今年のJ1はつまらない。日本人スタープレイヤー不在、日本人ストライカー不在、大物外国人選手不在が重なり、スケールの小さい試合が続いている。リーグのレベルダウンの影響で、代表のパワー不足が補えない。Jリーグから選考された代表選手が安定的な力を発揮するまでに至っていない。代表ではFW・高原、DF・中澤の2人のW杯ドイツ大会代表選手が加わってリーダー格となり安定した。換言すれば、新しいタレントが育っていないということだ。
中田英引退後、欧州に渡った小笠原、大黒がセリエAでは通用せず、ゲームというよりも、ベンチにすら入れない。2人とも、Jリーグではトップクラスであったにもかかわらず。ドイツの高原、フランスの松井を除けば、日本人選手が試合に出られるリーグは、スコットランド、トルコ、スイスといったところ。俊輔、稲本、中田浩がレギュラーだといってもサッカー一流国でないところがさみしい。イタリア・セリエA、英国・プレミア、スペイン1部の欧州最強3カ国において、試合出場の可能性がある日本人選手といえば、元ヴェルディの森本ただ一人だが、その森本もケガで長期離脱といった状況だ。
さて、Jリーグの“異変”と言えるのが千葉だ。日本代表監督のオシムの息子・アマルが采配を振るうも、レギュラーのケガと選手層の薄さに阻まれて、第14節時点で降格圏内まで順位を下げた。
当コラムの順位予想では、阿部、坂本の抜けた穴は埋まらないと書いたが、ここまで順位を下げるとは予想外だった。外国人3枠のうち守備の要・ストヤノフ(元ブルガリア代表)、新外国人ジョルジョビッチがケガ、ハースの抜けた外国籍枠は空席のままの状態だ。しかも、代表FWの巻がコンディションを崩し、昨年の輝きを失っており、得点の気配が感じられない。
千葉の特徴は、選手の運動量にあった。オシム時代、猛練習で培った運動量と献身的守備により、Jリーグでトップクラスの地位を築いたけれど、他チームが同じようなトレーニングを行いだしてからは、むしろ、走り負ける試合も見受けられるようになった。もともと、決定力不足、パワー不足のチームなだけに、相手が千葉をスタミナで上回っていれば,勝てない。その典型的な試合が、第13節の対G大阪戦だろう。前半は豊富な運動量と攻撃性で千葉が1点をリードしたものの、後半運動量が落ち、動きが鈍くなって追いつかれ(相手のボランチ・明神にボックス内でボールを奪われ同点ゴールを決められた)、さらに、終了間際、ボックス付近でファウルを犯し、遠藤のFKで負けてしまった。
サッカーは90分間の勝負。千葉の負けパターンとしては、�〜鞍召箸个靴得萓�点を入れたものの、後半、スタミナ切れで、相手に逆転されるケース、�∩鞍勝∪虱佞謀世�入らないまま、相手が点を入れて負けるケース、�A鞍勝⊆虍�が整わないところで、大量失点して大負けするケース――が固定化してしまった。とりわけ�,離院璽垢論貿圓噺討个譟�敗戦のショックが尾を引く。選手の精神面への影響が大きい。
選手層の薄さも気になる。移籍した阿部の穴を埋めるはずの上村(前C大阪)、同じく坂本の穴を埋めなければいけない山岸が調子を落としている。ストヤノフの欠場を中島が埋められないし、ハースの穴を黒部、新居が埋められない。調子の上がらないレギュラー陣を追い抜く若手や控がいない。選手層の薄さとは、控とレギュラーの力の差が大きいことも意味する。
千葉を建て直すにはどういたらいいか。当座の策としては、アマル監督の解任が一番だと思う。アマル監督は、父親のイビチャ・オシムを真似ているが、生来のシニカルさが監督業に合っていない。監督解任のショック療法で、選手の精神面に活を入れることしかない。
長期的施策としては選手層の薄さの克服となるのだけれど、これはクラブ経営、とりわけ、資力の問題だから、いますぐには、どうにもならない。この期に及んでは、J1、J2の各クラブでレギュラークラスが補強できるはずもなく、外国人1名の補強くらいにとどまる。
千葉の今後としては、アマル解任のショック療法で、巻、羽生、山岸、水野の代表組が気分を一新し、佐藤、ストヤノフ、ジョルジェビッチが復帰し、獲得した新外国人が活躍して、順位を5つ程度上げ、降格圏内から脱することができれば、御の字だろう。
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