毒茄子
レガお君



 何様?

今日は今クール初めての一日引率。

朝から学生と一緒に病棟へあがって
詰所の隅っこに陣取って
一日ゆっくり記録を見たり学生と話して
その合間に患者さんと話しに行って。
良いなぁ、実習指導はこうでなきゃ。

が、頭はちょっと重い。
なんせ週の前半、火曜と水曜は
野外研修と実習のかけもちとか
普段とはまた違う環境下での緊張感で
テンション上がりっぱなし。
その糸がぷっつり切れたかのような
今日のしつこい倦怠感。
気合を入れようと思って
お昼にカツ飯を食べたら胃にもたれる。
裏目に出るなぁ・・・。

夏休み目前でお仕事はヤマ場。
初めての実習病院で初の6人引率実習と
なかなか準備の進まない講義と
いっぺんに抱えて四苦八苦してる。
それさえ乗り切ったら
花火とか徳島行きとかお楽しみは待ってる。

そのお楽しみ、神戸の花火と姫路の花火が
例年どおりダブルブッキング。
私は友達と友達の彼氏と高校教師とで
神戸の花火に行く予定にしてた。
しばらく会ってないいさお君は
多分姫路の花火に誘ってくれるんだろうと
大方で予想してたらメールが来た。

「来週の土曜日、予定なかったら
○○さん(私)と港祭りに行きたいんやけど!」
・・・名前の漢字間違えるなよ。
「!」マークに意味はあるのか?
細かい突っ込みは置いといて
「その日は予定が入ってる」と返信したら
「その予定、何とかならないの?」と来た。

はぁ?
私がいさお君のために予定変更?
いまいち自分の立場がわかってないらしい。
自分のために予定を変更しろなんて
魚にも言われた事はないような気がする。
という事で、いさお君は何様?
まぁ最初に遊びに行く約束をするのに
「土曜の夜に会って日曜は昼ごはん食べて」
とか勝手に予定を立ててくれてた人なので
そのあたりの感覚が人とはちょっと違うかも。

それとも、後から何とでもなるような
しょうもない予定が入ってると思われてる?
どっちみち、いさお君の評価はさらに下がる。
だって全然面白くない人だもの。
花火を見に行ったところで
花火見ながら「綺麗やね」といった感想以外
話すこともおそらくないし。

明日は臨床時代の友達と飲み。
土曜は魚と飲み。会うのはあの5月末以来。
あんな出来事があって
お互いどの面下げて会うんだか?
誘うやつも受けるやつも気が知れません。
日曜は高校教師と会って
私がたまった仕事を片付けるのはいつ?

ギリギリまで動けないのは学生と一緒。

2003年07月17日(木)



 花火不可

花火を探しに。

道中、学生が色々話し掛けてくる。
「なぁ、先生。僕らのクラス大変やろ?」
「髪の毛あげてるほうがかわいいで」
「車なんぼしたん?」
内容は行き当たりばったり。

自分達の担任がどんな感じのヤツなのか
探りあぐねてたのをここぞとばかり
色々話をふってくる。
私は私でその逆手をとって
色々学生を観察しようと言う
お互いの探りあい。

准看時代の話から今回の研修の話まで
彼らが彼らの主観で喋る他の学生の話など
クラスの中の人間関係が見えたりもする。
ふむふむと思ってたら
「先生、いっつもこんな感じなんですか?」
「めっちゃ普通やん。」
「地を出して行きましょうよ」って
向こうもしっかり私を見てた。
私はとても大人しそうな
つかみどころのないイメージだったらしい。

山道でコンビニをひとつ発見。
中に入ると花火はおいてあるけど
小さな手持ち花火のパックが5つ。
全然お話にならない。
という事でそれを全部買ってさらに走る。
結局20キロほど走ってジャスコへ。

そこで花火を80人分。約1ユキチ。
夜のおやつに和菓子を買って
学生の役員の反省会に出す焼き菓子も買う。
目的は果たしたので撤収。
帰りも学生は喋りつづける。
「先生、反省会だるいわ〜」
「何で反省会あるん?別に悪い事してないやん」
「何も今日反省会せんでも
そんなん帰ってからでええやん」

「遊びに来てるんじゃないよ」とか
「帰って一晩寝て振り返ったって
忘れてる事多いやろ?」とか言ってみたけど
あんまりわかってないみたい。
「何で〜せっかくみんなで
ここまで来てるのに楽しまな〜」
「一晩寝て忘れるような普通の出来事やったら
別に反省せんでいいや〜ん」
好きなようにおっしゃっている。

帰り着いて、上の教員が
「花火をするのに管理棟の許可はもらった?」
それで我に帰る。バーベキューOKで花火はダメ?
上の教員が交渉に行ってくれたけど
なんと管理棟からの許可は下りず。
1ユキチ分の大量の花火は宙に浮いてしまった。

学生は絶句しながら
何だか私に気を使っているような事を言う。
「先生、せっかく行ってくれたのにごめんな」
「残念やったな、先生おこられへん?」
「花火どうするん?」これを繰り返す。
一緒に「やらかしてしまった」という
連帯感か何なのか学生がやたらと声をかけてくる。

私は私で上の教員に「勇み足ですみません」
と謝って「次から気をつけるように」
とさらっと言われて私もさらっと受けて
大して落ちこみもしてないのに
失敗をやたらとネガティブにとる学生は
自分たちも私もすごく叱られるんじゃないかと
ドキドキしてたらしい。前向きに行こうや。

一晩明けたら私はまた実習。
研修宿泊所で朝ご飯を食べて
学生と一緒に陶芸をする。
学生はだいたいお皿かコップを作ってる。
ワンパターンだなぁと思って
私は置物を作ることにする。
高校教師がフクロウのストラップをくれたので
でっかいフクロウを作る。

形が難しくて太ったオバサンみたいになる。
昨日の学生達が来て、いちおう
「先生、それフクロウ?」って
聞いてくれたのでまずはそれで良しとする。
陶芸をさっさと仕上げてジーンズからスーツへ。
支度してたら「先生、もう帰るん?」って
やたら絡んでくるようになった学生達。

帰りも舞鶴道から中国道経由で
六甲北道路、北神戸線から第二神明を移動。
昼過ぎに実習病院に戻ってさすがに疲れる。
まぁ、そう何回もある事ではないし
何事もイベントにすれば楽しめる。

最近は前向き。

2003年07月16日(水)
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