〆切の間近になればしかたなく仕切りに入る我の哀しさ
ひそやかに光を集め水芭蕉咲き競いたる湿原の中
夜業果て歩む傍ら仄白き額紫陽花が闇を照らせり
あいにくの梅雨の走りの雨が降る気配に耳が重くなり行く
影のよにブルー・モスクの浮かび来るラスター彩の大皿の中
博堂のLPなどを取り出して懐かしんでる学生時代
不意に聴くバンド・ネオンは哀愁を湛えて響く心に響く