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■ 責任とるのが私の仕事
駄目押し。
お疲れもたまった週半ばで 学生がやらかしてくれた。 術直後の患者の創部に入ってる 閉鎖式ドレーンのクレンメを 誰にも相談せず勝手に触った。
すこしずつ流れるように 調節されてるドレーンのクレンメを 閉まってると思い込み しかもそれを スタッフがあけ忘れてると思い込み このままでは感染とか 問題が起こるかなと思って 誰にも相談せずに開けたらしい。 嗚呼。
その場に教員もスタッフも 誰もいなかった。 クレンメを開いた後 通りかかった指導者に 「クレンメ開けました」と 報告して事が発覚。 何で開ける前に相談しなかったのかと 指導者に言われる。そのとおり。 で、その後詰所に現れた私に報告。
これは事故報告の対象。 という事で学校指定の インシデントレポートを出すと 学生は退いてる。 「何かすごい大げさみたい」ってな ものすごい大変な事をしたという 自覚はないらしい。
色々問題点はあるんだけど この学生にドレーンを触ることが どんなに怖いことか どうやって伝えてたら良かったのか。 学生と話してたら シリンジポンプは怖くて触れないし 触ってはいけないと判ってる。 なのにどうして ドレーンが怖いと思わないのか。
「何でこんなことに」というのと もうひとつびっくりしたのは 学生が報告書に過敏に反応する。 報告書というのは始末書とは別で 同じ間違いをしないために 振り返って書くもので 個人の攻撃が趣旨ではないと 何度も言うんだけど伝わらない。
学生と言えども自分がした事の 責任は取らないといけないんだけど そのあたりの覚悟が弱い。 自分なりの判断で動いたんなら そんな事は当たり前で また社会人経験があるのに甘い。
古巣でも実習に来てた学生が 患者の言われるまま酸素の流量を 指示より下げたことがあった。 事の発覚は後日に教員が記録を読んで そこで初めて発覚というお粗末さ。 それはそれで大問題。 実習中にいかに患者の安全を守るか それは責任能力に乏しい 未熟な学生を守ることにもなる。
実習中に患者の安全は最優先で それを守るのは臨床指導者と 教員の役割なんだけど こういう事が起こる前に 学生に言っておける事って なかっただろうか? 報告は患者の安全と共に 自分を守る術でもあるのに。
実習前のオリエンテーションでは 「とにかく一人で行動を起こすな」 という事を言ってるんだけど 具体的に何を触ってはいけないとか そういう事は言ってない。
厚労省から出た技術水準のうち レベル1の車イス移乗も 関節置換術後の患者なら レベル2になる。 そのあたりを学生に 細かく伝えなきゃいけない。
自分の受け持ち学生が こういう試練に出会うとまずは 学生の傷が少なくて済むようにと あまり厳しい目に会わぬよう どうしてもかばう方に目が行く。 でも、今日のうちに上司に報告して 相談してるうちに考えが変わる。
患者さんへの告知と一緒で 必要な試練は乗り切らないといけない。 学生は辛い思いをしながらも 自分がした事の振り返りはしっかりして その後のフォローがしっかり出来る事こそ 教育的関わりなんじゃないかと思う。 しんどい目に会わせないんじゃなくて しんどい体験を乗り越えられるように 関わりの視点を変えてみよう。
やってしまったことは仕方がない。 後はもう2度とこういう事がないように しっかり振り返りはしながら 受け持ち教員として 病棟と話し合って対策を講じて謝ること。
とりあえずは明日、一緒に頭下げるかな。
2004年06月03日(木)
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