毒茄子
レガお君



 死に体

もう、目なんて覚めなくてよかったのに。

今日は一日予定ナシ。
起き抜けにTVつけてぼんやりと
競馬予想TVを見てて我に帰る。
もともと競馬なんてあまり興味なかった。
魚との話題作りに見初めて
それが何とはなしに習慣になってる。

今日から6月で新しい月。
今月の占いなんて見てみる。
普段は占いなんてあんまり真に受けないのに
弱ると何だか気になったりする。
で、5月のところを見返すと
「今月は何事も思いどおりに行くので
強気で押していくのが正解。
片思いの相手からも嬉しい返事がもらえます」
ぶっ殺してやる。

気を抜くと涙が出る。
何も考えないでおこうとすると眠るしかない。
ダラダラと何度も昼寝をしながら
気がついたらダービーの時間。
とりあえず見る。で、虚しくなる。
もともと趣味の合ってた魚だから
気分転換に趣味に走ると
結局は魚を思い出すという最低な循環。

部屋で腐りきってるとメールがきた。
いさお君という、ひとつ年上の
チョット前のバーベキューで知り合った人。
1週間ぶりの連絡だけど、
今の私には嬉しかったり
それどころじゃないとちょっとしんどかったり。
また遊びに行こうと言われて
適当に話を合わせる。
今は行きたいところも思いつかない。

今日唯一私が楽しみにしてたのはモナコ。
予選は見てなくて中継始まってから
正直びっくらこいたけど缶酎ハイ片手に観戦。
序盤イライラしながらも
他車がピットインしてからの
シュー兄のスパートには燃える。
14秒707?という今宮さんの裏返った声を聞いて
「うはははは、ざまぁ見ろ」とご機嫌で
ピットアウトで2台を抜いた瞬間は
ガッツポーズだったんだけどそこまで。

あとは全然パッとせず不完全燃焼なレース結果が
またまた私のブルーに火をつける。
ポイント差が広がっちゃって。
コンストラクターは逆転されてるし情けない。
しかも敗因は作戦による所も大きそうな感じで
もう、トホホ。

優勝インタビューもそこそこにTV切って寝る。
色々考える。
京都の行きと帰りではもう、天国と地獄。
でも、あのまま何も言わなかったほうが
本当は良かったのかといえば違う。
このまま夏どころか冬も越してまた1年
ズルズル続けてしまうところだったのを
自分なりにひとくぎりつけられたんだと思いたい。
いつかは私にプラスになる決断だったと思いたい。

そうじゃなきゃ浮かばれない。

2003年06月01日(日)



 いきなりの悪い結末

朝4時に寝場所を探してもあるわけなく。

結局、枚方のラブホにたどり着く。
チェックインが朝5時ってナゾの展開。
でも、やっとこさお風呂に入って
ちゃんと横になって眠れる。
身体中汗とタバコの臭いにまみれてて
かなり気持ち悪かったけどほっと一息。
でも、ラブホってやっぱり雰囲気が微妙。
交代でお風呂に入って落ち着いたら6時。
おやすみなさい。

しばらく寝て目が覚めたらお昼すぎ。
ラブホは窓がないから
外の様子がさっぱり不明。で、また寝る。
何度寝かを繰り返しながらも
ずうっっと魚の腕の中にいる。
魚が身体の向きをごろりと変えて
私の太ももに頭をのっける。ヤバイ。
しばらく様子をみて逃げる。

結局はいつもどおりの抱き枕態勢に戻る。
が、魚は私の胸に手をやり出す。
本格的にまずい雰囲気。
もう、あいまいな関係のままでは
エッチはしないと決めてた。
ずっと昔、魚とラブホに泊まって
何もせずに帰った事もあったし。
が、頭で考えても相手は好きな男。
1年ぶりぐらいで、してしまった。

終わってまた寝に入る。目が覚めて心を決める。
このままズルズル側にいてもしょうがない。
「なぁ、結局私ずっと〇〇のこと
好きやねんけど、私の事どう思ってるん?」
「どうって・・・」絶句する魚。
「・・・友達やと思ってた」
ショックすぎてしばらく記憶が飛んでる。

「俺は恋愛対象じゃないみたいやって思ってた。
レガおがそんな風に思ってたなんて
気がつかんかったし・・・
俺が鈍いんかもしれんけど
今日そんな風に言われるとも思ってなかった」
「もう、今はなぁなぁになってしまってて
なんでもっと早く言わんかったんや」
というような事を言ってたと思う。

魚が言いたい事は何となくわかる。
去年の春、魚の気持ちが私に向いたのかな
と思えた時期があったけど
元々魚の浮気相手だった私は魚が信じられなくて
何も行動を起こせなかった。

他に好きな子がいるのか聞いたら
いないという。
「レガおの事は好きやで。女友達の中では
一番仲がいいし、エッチしたんもレガおだけや」
この言葉をどう解釈していいのか判らない。
ハッキリしてるのは
この2年間、私は空回りしてたという事。
重すぎる。

魚は私に腕を回したままで手を触ってきたりと
魚なりに落ち着かない。
「私は他をあたったほうがいいの?」黙ってる。
こんな事、頭で考えてもしょうがない。
話を終わりにする。
エッチしたのが私だけって、
それも一年振りやし。

気がついたら夕方で、ホテルを出る。
とりあえず神戸に戻って二人とも見たかった
「8mile」を見ようという事になる。
帰りの道は普通に振る舞うのが大変。
気を抜いたら涙が出そうになる。
魚の車を取りに行って、
車2台で映画館まで行く。
車で魚の後をついて行きながら泣く。

映画の中で主人公がやたらチャンスの話をする。
私は魚との流れが読めなくて
魚が信じられなくて行動も起こせず
チャンスは見事に逃した。
負け犬。
映画の間じゅうそんな事を考えてて
映画が終わってから魚と映画館を出ても
笑えもしなければ言葉も出なかった。

しばらく、ちゃんと落ち込もう。

2003年05月31日(土)
初日 最新 目次 MAIL


My追加