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■ 号泣スピーチ再び
先週の卒業式。
朝から礼服を着て出かける。 礼服の胸にコサージュをつけるのに 何だか歳をとったなぁと しみじみ思う。 コサージュと言えば卒業式や入学式で 先生や親に代表される 「おばさん」がつけるもの と言うイメージが染み付いてる。 それを自分が装着するなんて。
卒業生はみんな感無量といった感じ。 若い子も堂々としててかっこいい。 厳しい実習や仕事と勉強の両立と言う 難業を乗り越えた自身があるのだろう。 よく「歳がいって貫禄がつく」 とか言うけど 本当の貫禄や存在感って時間じゃなく 人間の中身についてくるんだなぁと 卒業生の背中を見ながら思う。
うちの学科の控え室には 後輩や実習施設から学生個人宛に 続々とお花が届く。 私たちは学生同士の 縦のつながりなんてなかったし 実習施設も大学病院で関係はドライ。 こういう世界もあるんだなぁと またまた新発見。
うちの学校は校歌の歌詞が素敵で 私も1年で暗記してしまった。 学生も歌いながらグッとくるのか あちこちでハンカチを探したり 目元に手が行きだす。 卒業生の答辞は本当に素晴らしく こっちの涙腺も緩む。
校長先生は苦学の進学コースの学生に 思い入れが強くて 祝辞の時に「特に進学コースの人は」 と断りを入れてお祝いを言ってくださる。 それがいい事かどうかはわかんないけど 准看から数えて苦節5年。 この卒業の喜びって本当に重いと思う。
働きながら学んで さらに一家の主婦であったりという 本当に並大抵じゃない苦労をしてきた人達。 中には息子が母親の卒業式に参加して それがまた男前で大騒ぎになったり 両親と一緒に婚約者が来たり 3年生として卒業する母親を 1年生の娘が見送ったりと ちょっとありそうにない感動の場面の数々。
みんなボロボロに泣いてるんだけど スピーチの場面になって 不覚にも私が泣いてしまう。 そうなるともう学生は一斉にもらい泣き。 大して感激させるような事は言ってないけど 泣いてる奴は一番多かったと言う状況。 臨床でやらかした号泣スピーチは 教員になっても衰える事はないらしい。
教員初年度に一番沢山関わった学生たち。 体育祭で騒ぎ、研修ではしゃぎ 実習で苦楽を共にしたメンバーは 本当に思い入れが深い。 毎年素敵な出会いはあるんだろうけど やはりこんなにインパクトのある学年は そう簡単には現れないかも。
男子学生も容赦なく泣いてる。 30歳手前でもボロ泣き。 毎年こんなに涙腺が緩いのかはナゾだけど 感情が動くのは大いに結構。 煽って煽って泣いて頂く。
謝恩会はもう、衣装の派手な事。 チラリズムからは一番遠い雰囲気で みなさんスリップドレスとか ものすごいスリットの入ったワンピとか 胸元に目が行ってしょうがない服とか 本当にどこの店かと言う状況。 おまけにレギュラーのように若くないから そこに色気が加わって大変な事になってる。
謝恩会の最後に急に照明が落ちて 学生がナイチンゲール誓詞を合唱?する。 それがまた本当に泣きながらなので ろれつが回ってなかったりして 半分わめいてる様な人もいるから ものすごい事になってる。 あまりにすごい声なので 泣きながら笑ってる人もいる。 それでも大きな声で力強くて さすがに教員もみんな目が赤くなってる。
花束をもらったらメッセージが書いてあって そのメッセージの隅っこに 林檎の絵が描いてあった。 私が椎名林檎が好きなのを知ってて 書いてくれたんだと思ったら 本当に嬉しくてまた涙が出る。
正直、寂しい夜。
2004年03月09日(火)
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