 |
 |
■■■
■■
■ 働く母の敵は暴言茄子
こないだ卒業生がやってきた。
書類を取りにきたついでに 教員相手に愚痴がこぼれる。 彼女は20代中盤で二児の母。 母親に助けてもらって 子どもを育てながら 准看学校から進学コースを経て この春めでたく希望してた 公立病院の小児病棟に勤務。
そこで彼女についたプリセプターが 28歳独身。その病棟では生え抜きで 同じくどっかの進学コース卒業。 そのプリセプターが 夜勤で彼女に言った。
「あんた、子どもがいるのに 何で3交代の職場になんか来たん? そんなんでちゃんと 子育てできてるわけ? 話聞いとったらまぁ それなりにやってるみたいやけど 公立は楽やとか思って来たんちゃうん?」
は ぁ ?
話を聞いた主任は怒り狂ってる。 横で見てても私が怖くなるぐらいの勢い。 と言いながらどういうつもりで その看護師がそういう事を言ったのか 本当に奴を屋上からでもぶら下げて 私もゆっくり話を聞いてみたい。
3交代勤務をせずに 親子3人が生きていけると思うか? 子育てってお金がいること知ってるか? お前が働いてる職場は 自分が言うほど楽なのか? 世間知らずもはなはだしい。
で、新人といえども同僚に向かって その口の利き方は何? 主任は「小児病棟で子どもしか見てないから そういうモノの言い方になるねん」と言う。 だいたい自分も進学コースなら 周りにママ学生は必ずいたはずで その人たちの頑張りも見てるはずなのに。
この看護師は子どもが生まれたら 引退する気なんだろうか? そうやって看護の世界はベテランの独身と 子どもなしの若手だけで 担っていくものだと思ってるんだろうか? 家庭との両立は考えず看護一筋なら いいケアができると思ってるんだろうか? 母親が夜勤をする子どもは ちゃんと育てられてないとでも 本気で思ってるんだろうか?
私がいた職場の場合 子どもがいるスタッフは学校行事や 子どもの病気で勤務を代わることもある。 でも、あらかじめ判ってる行事は 前の月からきちんと休みにしてたし それで迷惑したこともなかった。 急病の欠勤もみんな受け入れて ちゃんとフォローしてたし そういうもんだと思ってた。 だってみんな順番だから。
少子化だと騒ぐけど 結局世間にはこういう人間がまだまだいて 仕事をしたい女性や 働かなくてはいけない女性が 子どもを産むのをためらう原因になってる。 それは若い年齢層にもしっかり根付いてる。
子どもが出来たら仕事は辞めて それでキレイに未練がなくなるほど 看護は浅い仕事じゃない。 いつも子どものそばにいて パート程度の働きで3人が暮らせるほど 世の中は甘くない。 28にもなって、それがわからんか?
だいたい「ちゃんとした子育て」って何? 子どもにご飯を食べさせて 教育を与えるために働き 自分の頑張る背中を子どもに見せてやる事は 十分な子育てだと思うんだけど。 どんな子育て論を持ってるか知らないけど 自分の物差しで相手を見て 外れてるモノは攻撃するだなんて それで小児科看護師というのが悲しい。
子どもがいるとかいないとか そんなのは職場の人間に 口出しされる筋合いはなくて プロの職業人としてまっとう出来れば 子持ちでも孫持ちでも 男でも女でもオカマでも 全然構わないと思う。
私たちがきちんと教育して 自信を持って送り出した学生に そういう中傷をされるのは耐えられない。 仕事の内容を言うならともかく 相手の家庭環境や人格について とやかく言うなんて最低。
本当に吊し上げてやりたい。
2004年05月12日(水)
|
|
 |