| 2006年07月14日(金) |
ランキング(FIFA)バブル崩壊 |
最新のFIFAランキングで、日本は49位。筆者は先日の当コラム(2006年07月01日(土):敗因を「民族」に還元するのは危険思想)にて、日本の世界ランキングは概ね50位と書いたばかりなので、この件についてはFIFAと見解の一致を見たことになり、たいへん嬉しく思っている。 日本が16位というのはいくらなんでも高すぎる。この高さが日本サッカーの根本を見直す妨げになっていたと言っても言いすぎでなかったので、適正なランキングになったことがマイナスになることはない。 では、FIFAにランキング作成の全責任があるかと言うと、そうとも言えない。日本が高位になった理由は、日本サッカー協会が海外代表を日本に呼び込む財力があるからだ。代表チームのファイトマネーは、クラスによって差があり、数千万円から1億円強だと言われている。それ以外に経費がかかるから、かなりの予算が必要となる。日本の協会は代表戦によるチケット収入、TV放映権収入、CM使用料等々の収入が見込まれ、海外チームに1億円以上支払っても十分黒字となっている。日本代表ブランドは、金の卵を産むガチョウだ。 川淵・ジーコ体制は、金満日本という優良市場を独占して、三流海外代表チームを強化試合と称して多数の試合をマッチメークしたが、国名はついていても、その中身は代表と呼べないものばかりだった。協会はそれを〇〇代表と称して、日本代表と戦わせてきたのだ。〇〇代表は、当然のことながら、戦う準備に欠けたチームばかりだから、守備的な試合をする。攻め合って大量失点で負ければ、国に帰って非難を浴びるから、アウエーで引分なら御の字、僅差の負けなら許容範囲ということになる。 当然のことながら、試合は類似した内容に終始する。相手は深く守ってスペースを消し、カウンター狙いだ。日本がポゼッションで優位を占めるが、なかなか点が入らない。日本が勝つパターンとしては、後半、相手の足が完全に止まった段階での決勝ゴールというもの。大黒や佐藤寿のようにスピードのある選手がゴールすることが多かった。日韓大会におけるベスト16入り以降、川淵・ジーコ体制の下、そんな試合を重ねた結果、日本のランキングはウナギのぼりに上昇し、とうとう16位までになったのだ。 日本代表と海外三流代表戦を宣伝しまくったのが、テレビ局を筆頭とするマスコミだった。真のスポーツジャーナリズムならば、来日する代表メンバーから判断してどのくらいのチームが日本に来るのかを正しく報道する義務がある。主力が抜けたチームならば、一律の代表試合ではなく、親善試合、練習試合、強化試合といった程度の位置付けをして、実態を正しくチケット購入者に伝えなければいけない。日本のマスコミは、川淵・ジーコ体制の誇大宣伝をさらに誇張する拡大器の役割を果たし続けた。「こんど日本にやってくる欧州の強豪〇〇代表は〜」という具合だ。日程をみると、チーム結成は本国を立つ1日前、フライトに10数時間を要し、試合の日の朝に日本にやってくるチームすらある。 代表戦だから、両国国歌の演奏・国旗掲揚がうやうやしく執り行われ、スタジアムには大使館員や在日の応援団が国旗をもって応援にくる。観客やテレビ視聴者は、公式の海外試合だと錯覚する。ところが、試合内容は前述のとおり。それでも、ノーテンキな日本の代表サポーターは日本が勝って満足して帰っていく。FIFAランキングは、そんな試合を重ねるたびごとに上昇する。 真のスポーツジャーナリズムならば、求められる役割としては、�,泙此∪酳ァΕ検璽蛎寮�が仕組んだ、偽装代表戦の意図を厳しく問うことが挙げられる。お祭の親善試合なのか、相手が望んだ試合なのか・・・�⊆,法�偽装海外代表の実態を正しく日本の消費者に伝えることだ。上げ底、不当表示、偽ブランドを厳しく糾弾することだ。それでも試合が行われてしまったならば、�5響�代表チームの訪日スケジュールを消費者に正しく伝え、偽装代表チームの戦いぶりの背景となっている日程、チーム状態等々の情報を消費者にくまなく伝えることだ。サッカーを愛する日本代表サポーターが、時差ぼけの相手に勝って満足するのだろうか・・・ サッカー協会が偽装商品を提供し、マスコミがそれを正しく伝えていないのであれば、不当表示や広告規約違反が問われなければならない。たとえば、カニのような外観の合成食品をカニとして売れば、売った業者は罪に問われる。マンションの耐震偽装も同じだ。代表と称して、代表と似て非なるチームを呼んで日本代表との試合を組み、消費者がそれを代表戦だと認識して高いチケットを購入したとすれば・・・ そんな、代表戦を川淵・ジーコ体制は大量生産してきたのだ。 新しい日本代表監督は、川淵キャプテンの錬金術と、真の代表強化試合をどう差別化して強化日程に取り込むのだろうか。筆者は、代表強化の近道はアウエーの試合数の増加だと思っている。
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