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沙夜



 萌えーだったセリフ

翌日は、高山まで足を伸ばした。
街中に白い雪のような、何かの綿毛、がふわふわと舞っていて
幻想的な雰囲気をかもし出していた。


本当は、飛騨牛のステーキが食べたかったけど(まだ食べるか!)
まったくお腹が空いてないので、ひたすらお土産屋さんめぐり。
その中で“うさぎ”のものばかり置いてある可愛いお店があった。


きゃーっ。これ、可愛いーっ。
ね、ね、可愛くない〜?


う、うん。可愛いね。

あー、これも可愛いー。

……。

いやーん。素敵ー。
いーなー。


……。


自分で言うのもなんだけど。
女っつーのは、どうしてなんでもかんでも
『可愛い、可愛い』と言うんだろうね。



色々ある中に、陶器で出来た“うぼぼの根付け”があった。
(さるぼぼじゃなくて、うさぎのぼぼ)
旅行の時には、だいたい記念に根付けを買う。
今回はこれにしよう。


これ、自分用に買うわ。

じゃそれは僕が買ってあげるよ。

ホント? ありがと♪


そう言って、彼に渡す。


でも、まだちょっと他も見せてね(笑)



そしたら、またまた可愛い根付けを発見!!
ちりめんの布で出来ている、雪うさぎ。


あーー、これすっごい可愛い〜〜〜!


正直、こっちの方が可愛い。でもちょっと大きめ。
どうしよう〜。
じーっと見ながら迷っていたら、豆ぞうさん、



どちらかひとつにしなさい。



だって〜。
優しい言い方だけれど、それはまるで先生か、お父さんのよう。


えーーーっ。ひとつぅー。(ブーブー)


とか言いながら、実際は彼のそのセリフに萌えーだったのだ。
彼が「〜しなさい」と命令口調で言うなんて、滅多にないこと。


「しなさい」が萌えーとは、やはり、私はMなのか。
いやそれとも、ファザコンだからか。


うーん。Mっ気のあるファザコン?


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話は戻って。


ひとつだけって言うなら、さっきのは買ってもらって、
こっちは自分で買おう。
いやいや、そういう問題じゃないか。
豆ぞうお父さんの言う通りにしなきゃ。


で、最終的には最初に選んだ方にした。






とても良い旅だった。
帰り際、私が


さらば下呂〜! げろげーろ!


などとアホなことをつぶやいていたら、豆ぞうさんが
「あっ!」と大きな声を上げた。


わかった!
げろげーろって……
だから下呂にはカエル神社とかカエルの置き物のお土産があったんだ〜。
なんでカエルかなーとずっと不思議だったんだ〜。




二人で、そうかそうか、なるほどーと納得しつつ下呂を後にした。





2004年05月27日(木)
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