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■ 葛藤
映画はやめてスタバでお茶した。 1時間程の間に、2回もトイレに立つ彼。
(善) 具合悪そうだし、夜ご飯も食べられそうにないみたい。 今日はもう帰してあげなくちゃ。 少しでも会えたんだし、初詣に行けただけでもいいじゃない。
(悪) 会って2時間で、もうさよなら? 次に会えるのは3週間後だよ? この寂しさを充電しないまま3週間なんて耐えられない。
(善) 自分の気持ちなんかよりも、彼の身体の方が大事でしょ。 彼は「帰りたい」と言えないでいる。 だから私が「帰ろう」と言ってあげなきゃ。 食欲も性欲もないって言ってるのに、どこに行くっていうの?
(悪) やだやだやだー。 エッチなんかいいから、一緒にごろごろしたりテレビ観たりしたい。 ホテル行こうよー。 こんな早い時間に家に帰りたくないー。
なんて脳内で葛藤しながらも「今日は帰りましょ」とか言っちゃう私。 バカ〜。
帰っちゃうの?
うん。ご飯、食べられそうにないでしょう?
…ごめんね。
仕方ないよ。
あー、もう、泣きそう。 バカバカバカバカ。>自分
地下鉄の改札まで送ってくれながら、彼は何度も「ごめんね」って言う。
早く治すからね。今度会う時は元気になってるからね。 あ〜、ダメだよな〜。なんで正月っから…
私はただ「うん、うん」としか返事が出来なかった。 なんか言わなくちゃ。 『いいの。少しでも会えて良かった。早く治して元気になってね』とか。
ああでも、ダメだ。いっぱいいっぱいだ。 帰りたくないよーー。
(ぐず。ぐず)
沙夜ちゃん? あれ、泣いてるの? やっぱりどっか行こうよ! ね?ね?
ううん。 ごめんね、泣いたりしたらあなたが帰れなくなっちゃうよね。 (涙を拭いながら)もう大丈夫だから。
さよならした後も引き返すことばかり考えてた。 ふらふらと階段を降りて、戻ろうかと階段の上の方を振り仰いだら まだこちらを見送る彼の姿がありドキリとした。
バイバイと手を振り、間もなくやってきた電車にのろのろと乗り込んだ。
2004年01月04日(日)
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