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2006年04月23日(日) 「走るサッカー」に幸あれ

第9節、甲府vsF横浜は、甲府がロスタイムに劇的な決勝点(バレーのヘディング)を上げ、1−0で勝った。甲府には、現元を含めて日本代表はいない。レギュラーで名前を知っているのは、元ヴェルディのMF林くらいだ。そんなチームが元現日本代表をそろえた横浜Fにホームで勝った。これこそがサッカーの醍醐味だ。
甲府の特徴は、�)�富な運動量、��一対一の強さ、�A粟�への押し上げ、�だ擇蠡悗┐梁�さ――にある。テレビ中継の解説者・M氏が「こういう試合をすればサポーターが納得しますよね」とコメントしていたが、まったくそのとおり。見ていておもしろいし、感動を覚える。人間って、鍛えれば、90分間、こんなにも動きまわれるのだなーと。
筆者が会社に務め始めてから数年した後、会社のバスケットボール部に籍を置いたのだが、不摂生がたたって、試合では5分もたなかった。サッカーのグラウンドとバスケのコートの広さを比べるまでもない。甲府の選手はみな、バスケの選手のようにピッチを走り回る。驚異的だ。
「走るサッカー」といえば、オシム氏が4年前に日本にきて千葉の指導をはじめてから浸透した概念だ。日本では4年経過していないことになる。それまでの日本のサッカーは「つなぐ」が全盛だった。
W杯フランス大会の日本代表監督を一時務めた加茂氏がJリーグの横浜フリューゲルスの監督だったとき、「ゾーンプレス」を掲げ、前線から守備をするスタイルで好成績をあげた。このあたりから、パス中心の日本サッカー界に意識改革の萌芽が認められるものの、日本サッカー界を根底から変革したのはオシム氏の登場によってだ。
甲府と千葉はよく似ている。しかも、22日の磐田vs千葉を見ていたら、若手に切り替わりつつある磐田が「走るサッカー」を実践していて興味深かった。磐田の「走るサッカー」を代表するのが、右SBの太田だ。磐田の中で最も運動量豊富で、この試合では彼が得点シーンを切り開く可能性が最も高かった。千葉では坂本、羽生、佐藤、山岸・・・とほぼ全員だ。FWの巻も守備をする。
22日には、首位をいく浦和が若手中心の清水に不覚を取った。下位の清水が、「日本のチェルシー」浦和を凌駕したのがスピードと運動量だった。清水では、前線のマルキーニョスのスピードが光ったが、DF青山、MF枝村、兵頭らの運動量を無視できない。
ことほどさように、サッカーでは「個」の技術が劣っていても、組織化され規律を保ち、豊富な運動量とスピードを武器にすれば、勝つチャンスがあるし勝てる。このことは何度も当コラムで書いた。日本が豪州、クロアチア、ブラジルに勝つには、豊富な運動量とスピードに活路を求めるしか方法がない。だが、ドイツに行くジーコジャパンには、その2つをもった選手が選ばれることはない。そのことを否定して代表チームをつくったのがジーコ監督だったからだ。代表選考決定の期限は5月15日に迫っている。手遅れだ。失われた4年間は返ってこない。


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