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2010年07月26日(月) ■ |
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花と水と留守電 |
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何百艘が浮かんでいたのか 水面が花で 埋め尽くされるなかを 小舟の群れが往く 仰向けの 静かな人たちを乗せて 小舟の群れがゆっくり 夜の川を 海のある方へ 深い闇だけ拡がる方へ そのなかの一艘に君が 座り込んでるのが見えたのに 呼んで、呼んでも 返事もまるで無いのだし 追い掛けようとして 足が 動かなかったのだから
ボクは目を覚ましてうつぶせのまま、わんわん泣き出してしまった。 もう32歳だってのに顔じゅうが鼻水まみれになった。 まくらカバーもご同様にびっしょびしょ。そのまま君に電話をかけた。 勝手なのは分かるんだ。 でもこういうとき、声を少しでも聞けるまでは解決したとは言えないのさ。 気持ちが切り替わらないし。いまだったらこの前のこと、許してやるから。 なんではやく 電話ください。
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