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■ 比叡山万歳
比叡山へ。
教員同士で話してて 「レガお先生の夏休みは?」と聞かれ 「比叡山へ行きます」って即答したら 「ええっ?」ととても驚かれたという 渋々スポットの比叡山。 涼しいし景色はいいし庭はキレイだし 本当に浮世離れできるすごい所。
散髪して変な髪型になってしまった 高校教師を大阪市内へ迎えに行って名神へ。 名神は相変わらずの渋滞で その渋滞に自衛隊のトラックが混ざってる。 で、その荷台で隊員が坐って寝てる。 物珍しくて見てたら、起きた人と目が合う。
道中長いので何かCDを持ってきてと言ったら サザンと斎藤和義を持ってきた高校教師。 サザンも自分では買う気がしないけど ベストっぽい選曲のCDはなかなかよかった。 ちょうど天気も良くて夏の雰囲気全開だし。
去年は東塔地区しか回れなかった。 今年は山歩きで西塔から横川まで全部回る予定。 東塔に車を止めて出発。 ちょうど1200年の記念行事で お堂のライトアップや 薪歌舞伎とか催しがいっぱい。 参道に灯篭が置いてあってとてもいい雰囲気。
最初の根本中堂でまた長居をする。 今年も書道の入選作品が貼ってあって 回廊に坐って苔生した庭をぼんやり眺める。 蝉の声もしない静かさで 風が渡る音だけが聞こえる。 ここで冷たいお茶飲みながら本読んで 庭眺めて昼寝できたら・・・最高なのに。 国宝のお堂で昼寝。
そこから西塔地区まで歩く。 参道ではなくて自然遊歩道という名前。 名前のとおり、整備はされてない山道で みんな山歩き装備で歩いてる。 歩幅が定まらないし木の根は出まくってるしで 本当に、六甲の山歩きをしてる感じ。
木の匂いがしてマイナスイオンたっぷり? 周りは真っ直ぐで太い杉が沢山ある。 本当に、何百年も誰にも邪魔されずに伸びると こういう神々しい 迫力のある木ができるんだなぁと感動する。
西塔で浄土院というお堂があって 周りの石灯篭に「御廟前」ってあるから 誰のお墓かなとかボケた事を言いながら中へ入る。 庭が本当にきれいで二人で座り込んで見とれる。 静かなのは一緒で聞こえるのは風の音だけ。 涼しい風がすーっと吹いてくるから 歩いても歩いても汗だくにはならない。 浄土院は誰のお墓?って伝教大師だったりする。
で、そこから横川へ。 片道4キロ程度だから1時間もあれば歩けるかと 安易に考えてたらものすごい山道で驚く。 最初はお散歩気分だったのに 途中から立派な修行モード。 それでもカミキリ虫とかオニヤンマとか 普段は滅多に見られない生き物に遭遇しては 騒ぎながら山道を行く。
途中から喉はかわくし足は疲れるしで 横川に着いたら何と4時半。 お堂はもう閉まってて庭だけ。 時間切れで見残しって須磨水族園の二の舞。 やっとこさたどりついた冷たいお茶が 文字通り五臓六腑に染みる。
それでも庭でまったりして 帰りはもうあの山道は大変だから バスに乗ろうという事になる。 で、バス停で絶句。最終バスは4時半発だった。 今思えば横川に着いた時に出たバスがあって あれが最終だったのだ。
もう5時半前でこれから日が暮れるのに 4キロの山道はかなりしんどいし危ない。 歩くなら歩行者立ち入り禁止のドライブウェイ。 そこも街灯がないから日が暮れる前に 辿り着かなきゃかなり危険。 とんでもなくピンチな展開で 「落ちついて考えよ」と高校教師。 私の腹は決まってる。ドライブウェイを歩く。 そこで危ないとかで係の車が来たら 開き直って乗せて貰えばいい。
車道しかないな という事で二人して歩き出す。 歩行者立ち入り禁止の看板の横をすりぬけて テクテクとドライブウェイの路肩を歩く。 山道よりは数倍歩きやすいからペースはまずまず。 何台か通る車がこっちを見てる。 まわりはどんどん薄暗くなってきて 東塔に帰りついたら7時前だった。
で、昼はガラガラだった駐車場がいっぱい。 歌舞伎が始まってて音が洩れて聴こえる。 日が暮れたおかげで 灯篭に灯りがともってとても幻想的。 歌舞伎の舞台の近くまで行ってみる。 幕が張ってあるから中は全然見えないけど 音はものすごい迫力。 席料は1万5千円〜2万。なのに満席ぽい。 ずっとそこで聴いててもしょうがないから撤収。
山を下りかけて展望台へ。 夕方の京都の街に灯りがともってる。 そこでまた30分程坐ってると 周りはすっかり暗くなって 見事な夜景が出来上がった。遠くには大阪も。
普段、全然歩かない私にしたら 歩いての往復はかなりしんどかったけど それで時間を稼いだおかげで 灯篭がついた境内の雰囲気や京都の夜景が見れた。 人生万事塞翁が馬とはよく言ったもので やっぱり遠足はハプニング付じゃないと。
大阪へ帰ってごはん。 飲酒運転を心配する高校教師の視線に負けて 烏龍茶で焼き鳥を頂く。 いつもは刺身の私だけど、 運動した後はやっぱり肉系でしょう。 高校教師だけ、ビール飲んでるし。 高校教師をマンションの前まで送っていく。 上がっていくかと言われたけど 車の路駐はイヤだからとお利口な理由で退散。 斎藤和義のCDをそのまま借りて帰る。
疲れたけど、最高に楽しかった。 ハプニングがあった旅行の思い出って強烈。 これまでも飛行機が飛ばなかったり バスから荷物落とされたり色々あったけど 今回のも立派にネタとして成立するし 高校教師が、お寺の庭で呆けたり 山道を探検したりという「私的に面白い遊び」を 一緒に楽しんでくれたのもとてもよかった。
あのシュチエーションを 文句ひとつ言わず楽しめるのは きっとタフで前向きでチャレンジ精神旺盛な 私並みに面白いやつに違いない。 帰ったら「よっぱらいから愛をこめて」 というメールが来てた。
ふふ、いよいよその気になったか?
2003年08月06日(水)
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