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■ ヒマを潰して差し上げる
そろそろ講義の準備を。
講義があるのは7月上旬なんだけど 間は実習に出たりしてあまり時間はない。 5月にもなったしという事で 講義の準備にとりかかる。 まずは文献とばかりに図書室へ。
どっさり本を借りてくる。 「死を看取る」「死ぬ瞬間」「死の教育」 「死に行く患者の心に聴く」 「死と向き合う人の看護」・・・。 全て題名に「死」が入るラインナップ。
それを全部本棚に並べて隣を見ると 「いきいきお産」「産科学」等など 生まれる話ばかり。もう一方の隣は小児科。 母性・小児を担当している ベテラン教員に挟まれて 本棚に「死」の文字を溢れさせてる若手。 何だか面白いらしく向いの先生はゲラゲラ笑う。
夕方、ふと携帯を見たらメール。何と魚から。 「今日夜ヒマあったら飲みにいくか?」 目を疑ったけど魚からのお誘い。 もう、そんなんOKに決まってるし 万難排して定時で帰らねば。OKの返信をして、 そのメールを機会に景色がピンクになる。 5時半終業だから5時過ぎにはゴミ捨てとか 植木のお手入れとか帰る前の儀式を始めて チャイムと同時に飛び出した。 そこでまたメール。
「と言ってるうちに上の先生にメシ誘われて OKしてしもた。すまん。」え? ムカついて声も出ない。「なにそれー」 と返すのに精一杯で、3歩前までは 意気揚揚と歩いてたのに一瞬でしょんぼり。 しょうがないと言えばしょうがないし 週末に会おうと思ってくれただけでも 嬉しいのは嬉しいけど虚しすぎ。
気持ちのやり場も無く電車で帰宅、 母上と食事に出かける。景色は灰色。 おいしいうどん屋さんに行って ちょっと気分はマシになったけど しょんぼりはしょんぼり。 で、帰ってきて駐車場に車を入れたら電話。 どうせタケかなと思ったら魚だった。 これまた意外。
「おお、すまんかったなぁ。もう帰ったか? 帰ったんやったらしょうがないなぁ」 「いや、どうせ今からドライブがてら ブラブラする予定やってん。」と適当に言う。 「それやったらこっち来るか? 1次会解散したから飲みにいこうや」 という事で、今入れた車をまた出して 家へ戻って着替えて化粧直して出かける。 魚から誘いが来るなんてあまりない事。 チャンスは活かさねば。 先ほどまでの不機嫌はどこへやら。
魚を拾ってこないだ行ったショットバーへ。 またソファが空いてたのでそこへ陣取る。 魚はやっぱり毎日ヒマで それが苦痛だと愚痴を言う。 平日の夕方に散髪に行けるほどヒマらしい。
あんまり刺激がないようなので 先日の通勤電車で会った小学生の 「ぽっぽっぽ〜ボーブサップ〜」と 歯科学生の「マイケル」の話をすると爆笑。 久々に見る大ウケな魚で、何だかかわいい。 なかなか笑いが止まらなくて いつまでもクスクス笑ってる。 なーんや、私と同じやん。
田舎暮らしで寂しいのは魚だけじゃなく 他の独身の同僚もみんな寂しがってて みんなが住んでる職場近辺の寮で 共同でイヌを飼おうという話が出たらしい。 「みんなヒマだから散歩には行けるし」 と言いながら土日は当直に預けるという 非常に身勝手な言い分もあり。 で、何が飼いたいのかと聞いたらチワワ。 大の大人の男がみんなでチワワ。
だいたい共同でイヌを飼って、 飼われたイヌは寝床が日替わりで 相手も日替わりになるとなつくわけないし イヌは自分の中で対象を 勝手にランク付けするって言うから みんなでイヌの態度の話をしだすと なつかれてる奴とナメられてるやつが 一目瞭然になるかもという可能性がある。 それはそれで面白いけど。
2時間ほど飲んで魚宅。 相変わらずの散らかりっぷりで畳が見えない。 ここにチワワが来たら、多分踏み殺す。 今日は私がいるからヒマはせずに済んだ魚。 結局、新しい魚宅で初めてのお泊り。 酔いが覚める所でブルブル震えながら寝る。 抱き枕してもらうとちゃんと震えは止まる。
畳にふとんは、ちと硬い。
2003年05月02日(金)
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