毒茄子
レガお君



 踊る大病棟?

お天気イマイチな毎日。

ちょうど選挙前週間。
毎朝駅近くの踏み切りは運動員と候補者が
ずらっと並んで立っていて
「おはようございます」だの
「いってらっしゃい」だの声をかける。
今まで車通勤だったから
そんな光景とは無縁だったけど
毎朝毎朝、子供の頃の「あいさつ運動」
みたいな雰囲気で異様。

踏み切りの手前に並んで
前を通り過ぎる人達に挨拶する。
で、踏み切りが閉まるとそこに人がたまる。
1人、また1人と人がやってくるたびに
「おはようございます」って言うんだけど
その人が踏み切り待ちで立ち止まってると
あとはずっと黙ってる。何だか居心地悪い沈黙。
運動員の中に近所の人がいたりするから尚更。
で、名前は覚えるんだけど
その候補者の主義主張はさっぱり不明。

仕事は実習が近づいてきて
少しづつ私にも色々役割が回ってくる。
で、それが全てPC作業なので最近は疲れ目。
このままさらに視力が下がってはたまらない。
何とかしなくっちゃ。

古巣の先輩からメールがきて
病棟で困ってる事をつらつらと書いてあった。
文面から煮詰まってるのが伝わってくる。
集団生活に馴染めない患者がいて
同室者から苦情が出て本人は自覚無し。
迷惑だと言っても聞き入れる様子も無く
患者同士の直接のやりとりもあったらしい。
迷惑を被ってる患者の気持ちもわかるし
でも、迷惑をかけてる患者も若くして
短い予後を意識して辛い治療に
必死で対応してるという一面もある。

患者同士のトラブルに関連して
スタッフが患者の不満のはけ口になる。
ある意味それはしょうがないんだけど
いつまでもいつまでもそれが続くと
スタッフの疲労は大きくなる。
先輩としても実際、何が悲しいのか突き詰めたら
「こちらとしても誠心誠意説明して
対応を考えてるのにその気持ちって
そんなに伝わらないもんかって
すっごい悲しくなるねん」と。

私は臨床を離れて「まだ」か
「もう」か、とりあえず3週間。
同じ様な事は昔もあって、
私もそれなりに対応してきたけど
今回のケースを聞いて、「こうすれば」
というのがとっさに出ない。
自分と臨床との距離を実感した。
最後の言葉がずっしりくる。
「事件は現場で起こってる。」そう、実践命。
私は今の立場を実践に
どう繋げていけるんだろう。

マンセルが襲われてケガしたらしい。

2003年04月24日(木)



 恋する大人。

古巣の送別会。

2年間一緒に仕事した医者の送別会。
お知らせをくれたので私も参加する。
またまた定時で逃げて会場へ。
今週2度目の焼肉でちょっとしんどい。
こじんまりとした内輪の会なんだけど
そのぶん和やかにリラックス。

宴会好きのジャイアン(医者)は
何と出張で欠席。
おかげで宴会の雰囲気は穏やか極まりない。
私としてはちょっと刺激に欠けるんだけど
その分先輩茄子と色々語り合う。

今の職場に比べたらやっぱり古巣は気楽。
普通に話すときの私の語彙
「っていうか」とか「微妙に」とか
そういう類の言葉が
何だかしっくりこない今の職場。
何か話すたびに自分で窮屈に思う。
話すだけで窮屈なんだからどうしようもない。

焼肉食べて冷麺食べて満腹で
デザートまで食べて2軒目へ。
ひたすら飲んで喋ってたら何と12時半。
・・・電車がない。先輩が車で送ってくれる。
しかも先輩が住んでるのは私とは逆方向。
恐縮しながらも甘えて送って頂く。

道中、先輩が話し出す。
「私、〇〇(医者)のこと、
気に入ってるって言いよったやん。
結構マジやねん。
一回、一緒にお出かけもしてん。」びっくり。
「でも、〇〇ってあんなキャラやん
どないしていいか解らんねん。」
対象の医者は確かにいいヤツなんだけど
30歳とっくに過ぎて独身、ゲイ疑惑あり。
前任地でも言い寄る茄子は複数いたらしいけど
それを見事に全員跳ね返してたらしい。
「どうしたらええやろう〜」と
自分の思いをポツポツと吐く先輩。

打ち明け話をしてる先輩は
30歳、子供が1人。
それでも、私が昔から友達としてたような
恋愛相談と同じペースで話が進んでいく。
普段メチャクチャ男前なのに
話してる横顔は何とも言えずオンナの顔。

自分が30歳手前になってきて
昔みたいに盛り上がる恋愛には
縁が遠くなってると思ってた。
それが歳をとることだと思ってた。
でも、目の前にこうやって
しっかり盛り上がって恋愛してる大人がいる。
何事も自分で諦めたらいけないんだと気づく。

高津がセーブ新記録、おめでとう。

2003年04月23日(水)
初日 最新 目次 MAIL


My追加