陣痛開始から3時間 暴れ疲れた私は 「あああぁぁ〜…」 と、たまにビクビク振動してるだけの物体と化す。
しかしなかなか子宮口が開いていかない… 最初から5センチだったわりには3時間たってやっと8センチ。 まだまだいきみ逃しをしなければならない… いきみたいのにいきんじゃいけないの、本当に辛いっ…!
経産婦は気がついたら全開大!とか 陣痛開始から1時間で産めちゃった! みたいなドリームを描いていたのに…
でも一応0時頃、分娩台へ移動。
ようやくいきめるかと思いきや、 「まだ上が残ってる」 とか言われ、まだまだいきみ逃しの呼吸…
後から分娩室に入ってきた産婦さんが先に産んでしまった。 しくしく…
いつまでも9.5センチ止まりだからいきんじゃいけないって言われて…
私「もういいじゃないですか」 助産婦さん「いやよくないから」 私「もういいじゃないですか」 助産婦さん「いやよくないから」
これを何度繰り返したか…
もう子宮口が壊れたっていいやくらいの気持ちになってた私でしたが、 確かに赤ちゃんが壊れたらいけないよね… うぐぐ…
と、いいつつ先生や助産婦さんの目を盗んで半分いきむ私…
「故意にいきんじゃだめ。自然に出るいきみなら多少いいけど」 と言われるも、故意と自然の違いが解らない…
そして赤ちゃんも疲れたのか陣痛が弱くなってきた… あれ? これって世に言う微弱陣痛ってやつ? 微弱陣痛ってどうなるんだっけ…? と意識の飛びかけた頭で本に載ってたことを考え直す。
陣痛促進剤投与、あるいは…
帝王切開手術
カッと意識を戻す私。 冗談じゃない! 最初から手術ならともかく、こんなさんざん陣痛で苦しんだ果てに新たな痛みを加えられてたまるかーっ!!
弱めの陣痛にも猛然とくらいついていきみ出す私。 誰もいきみを止めなくなって来て、先生と助産婦さんが集中しだしたので頭が見えて来たことを確信(聞く余裕はない)
先生「安全のため会陰切開させていただきますね」 私「はいおねがいします!」
いきみのイメージってドラゴンボールでいう
悟空「はああああぁー…!」 ゴゴゴ… 敵「な、なんだこの戦闘力の上昇は…!」
みたいな感じ。
そして最終的には限界を越えて幾度も幾度も何倍もいきみ続けなければ生まれやしないので
悟空が「ハーーーッ」 ってしながら 悟空「界王拳…」 悟空「4倍だぁーーーっ!」
って感じだ。 もう、界王さまに界王拳は2倍までだって言われてたのに… みたいな限界っぷりですよ。
そのかいあって頭が出たらしく、 「ハッハッで力抜いて」 と言われ、やっと気を抜く。 やった、これでもう終わるはず…
しかし…
助産婦さん「なかなか頭から出てこない」 先生「肩がむっちりしてつまってる」
先生「またもっといきんで」
ええー!? まだいきむの?
4倍だあぁーっ!
…って、何度やらすんですかーっ!
そして分娩台に来て二時間、やっとこさ息子誕生…
息子「げぼーっ」
げぼーって、君、顔色悪いよ?
青い顔の息子ちゃんは羊水をいっぱい飲んでしまったらしく、結構羊水吐いてました。 一応、産声もあげて顔色も赤くなってきたのでやっと安心しましたが。
一方私は 先生「会陰切開で切った以外にもYの字に裂けてて、縫っておくけどうまくくっつかなかったらゴメンね」 私「へっちゃらですよ」
つい、出産の浮かれっぷりで軽く流してしまいましたが、Yの字ってどんな裂け方?(゚∀゚;)
そして息子を世話してる看護婦さんたちが 大きい子ーという声が…
3622グラム…
そりゃなかなか出ないし裂けますよね。 しかし生めてよかった!
保育器行く前に一回抱かせてもらいました。 大きいと聞いても、やっぱり赤ちゃんは小さい v 君が入ってたのかー ♪
そんな訳で無事(?)出産することができたのでした
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