Sports Enthusiast_1

2003年07月28日(月) 小笠原はだめだ。

2週間以上日本を留守にして戻ってみれば、Jリーグでは1位だった市原が3位に転落していた。このコラムであんなに市原を誉めたのに、選手が優勝を意識して固くなったか。
さて、昨日は鹿島vsセレッソ大阪を観戦。この試合、スコアは鹿島の0−1と僅差での敗北だが、C大阪が鹿島を圧倒していた。
それにしても不思議なのは、鹿島というチーム。鹿島は、FW柳沢がセリエAに移籍したものの、ブラジル人選手を含めJリーグでは最も豊富な戦力をもっているところの1つだ。この試合は前期ホーム最終戦。しかも、負ければ優勝の望みがなくなる重要な一戦で、かつて鹿島を引っ張った、FW長谷川の引退試合。となれば、選手のモチベーションが低いはずがない。世界のどこのリーグのどのチームだって、前半から相手にガンガンプレッシャーをかけて圧倒しようとするのが普通だ。絶対に負けてはいけない試合の1つに前半から行かないチームなどない。ところが、鹿島の選手からは、気迫のきの字も感じられないのだ。
とくに、私が非難し続けている選手の一人・小笠原がひどい。彼は才能を持った選手だとは思うのだが、気迫を前面に出さないし、個人プレーに走りすぎる傾向が強い。自分の出すスルーパスに、自己陶酔してしまうタイプか。前にも書いたが、前代表監督のトルシエが彼を代表に呼びながら、合宿からすぐ帰したことは有名な話。その理由はおそらく、トルシエが小笠原の自己中心的プレーを嫌ったからだろう。新聞報道によると、鹿島はチームに内紛があり、監督のト二ーニョ・セレーゾと選手達とはうまくいっていないらしい。外部の人間にことの真実はわからないが、小笠原がその原因の1つではないかと思えてしまう。
この試合、小笠原はC大阪のジョアン、アクセウに守られて、自由にプレーできない。元ブラジル代表の守りに手も足も出ないありさま。こうなると、まったくやる気をなくしてしまうのが小笠原の悪いところ。何度も書くように、世界レベルの守りは甘くはない。
優秀な選手とは、どんなに守られても、たとえ100回つぶされても、1回のチャンスを生み出し、勝利への道を開くことができる者を言う。勝つためには、トライし続けることが必要なのだ。小笠原にはそのことがわかっていない、いや、そんなことは一流のサッカー選手がわかっていないはずはないのだが、試合でパフォーマンスできない。
具体的に言えば、こういうことだ。強いプレッシャーの中、攻撃の中心選手(小笠原)がトライし続ければ相手守備陣が集中し、まわりの選手にスペースができやすくなるし、相手マークが薄くなることもある。そうなれば、まわりの選手に得点チャンスが生まれ可能性が高まる。
サッカーで言う個人の創造性というのは、自分のやりたいことをやることではない。局面局面においては個人の力が必要だが、有利な局面を切り開くのは、個人が役割を全うする献身の結果なのだ。チャンスが生まれる可能性は、個人の力量よりも、各人が規律を守ることの積み重ねから生ずるほうが高い。それが、サッカーというスポーツの原点だ。
Jリーグの中では比較的ホームの意識が強いといわれている鹿島が、ホームでこんなぶざまな試合を見せるようでは、リーグ全体にいい影響を与えない。このチームの中心選手の一人である小笠原には、とくに猛省を促したい。


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