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2002年03月16日(土) ■ |
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蝶々 |
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子供の頃、小学生の頃。 エアガンが好きだった。 S&Wの何番っていうのか忘れたけど 2000円ぐらいのプラスチックの灰色の。 いつも持っていて、両親は眉をひそめてた。 学校の先生にもそういうので遊ぶのはやめるように、と 何度も注意されてた気がするけど そういうのがよかった。
少しだけ強くなって、少しだけ悪い。そういうのが。
駐車場で友達と「撃ち合い」をしていたときに 目のなかを白い蝶々が横切ってった。 それでその蝶を追ったら、一枚の葉っぱに止まってしまった。
誘ってるように思えたんだもの。 目に入ってしまったんだもの。 当たるなんて思わなかったんだもの。
照準を定める顔はどんなだったんだろう。 白い弾は蝶々の身体の部分に命中した。 身体はつぶれて葉っぱにこびりついて 羽根は一枚ずつバラバラに散っって それを見て
ヘナヘナ座りこむ自分に気づいた。 はじめて腰を抜かしてた。
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