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2008年12月15日(月) ■ |
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いそがしい朝 |
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時計の針が僕を追い出そうとする アナウンサーは、急げ!と怒鳴る もう電車は1時間も前から プラットフォームでレールを研いで待っている
本棚が破裂する 絨毯はひっくり返っている 窓が力加減なく開いて すぐにまたとって返す、繰り返して 大事なレコード達がぶっ飛んで 砕け散らばった床では 朝露の溢れた蛇口を支えられはしないだろう だから靴も鞄も当分の間 水浸しだっていうのに それでも朝食だけは ちゃんと摂らなくちゃっていうんだ
蒸気をありたけ撒き散らしたあと 珈琲豆を置き去りにして やかんだけが疾走り去ってみつからない 蒸気の中から トースターが、ぱたん 真っ黒いパンを天井高く打ち上げた そいつを落下するまえに ヘッドスライディングで受け止めたのに 僕の滑り込んだ行き先が まだ布団の中だったなんて
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