Jリーグ第三節、スポーツマスコミが全然騒がなかったけれど、筆者にとって必見の試合、名古屋vs鹿島をきのう(3.20)、Jスポーツの再放送でチェックできたので書いておく。 ポイントはたくさんある。思いつくままに列挙していくと、�ヽ姐饋与郡篤賃亰茵↓�玉田vs柳沢の代表候補FW対決、��ベテランDF秋田(現名古屋、前鹿島)vs大岩(現鹿島、前名古屋)の古巣対決、�ぜ�島FW柳沢vs名古屋DF秋田の元先輩後輩対決、�ヌ掌轍阿琉ど堯�吉村、本田、中村、杉本ら・・・と、鹿島の青木、増田、深井、田代(柳沢と交代)らの有望若手対決――となる。 筆者が最も注目するのは�,澄�鹿島には「世界一」の肩書きがつくアウトゥオリ(ブラジル)が、名古屋にはフェルフォーセン(オランダ)が、監督として新任した。Jスポーツの解説者・元新潟監督の反町氏は、フェルフォーセンの特徴について、選手のポジションをはっきりさせる点だ、と指摘した。Jリーグの主流は(もちろんジーコジャパンを含めて)、ポジションチェンジ、二列目からの飛び出し、追い越しといったポジションの流動性にある。そこに、フェルフォーセンが目指す“役割の明確化=固定性”がどういう反応を起こすのか――おおいに興味がわくではないか。 なお、反町氏は理論派といわれるとおり、その解説は筆者にとってもっとも示唆多きものの1つとなっている。放送中、ほかにもたいへん有意義なコメントを聞くことができた。こういう解説者がたくさんいてくれると、Jリーグ中継がもっとおもしろくなる。(※なお余談だが、ワースト解説者は、NHK専属だと思うが、“フリーキックの名手”といわれるK氏) 一方の鹿島のアウトゥオリ監督は、サンパウロを世界一クラブに導いた実績が示すように、世界レベルの指導者だ。出身がブラジルだから「ラテン」すなわち「自由奔放」「創造性豊か」といったキーワードで対比させたいところだが、そんな先入観こそ時代遅れ。昨年のクラブ世界一決定戦でリバプールを撃破したアウトゥオリの戦法は守備重視だった。サンパウロは、ディフェンスで世界一を奪取したといわれているくらいだ。ゆえに、この試合の見所は、「欧州の守備」対「南米の攻撃」という単純な図式にはない。そんな観念的な発想を捨て、両監督の守備に対するビジョンを無心で見たい、と筆者は思う。 さて、そんな見所満載の試合であるにもかかわらず、前半にショッキングな出来事が起きた。名古屋のキムが2枚のイエロー(共にラフプレー)で退場になってしまった。第一節で鹿島が広島に大勝(柳沢がハットトリック)したときも、広島の外国人選手の退場からだった。 試合が壊れたか、と思っていたところが、そうはならなかった。どころか、一人少なくなった名古屋がその後、試合の主導権を握ったのだ。サッカーというのは本当にわからない。 名古屋が崩れなかった要因は、まず堅守だった。4バックがラインで並びスペースを消し、さらに中盤が全体に下がり目で、センターの守りを固める。前線に玉田一人が残る形だが、その玉田が一人孤立してひらきなおったかのように、ドリブルでつっかけ、個人技で局面を打開する。一方の鹿島の攻撃陣は、コンディションが悪いのか運動量が少なく、攻撃の形がつくれない。小笠原、本山、ミネイロといった能力の高い選手が低調そのものだ。柳沢にいたっては、放送席の反町氏が再三、「シュートを打ってほしい」と連呼するも、守備的FW?!の本領発揮でチャンスを逃す。柳沢は後半19分に若手の田代と交代する始末。これでは、代表FWは務まらない。 積極的だった名古屋の玉田は、流れのなかでつくった決定的場面で一度シュートを外した。さらに、ボックス内でGKに倒され自ら得たPKを外した。PKを「究極の決定的場面」というならば、これも決められないようでは、玉田も代表FWは務まらない。しかも、解説の反町氏が再三警告していたように、玉田には「ファウルをもらいに行く」プレーが多すぎる。DFと交錯して倒れては、主審の顔をみて「ファウル」をアピールしているかのようにテレビ画面では見える。このようなプレーについては、海外の主審の多くがファイトしないプレー、すなわち、“非紳士的”ないし“見苦しいプレー”と看做し、カードを出す。玉田の身体に「ファウルをもらいにいくプレー」が染み付いているとしたら、彼はW杯では使えない、いや、自分で転んで主審に「アピール」するようなFWは、代表でもリーグでも使えない。幸いにしてというか不幸にしてというべきか、この試合の主審は玉田の「アピール」にカードを出さなかったけれど、玉田にはFWとして最も必要な「戦う気持ち」が欠けている。そればかりではない。「アピール」が通じないとして玉田が浮かべる「苦笑い」は、海外ならば主審に対する侮辱と看做される。 というわけで、冒頭の5つの対決結果を最後にまとめておこう。 � С姐饋与郡篤賃亰茲砲弔い討蓮�一人少ない名古屋を統率力のある堅守で救ったオランダ人監督・フェルフォーセンの勝ち。ブラジル人監督のアウトゥリオは、鹿島というチームを掌握し切れていないのかもしれない。 �◆Ф姪�vs柳沢の代表FW候補対決は残念ながら、「対決」に値しない内容だった。前出した詳細のとおり、この試合に限れば、両者ともに代表FW失格だ。 ��:ベテランDF秋田vs大岩の古巣対決については、両者共に無失点で乗り切ったのでドローといいたいところだが、�い亮�島FW柳沢vs名古屋DF秋田の元先輩後輩対決を含め、一人少ないながら鹿島を完封した秋田及び名古屋DF陣の完勝だ。 �ァ�有望若手対決については、名古屋が一人少なかったので評価を控える。ただ、レフティの期待の星本田(名古屋)のCK、FKの精度の低さが気になった。本田は本調子ではないのか。鹿島の若手は、一人少ない状況であるにもかかわらず、運動量、闘争心が見られず、失望した。 まとめでいえば、退場者が出て白熱した試合展開に至らなかったのが残念だが、一人少ない試合を堅守で乗り切った名古屋の守備に注目したい。名古屋の場合、後が安定すれば、中村、本田のサイドが基点となった攻撃で得点機会も増えるだろう。ただ、攻撃陣に高さがないため、サイドからのクロスを合わせる空中戦で相手に脅威を与えられない。杉本も悪い選手ではないが、前線のターゲットとして、また、クロス、FK、CKで威力を発揮する、高さのあるFWの補強が急務だと思うのだが。フェルフォーセン監督及び名古屋のフロントの皆様、いかがでしょうか。
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