毒茄子
レガお君



 滑り納めでリハビリ

ついにスノボしに行く。

行き先はリフト券が当たった福井和泉。
3時半に集合して出発。
女2人の道中、コンビニで食料調達。
ついでに地図を見て相談。
深夜のコンビニでお客は私たちだけ。
飛び出す語彙は北陸道だの
岐阜だの福井だの遠方ばかり。

レジのおじさんに何しに行くのか
根堀葉堀聞かれて答えては驚かれる。
「へぇ〜、今から女の子2人?
気ぃつけよ〜」
気をつけるからおでんのネタは
せめて4つ以上仕込んでおいて下さい。

友達の車だけどメインの運転は私。
北陸道福井からだと山道が長いので
東海北陸道を快調に走って
白鳥からアプローチ。約4時間で到着。
駐車場がガラガラで先着は7台。
1台に三人乗ってるとしてお客21人。
リフト3本のこじんまりしたゲレンデだけど
21人って少なすぎ。
天気は雨で、しかも普通に降っている。

ゲレンデはだだっ広くてなだらか。
高速クワッドが一基あって便利。
ゲレンデに30人足らずが散ると
ほとんど誰にも会わない。
他所と比べても
かなり広い部類に入るゲレンデだから尚更。
リフト3本でも飽きない。

とりあえず1本目。
おそるおそるつま先を踏ん張ったら痛くない。
そのままノンストップで下まで。
さすがにスピードはあまり出せなくて
よろよろ滑る。雪面がちょっとでも荒れてると
跳ねて痛いんじゃないかとドキドキする。

2本、3本と続けて滑って
ちょっとずつスピードアップ。
無理はせずにフォーム重視で
きちんと滑ってみようと思ったけど
誘惑に勝てず。
楽々大回りできる広いゲレンデは
貸切で気持ちよすぎ。
結局午前中は3時間休憩なし。
リフト待ちはいつもゼロ。

パークがあって、アイテムは豊富。
レールも何種類もあるんだけど
ひとつナゾの物体発見。山型のレール。
勢いつけてピークまで上がったとして
そのままレールに乗ってたら
滑り台状態でお尻強打は必至。
だれも近寄らない。
ほんと、どうやって使うの???

雨はザーザー降ってるけど
久し振りで嬉しいので気にならない。
調子に乗って小さなテーブルトップ。
乗り越えるのと飛び越えるのと
どっちか判らないぐらいの
超・小ジャンプ成功。

昼に駐車場の車を数えたら34台。
多分これでピーク。
ご飯食べながら食堂のお客を数えたら
全部で40人ちょい。
今日の入りなら絶対採算取れてない。
しかも2人ほどタダ券の客がいるし。
トップシーズンはどんな感じなんやろう。

雨で身体は冷えるし
帰り道の心配もあるから2時で撤収。
でも、本当にしっかりタップリ滑れた。
地味だけど広くて、結構穴場。
来期はもっと雪がいい時期に来たい。

少々無理がかかったのか足首が腫れてる。
痛みの感じからしたら
そんなにひどい炎症じゃなさそう。
でも、さすがに温泉はやめておく。

明石に帰ってきたら7時。
いきつけの居酒屋でごはん。
途中からお任せメニューになって
「しろうお」が出てきた。
はぜの稚魚らしく、透明な魚が
ポン酢の中で跳ねてる。
跳ねるとポン酢が飛ぶから
ラップでふたがしてある。

ポン酢に漬けられて
しろうおはだんだん弱る。
しばらくしてみんな死んでしまった。
ある意味残酷な事やってんだけど
今まで生きてたから歯ごたえは最高。
神戸牛のおろし焼肉、穴子の白焼き。
美味しいものづくし。
今日は早起きしたから1日が長い。
タップリ滑って十分ドライブして
美味しいもの食べて最高。
と言う事で来期までボードはお休み。

本当に楽しかったから
煩わしい事は考えたくない。
タケから連絡があったけど
まだ帰ってないことにする。
返事が来なかったらブルーだから
魚への報告メールもせず。
だめだこりゃー。

ともあれ、充実のお休みであった。

2003年03月03日(月)



 執着

結局喀血患者は夜中に亡くなった。

朝、出勤したら
病院に泊まりこんでるかもしれない魚の
車がなくなってた。
それで夜のうちに喀血患者が
亡くなったんだろうなぁと予測。
当たり。

患者さんは退院して残った
カルテやら書類の整理をする。
魚が諸々の書類を書いてるんだけど
必要なものが足りない。
あいかわらず事務系には弱い。
月曜にまた呼ばれて書かされるんだろう
と思ってたら古巣の看護婦が
魚が昼過ぎに来る予定があるという。

上手い事、今日のうちに
私が書類を書かせてしまおう。
登場した魚は
ちょっとよそいきの格好なんだけど
頭は強烈な寝グセ。カッコ悪すぎ。
魚はサクサク書類を書いて帰っていった。
あっさりと魚とのお仕事は終了。

友達と話してて魚の話になる。
「私にはずっと好きな人がいて」
という路線で魚とのやり取りを打ち明ける。
「趣味も話も合うし向こうは私を
自分の味方だと言う。
でも、私の誕生日は忘れてるし
事故ったと言っても大丈夫かの一言もない。
でも、異動で落ち込んだ時は
それなりに励まそうとしてくれた。
私に他に男がいるのはイヤだというけど
自分は私1人に絞るつもりはないみたい。」

で、タケのことも言う。
「魚と対照的に何でも心配してくれるし
毎日電話もくれる。
でも、風呂上りに電話に出たら
「髪をちゃんと乾かしたか」とか
よけいな心配までしてくれるので
最初は新鮮だったけど
最近は少々うっとおしい。」

友達は、魚の方が上手だと言う。
私はやっぱり魚が好きで
タケとは合ってないんじゃないかと言う。
でも、魚は自分中心で
「一緒にいたら大変だし苦労する事も
きっと多くなるよ」と
やっぱりそうかという事を
改めて教えてくれる。
自分なりに頑張っても手に入らない男に
意地になってるだけなんだろうと
自分でも思う。

自分が好きだけじゃ一緒にいられない。
好きならどんなハンデも
乗り越えられるかもしれないけど
一方通行なのは相手にも重荷。
私が魚を必要として優先するほどには
魚は私を大事には思ってない。
こればっかりはどうしようもない。
何だか辛くって久々に泣く。
魚の話をして友達にはっきり
「やめとき」と言われたのは3人目。

辛くても魚相手に恋愛はしてた。
ヒリヒリもドキドキも満載で
退屈はしなかった。
それに区切りをつけるとなると
ヒリヒリと一緒にドキドキも手放す。
タケに対して恋愛感情は薄れてきてる。
というか、最初からどれだけ
恋愛感情があったのか思い出せない。
何もないのも辛い。だからといって

しがみついてるのもみっともない。

2003年03月02日(日)
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