毒茄子
レガお君



 他人の携帯

11月も最終日。

今日は高校教師と映画の予定。
昭和歌謡大全集のスケジュールが
短いので今週がラストチャンス。
という事でさっさと起きて
動けばいいのにダラダラとベッドの中。
結局朝と昼前と2度もお遊戯する。
まぁ、自分で自分を観察するに
ただいま私は排卵日前後で
性欲も旺盛らしい。

高校教師は大学院で
繁殖関連の生態の研究もしてたので
人間の繁殖の話も
ごくごく普通にしてたりする。
自分達の行動を客観的に見るのも
何だか変だけど。
とにかく、気分がノッてると
エッチがここまで気持ちいいのかという
今更な発見もする。

このままではいかんという事で
動き出したのは1時過ぎ。
もう、おなかも十分すいてるのに
そこから私が小一時間かけてお支度。
さらにのんびり電車でお出かけ。

本当はべスパで梅田まで行きたかったけど
あいにくのお天気なので諦める。
梅田の駅前はおっちゃんだらけで
みんながゾロゾロとWINSへ流れていく。
本日はG1で、ちょこっと魚を思い出す。

映画館に入って座ったら
カップホルダーに誰かが携帯を忘れてる。
興味本位で触ったら電源が入って
暗証番号を聞くくせに
初期設定番号は教えてくれるから
ためしに入力してみたらあっさり正解で
持ち主が設定したと思われる
待ちうけ画面が現れる。

他人の携帯を触るのってドキドキする。
ドコモの携帯だから
全然操作は不明なんだけど
触ればそれなりに作動するから
調子に乗ってリダイヤルと
メールの受信ボックスを見る。
男の子の携帯らしい。

人のメール見ても面白くないので
勝手に暗証番号の設定を変えてみる。
初期設定の番号を入れて
番号変更の機能を選択して
後は私の好きな数字を入れておく。
これでこの携帯が持ち主に返っても
使い勝手はすこぶる悪いわけで
持ち主に恨みはないけど
八つ当たりな意地悪を置き土産。
いつかバチが当たるのよね。

映画は久々にわけのわからない話。
回りは静かだったけど私はひとり
笑いをこらえるのに必死だった。
グロい血まみれシーンもあるから
いちおうR15指定にはなってるけど
あれはコメディーよ。
松田龍平に樋口可南子という
私の大好きな二人が揃い踏みで
とてもご満悦な作品。

松田龍平はやっぱキレた凄みが似合う。
最初から主人公は松田龍平で行こうって
監督は決めてたらしい。
脚本にハマる松田龍平ありきで
それから他のキャストが決まる。
それって大島渚監督も豊田監督も
同じ様なこと言ってて
そういう作品の柱になる存在感が
やっぱりすごいみたい。

映画見て高校教師の部屋へ帰って
しばらくゴロゴロする。
帰りのコンビニで買った雑誌の
クリスマスおねだり特集なんかを
これ見よがしに見せてたうちはよかった。
が、もうすぐ帰らなきゃと思ったら
だんだんブルーになってきた。

もう、ずっとこうやって
デカい胸板にもたれてたい。
首根っことかマッサージしてもらって
うっとり脱力していたい。
ヒゲだらけのザラザラの顔を触っていたい。

高校教師は私の頭の中は知る由もなく
ドラマを見て笑ってるけど
私はもう顔を上げたら泣いちゃいそうで
ひたすら高校教師にひっついてる。
22時も過ぎてタイムリミットで
帰ろうと動き出すけど
結局涙が出てしまってヤツを驚かせる。

「帰らなあかんと思ったら
ブルー入ってもた」と正直に言う。
最初は私の目が赤いのは眠いからだと
高校教師は思ってたらしく
泣いてるとわかって困ってる。
そりゃそうだ。
で、ヤツが「ここにおるか?」って言うから
仕方なしに「帰る」って返事して動き出す。

高校教師は「泣いてる彼女」を
どう扱っていいのかわかんないみたいで
でも、別れ際にはしつこくしつこく
頭を撫でてくれてちょっと気分が晴れる。
本当に、いつまでこうやって
ブルーな帰り際を味わうんだろう。
でも、高校教師なりに一生懸命
私と向かい合ってくれてるのがわかる。

頑張らなくっちゃね。

2003年11月30日(日)



 ボケ焼肉

今日は11月29日でいい肉の日。

と言う訳ではないけど本日は焼肉。
しかも私と高校教師を会わせてくれた
恩人カップル(もうすぐ結婚)
を迎えての会。
4人で会うのは私と高校教師が出会った
あの6月以来で
今日はちょうど二人が出会って5ヶ月。
というお祝いモードも
吹っ飛ぶかのような大雨。

本日の私は日中はひとりお勉強。
高校教師を私の研修会場に近い
学園都市まで来させてそこで合流。
本当なら山間をドライブなんだけど
とにかくの大雨にワイパーの調子が悪い。
という事で二人でカー用品店で
ワイパーの替えゴムをご購入。

雨ざらしの駐車場でワイパー交換は
さすがにブルー入るので屋根を探す。
結局近くのサティの駐車場で作業開始。
が、ちびっ子の私はなんと
ワイパーの根元に手が届かない。
という事で高校教師の出番。
私が取り扱い説明書を読んで
ヤツが見事に作業を遂行してくれる。
さすが、男の子。

で、夜の焼肉に備えて液キャべ購入。
前にその店へ行ったとき
牛タンの刺身を調子に乗って食べ過ぎて
かなり気分が悪かった私。
今日は先手を打っておく。
が、薬の何と苦いこと。

友達カップルと合流して焼肉屋へ。
私の友達はとにかく天然ボケキャラで
臨床で一緒だったころから
笑えるエピソードは絶えない。
みんなが明らかにカツラだと認識してた
ケモ患者さんに脱毛対策の説明をしたとか。
で、今回も色々話してるうちに本領発揮。

高校教師は私が彼女の真似をするのを
少し誇張した笑いだと思ってたらしい。
最初に会ったときは
あまり喋ってなかったけど
筋金入りの天然さんだと
今回じっくり喋ってみてわかったらしい。
「レガおの物まねは誇張ではなく
写実であったのか」との事。

友達はそんなことは露知らず
私に「手料理作ってる?」と言うから
やはり彼女は作ってるのかと聞いたら
8割は彼が作ってくれると
ボケなのかノロケなのか
多分両方のお返事。
ここでも高校教師、爆笑。

お肉は相も変わらず
華麗なまでの刺しの入りっぷりで
高校教師にもご満足頂けたらしい。
私はヤツを連れて大阪まで
運転して帰らないといけないので
お酒はおろか肉も控えめにしておく。

お店を出て大阪まで。
いつもは一人で神戸線を
ぶっ飛ばし放題なんだけど
本日は高校教師が乗っておられるので
極力安全運転で。
途中西宮で事故渋滞1キロとか出てて
高校教師は「うわー」とか言うんだけど
毎週摩耶ー湊川8キロとかに揉まれてる
私の苦しみは知る由もないらしい。

私はお店でお酒を飲まなかったので
高校教師がこないだのヌーボーの残りと
オレンジジュースで
ワインクーラーを作ってくれる。
美味しく頂いてご機嫌さんでお休み。
ヤツは胃薬なしでビールと肉と
ホルモンも召し上がったが
胃はどうもないらしい。

やはりデカいと作りが違うのね。



2003年11月29日(土)
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