腰鈴の音はんなりと遍路坂たしかな歩み告げて響けり
ひとかすみ遠くの峰にかかるときおだやかになる心見つめる
桜餅はんなりとして春の陽を集めて甘き香り残しぬ
鮮やかにシュートを決めて振り返るはにかんだよな君の微笑み
弥生はや仕事の山に挑みたる部下の横顔きりりと締まる
主なき研究室のテーブルを静かに包む春の陽だまり
光陰は矢の如しでもなすことは少なくならずため息をつく