春落葉世代交代続きたる樹々の青さは変わらぬままに
沈丁花姿を消した今もなお記憶の中に香り残して
春暑し真夏日来ればこれからの事務所の寒さ少し気になる
艶やかに紅深く咲く桜連なる路地を通り抜け行く
睡蓮の前で語らうひとときの得がたきことを知れば切なく
桜花雨に濡れつつ華やぎを幽かに残すことを知りたり
山肌をほんのり染めて桜咲く季節が来れば旅思い立つ