaONLINEより)

完全に役者観です 話とか全く知らんで観に行きました またもやごめんなさい
以下主な出演者(◎印が目当てだった人)
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遠藤憲一 ◎
金田美香
笠原浩夫 ◎
松田悟志
木内晶子
岩崎大
清水ゆみ
徳澤直子
大内厚雄 ◎
山本芳樹
池田成志 ◎
岡田達也 ◎
---------------

目的ではなかったけど松田くんも見てたら楽しかった(ぷ)
つか 第一声で「あ、まっすんだ・・・」と判別できた自分の耳が恐ろしい・・・ ちなみに岡田氏も聞き分けました でも一番自信のあった成志さんの声をスルーしてしまった・。絶対解ると思ってたのに!! そして皆ことごとく「声から出演」演出かぶり過ぎでないかい?

お話は物語というより 収拾のつけ方が強引ながらも面白かったです こじつけじゃん!と思っては始まらないヨ サラリーマン作家の初監督作品だそうです 日本では珍しい「個人スポンサー公募」で資金を募った実験的製作法をとっています いろいろ頑張っているので温かい目で見てあげよう(笑)

エンケン素敵・・・(惚)
金田さん超見たことあると思ったらブラン娘でしたね(笑)可愛かったよ 
その他 お察しいただけるかと思いますが 舞台役者好きには目を見張る面子です 見慣れた顔が大画面に映る度に吹き笑いそうになってしまう私を許して!(かろうじて我慢した)

劇場では特典DVDなるものが配られていたみたいですが そんな情報知らずに行っていたので完全スルーでした 限定数配布で「DVDください」って言った人のみにくれるオマケだったんだってよ まぁ上映今週までだから枚数終了してたかも知れませんが
メイキングとか入ってるらしいよ そして本編に入り切らなかったエピソードがそれで多少補えるらしいよ

そんな訳で 全く補えなかったのでストーリーや人間関係が微妙だよ〜(笑)
 

『もうひとつの人生』1996年/日本

 


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