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沙夜



 “恐怖の・・・”

電車に乗ってしばらくすると、気分が悪くなってきた。


おかしいなぁ。
私、電車酔いなんて、今まで一度もしたことないんだけど…
すごく気持ち悪い。どうしてだろ。



彼の肩にもたれて、私はぐったり。


あー、この電車はね、振り子みたいに揺れるから
酔っちゃうんだよ。
大丈夫?



駅弁をパクつく彼の横で、私は“あ〜”とか“う〜”とか
唸り続けた。


次、乗り換える電車は大丈夫だからね。
気持ち悪いの、治ると思うよ。



彼の言葉通り、この“恐怖の振り子電車”を降りたら
少しずつ元気になってきた。
乗り換えた電車の中で、しっかり駅弁を食べる私に
彼は驚いて(呆れて?)「食べたね〜」と笑った。
(でも少しだけでしょ。半分はあなたの口に運んだもん)


なんだかんだあって、無事ホテルに到着。
お茶した後、“恐怖のプール”に行き、“恐怖の水着姿”を披露。


彼の犬かきを見つめながら、カナヅチの私は不安を感じつつ…


ねぇねぇ、もし私が溺れたら助けてくれる?

う〜ん。
一緒に溺れてあげるよ。


溺れちゃダメじゃん。


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そ、それ、全然大丈夫じゃないから(怖)


冗談とはいえ、爽やかな笑顔で言われると、びびるってば。


2003年04月13日(日)
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