毒茄子
レガお君



 天職は思い込み

本日無事に実習最終日。

やれやれという気分の教員と
すでに打ち上げの計画も完了で
何やらハイになってる学生。
レポート出すまでが実習何だから
早々に打ち上げなんかして
明日記録が書けてなかったら許さん。

でも、みんなよく頑張った。
たった5日だったけどよく学んで
その変化は側から見てても
学生自身の自覚として
しっかり現れてる。

何より患者さんが喜んでくださってて
実習初日に「私は神経質だから
学生さんについてもらうなんて
何だか億劫だわ」
って言ってた患者さんに
「最初は嫌だなんて言って
ごめんなさいね。今はついてもらって
良かったと思ってるわ、ありがとう」
って言ってもらえたりもした。

もともと表情が乏しくて
毎日涼しい顔で淡々と
実習してるような学生が
「私、コミュニケーションは苦手です」
ってこれまた涼しく言ってのけてたのが
患者さんとの関係が深まるにつれて
「明日は最終日だから特に
患者さんに失礼のないよう、
安全と安楽を守れるように
気を引き締めたい」と
わざわざ記録に書くようになった。

人に関わって受け入れられる事で
さら相手を大切に思うという
まさしく良い相互作用の中にいる学生。
まとめのカンファレンスでも
「この仕事は本当に面白い仕事だから
一生続けて行けそうに思う」って
教員冥利につきるお言葉。

いい循環に乗れた学生とともに
実習をきっかけに迷う学生もいる。
確たる手ごたえがなくて
自分は看護師になっていいのだろうかと
鬱々と考えている。
彼女は患者さんと仕事の話になり
好きな仕事を一生懸命やってきて
退院後も復帰したいという
患者さんと接した。

そこでの学生の感想は
「天職についている人がうらやましい」
というもので
自分ではいまいち「看護」に
コミットメントできていないよう。
もともと何か資格を取ろうと思って
看護師を目指した彼女。

天職っていうのは自分と他人の思い込みで
本当に空から降ってくるわけじゃない。
自分で職業を選択して
それを天職と思えるぐらい
一生懸命取り組むことに
意味があるんじゃないかと思う。

元々親に「手に職をつけろ」と言われ
言われるまま看護を選択した私。
臨床2年目ぐらいの時に
占いをする患者さんに
看護は向いてないこともないけど
天職ではないと言われた。
しつこく私の天職は何かと聞いたけど
患者さんは教えてくれなかった。

だからといって天職を探そうとは思わず
その時点ではすでに
看護師という道しか私にはなかった。
そのまま自分が頑張ることで
看護は十分面白い。
人から天職だと言われなくても
自分がそうだとおもってればそれでいい。
それをどうやったら
この学生に伝えられるんだろう。

占いをする患者さんには
私の他のスタッフも占ってもらってて
何人かは「天職」を教えてもらってた。
が、私には頑なに教えてくれなくて
「いったい、いえない職業って何?」
ってものすごく不安だった。

他のスタッフも私だけ教えて貰えないのは
何だかワケありそうだという事で
患者さんにしつこく聞いたら
要は水商売だったらしい。
確かに勧めにくいかもという事で
今は、隠そうとしてた
患者さんの気持ちもちゃんとわかる。
人付き合いを職業にすればいいのだと
勝手に拡大解釈して現在に至る。

やっぱ、思い込みの力でしょ。

2004年02月10日(火)



 90歳の楽しみ

今日からまた日常。

最近週末がイベント続きなので
いまいち休んだ気がしない。
11日もまたブライダルフェアで
週末は他カップルのご婚礼。
2月なのに積雪サイトはノータッチ。

今日も仕事引き上げてから
延々とネットで式場検索。
ブライダルフェアに行った所で
どこ見ていいのかわかんなきゃ
タダの時間の無駄であるし。

昨夜は突然持ち上がった結納の話で
色々親と相談してたら
寝るのがどんどん遅くなる。
私にはよくわかんないけど
結納飾りの代わりに扇子1本とか
結納金とお支度金の違いとか
何せ色々あるらしい。
結納で交わす家族書や
目録の中身の確認や順番など
本当に、形ばかりがややこしい。

先月初めて高校教師のご両親に会って
第一印象は「小さくて大人しい子」。
それが一昨日会ったところで
「しっかりしてるな」に変更。
おそらく次は「気が強いな」になる予定。

何でも私が乗ってる型のレガシィを
高校教師のお姉さんが
嫁入り道具に欲しいとネバったらしい。
それもかなりしつこく。
結果的に他の車になったんだけど
奴のお父様曰く「わざわざスバルて
誰かと一緒で気が強そうや」との事。

私の週末はそんな感じだったんだけど
学生はレポートで大変だったらしい。
朝から私が何も言わないのに
目前へ紙の束(レポート)をくれて
それを見ながら何か言おうとしたら
もう逃げていなかったりする。

自分の目の前で
読まれるのが嫌な内容のレポートって何?
自信を持って出せる内容か
「とりあえず見せて
早く評価を貰って手直ししよう」という
前向きかつ謙虚な気持ちでご提出下さい。
レポートの端っこには
みかんの汁と思しきシミや
しょうゆか?という黒い点。

まぁ、タバコのにおいよりはマシかな。
うちの学校は去年から
タバコのにおいのする提出物は
受け取らない事に決定済み。
受け取らないという事は
評価がないという事で
単位が取れないという事だから
さすがに学生は皆気を使ってるらしい。

ひとり、レポート書きながら寝てしまって
ファンデーションがついたレポートがあった。
6歳と4歳の子供がいる彼女は
こたつで記録を書きながら
疲れて寝てしまったんだけど
起きたらTVも消えてて
お風呂の保温も消えてた。

6歳の子は早々に寝てたから
4歳の子が自主的にTVを消して
お風呂の始末もしたらしい。
もちろん学生は頑張ってるけど
その家族も頑張ってる。
子供は最近寂しいらしく
チックが出たりしてるみたいだけど
女手ひとつで2人の子を養うためには
今が頑張りどころ。

学生が受け持ってる患者さんは
90歳すぎて寝たきり。
心不全が悪くなってるから
あまり口数は多くなくて
会話の返答は全て単語。
日々うとうと過ごしてて
食事も移動も全介助の患者さんに
学生が「楽しみなことはなんですか?」
って聞いたらハッキリとした口調で
「生きてること」という返事。
深い。

そういうのを聞くとこちらも元気が出る。
私たちは毎日毎日悩んだり困ったり
怒ったり悲しんだりしてるけど
「生きてること」を楽しいと思う気持ちは
見事に忘れてしまってる。
寝たきりでも全介助でも
その人の気持ちの持ちようとケアで
生きるのは楽しくなる。

お金や仕事や恋愛や家族やらとの関係で
色んな悩みもあるけど
毎日生きて人と接してご飯を食べてという
当たり前の事がありがたいという気持ちは
どっかで確認しておかないといけない。

やっぱり実習はステキ。臨床はステキ。

2004年02月09日(月)
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