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2009年05月18日(月) ■ |
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気にするまで |
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「気にしなくていいぞ」と言われ なら気にしなくてもいいのかとおもわれ では気にしないぞとココロにきめ と、わずか一行ほどの沈黙がそこには現れ
「や、ほんとに気にしなくてよいから」と言われ 「ほんとに」と、もういちど念をおされ おされてしまうと困ったことに やはり気にするべきか、と一行ほどの疑惑が持たれ
とはいえ「ほんとか」ともういちど訊くのもかえって しつこいことのようにおもわれ 相手の顔でおしはかろうと見据え、そこで相手が 目を逸らしたかのように見え、空白が一行ほど生まれ
すわ話題を変えねばとおもわれ 笑顔で話しだしたのもまた、お互いで 「あのさ」と「そういえば」がこれまたかぶさったりなんかして ここで無駄なゆずりあいが一行ほど起こって
ここらでいいかげん腹を割りたくなって 「あれは気にしないがそれでよいか」と怒るように尋ね 「だから気にするなと言っている」と怒るように返され とうとう今度こそ、長い沈黙が訪れ
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