若葉雨見上げる空に降り注ぎ微妙な色の緑に気づく
花よりもきれいな言葉束ねたく世界本の日詩集を選ぶ
春の雲形定まることもなく流れて行くを眺めておりぬ
ほの暗き水面に映る山吹に揺らめく気持ち託してみたく
藤浪の微かに揺れて篳篥の音が舞い上がる様を映せり
忘れてた郷愁などという言葉思い出させて古筝は響く
胡蝶蘭頭を垂れて花開く午後の光を集めるごとく