毒茄子
レガお君



 異臭配達員

今日はお休み。

こないだ模様替えのために買った
本棚やCDラックが届く。
ホームセンターのトラックがやってきて
おじさん2人が降りてきた。
「どこに運びましょう?」と言うから
2階の空き部屋に入れてもらうことにする。

荷物を担いで私の前を通り過ぎたおじさんは
ものすごいタバコの臭いがする。
一日じゅう配達トラックで走り回って
結構な量を吸うんだろうなぁとか
思いながら後をついていく。
そのまま家に入ったら
家にタバコの臭いが残りそう。

おじさん達は靴を脱いで家の中へ。
階段が狭いので私は下から見てて
「あ、そのままその右の部屋に」
とか離れたところから話す。
おじさん達は荷物を置いて降りてくる。
!!!!!!臭い!!!!!!!
本当に臭かったのはタバコじゃなくて足。

本当に何ともいえない臭いで
出てきた母親も唖然としてる。
受領印をもらって撤収したおじさん達の
残り香は強烈な足の臭いで、
タバコどころの騒ぎじゃない。
階段を見上げたら足の形に
汗か何か知らないけどとにかく、
足の形がわかる「何か」が残ってる。

普通、人の家に上がるんだから
チョットぐらいは気にして欲しい。
しかも一日働いた後の夕方じゃなくて
お昼前でこの状態。
某引越し屋さんは一回の引越しごとに
新しい靴下を履くと言う事を
CMでアピールするほどちゃんとやってるのに。
お行儀悪すぎ。

夜、タケから電話。
夕方に何度かかかってたけど
出られなかったら「夕方は何してたん?」とか
いちいち聞いてくるのが疎ましい。
「何してたか、いちいち気になるわけ?」
とつっかかってしまう。
さらに「次いつ会えるか」と聞かれて
今月が無理なのは決定と返事。
同じ返事を何度もしてる。
会いたいと思わないのかと聞かれて
返事に詰まる。

タケは色々気になるらしい。
私がなにしてるのか、仕事が忙しいといって
ちゃんと寝てるのかとか
ちゃんとごはん食べてるかとか
色々心配になるらしい。
あんなに「心配される女」になりたかった
私なのに今はうっとおしくてしょうがない。
子供じゃあるまいし、死なない程度に
自分でやっていける。とっても重荷。

「そんなん気にしてもしょうがないやん」
って言ってみたら「好きやから気になるねん」と。
「何してるか気にならないとか
いつ会えるかなぁって思わない相手は
きっと好きじゃないと思うで」と。
タケが「好きな人と好きじゃない人との違い」
の条件をいろいろ挙げるんだけど
それを一つ一つ聞いては
タケに対して恋愛感情がなくなってる事を
確認する私。

どうにかして会いたいとは思わないし
毎日連絡取らなくても平気だし
仕事の途中でも遊びの途中でも思い出さないし
一日の出来事を聞いて欲しいとも思わない。
小学生のように日常生活の心配をされれば
バカにしてるのかと思う。
それは、魚相手でもきっと一緒。
でも、タケに何かして欲しい事もなければ
してあげたい事もない。

全然かまってくれない男を追い掛け回して
かまいすぎる男から逃げ回って
全然一貫しない私。
私の「いい感じ」にハマる人はいないんだろうか?

だから、普通って何?

2003年03月19日(水)



 諜報

昨日の刺身がたたってる。

どれもこれもしっかり脂が乗ってて
総トロ状態だったおかげで
今朝は何だか胃が重い。
魚の脂はもたれにくいとは思うんだけど
他に揚げ物も沢山食べたしで
何年ぶりかで胃薬を飲む。

今日は今日で準夜前に友達とランチ。
で、友達が食べたいと言うのが
よりによって「カツめし」。
よせばいいのにそのままお伴して
しっかり一人前平らげて再び満胃。
その状態で準夜のおやつを選べ
と言われてもケーキ臭が気持ち悪い。

今日の準夜帯はなぜか
呼吸器の医者がウロウロしてる。
いい機会かなと思って
ジャイアン以外の医者にも転勤話をリーク。
別々に聞いた2人の医者は
突然の話に固まる。

とくにビックリしてた1人は
びっくりを通り越してうろたえてる。
「ええっ?いつ?4月?4月ってこの4月?
他の先生はこの話知ってるの?
そんなん、自分抜けたら
ここ(病棟の呼吸器チーム)どうなるん。」
その後、主治医じゃない患者のカルテを
間違えて持ち出して詰所へ返しに来る。
この医者はそれなりに私の事を
買ってくれてたみたい。

昨日の宴会の途中
魚と同期が2人で話してるのが
ちょろちょろと漏れ聞こえてた。
「彼女できたん?」「いや」
・・・「前のんは医者やってん。」
「もう一年ぐらいになるなあ」
どうやらプライベートの事を突っ込まれてる。
しらないふりをしながら
全神経をそちらへ集中。

「その間彼女できんかったん?
すぐできそうやのに」核心やねぇ。
「うん、冷たい男やから彼女できへんねん」
自分でもよくわかってるらしい。
で、優しくなろうとしないところが魚。
私に「優しくなろう」と思わせるだけの
力がないのも事実かもしれんけど。

「どんな子がタイプなん?」
「うー。年と共に理想も高くなるからなぁ。
今はこう、しっとりとした感じの・・・
たとえば〇〇さんみたいな。
手のひらで転がされる感じ?」と
病棟のママナースを挙げる。
秋頃に私に向かって「落ち着いたな」
と言った魚。
2年前の「可愛いだけじゃない不思議少女」
という好みからは少しずつ変わってきてる。
歳やな。

盗み聞きとはいえ
魚の今の心境は何となくわかった。
わかったところで
それに私が合わせるかどうか。
普通にしてて魚の好みに合えばいいけど
そうでもない状態なら
もう、あんまり無理はしないでおこうと
「今は」思う。

年と共に理想は高くなるけど
自分も確実にオヤジになっていってる事は
気づいてないのか魚?
その気の強さが好きなんだけど。
悪く言えば身の程知らず。

なんだかんだ言っても惚れたモノの負け。

2003年03月18日(火)
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