「すみません、胃が痛いんですけど・・・」 『あらぁ・・・何か変なものでも食べた?』 「いや、食べてないです。気分も悪くはないので」 『そう。じゃあストレスかしらねぇ・・・。何か思い当たることとかない?』 「・・・・・3つほど」 『それねー。とりあえず胃薬出しておきますね。でもこれで痛みが治まってもその原因が解決されないとまた繰り返しますよ?』 「・・・二度と解決はされないんですけどね・・・」 『え?』 「いえ、なんでも。ありがとうございました」 『はい、お大事にどうぞー』
そう解決されることなんてない。 時の流れと共にこの痛みも記憶も薄れていくというのならば 自らの流れくらい止めてみせよう。 忘れることも慣れることもない。 永遠に悲しむことで愛を表現できるならば・・・。
「僕はそれでいいと思うよ」
5月4日を6年目にして初めて恨む。
|